シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ディジタル信号処理 | 2024 | 前期 | 火4 | 理工学部 | 趙 晋輝 | チョウ シンキ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-PI3-8C66
履修条件・関連科目等
「線形代数1、2」、「確率統計」に関する知識
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
AIや機械学習の基礎となる、メディア情報をデジタル信号として処理するための基本理論と手法を講義する。特に深層学習における畳み込みネットワーク(CNN)について、後期多層ニューラルネット(MNN)を講義する「マルチメディア情報処理」の前準備として紹介する。
まず、人間の視覚系の特性を紹介し、空間周波数や、離散時間の信号とシステムの基本概念と性質を説明する。次に、2次元線形時不変システムのインパルス応答を定義し、畳込みに関する基本定理を証明する。その応用として、2次元ディジタルフィルターを導入し、画像処理の基本手法として平滑化とエッジ抽出及び画像強調のアルゴリズムを解説する。そしてこれらの手法を融合した畳み込みネットワーク(CNN)を紹介する。
さらに1次元の音声信号や2次元の画像信号に対して、アナログ信号からディジタル信号に変換するための標本化定理を証明する。その後、1D, 2D直交変換を導入して、メディア情報処理への応用を述べる。
また、講義と同時進行して、画像ファイルの扱い方から、実画像データを用いた画像処理アルゴリズムまでの実技を、プログラム課題によって習得する。
科目目的
AI人工知能とヒューマンメディア情報処理の基本技術としてのディジタル信号処理の基礎理論と基本方式を習得すること。後続授業のマルチメディア情報処理を履修するための基礎知識と技能を養うこと。
到達目標
人間の視覚系の特性をはじめ、1D、2D信号や、線形時不変システムと空間周波数など基本概念の理解、畳み込みとデジタルフィルターの基本アルゴリズム、Gaussianフィルター、Medianフィルター、Laplacianフィルターのプログラミング、画像強調とハイブリッド画像の作成、1D, 2D直交変換と周波数特性の理解と習得を目的とする。
授業計画と内容
第1回 人間の感覚系のニューラルネットとメディア情報処理
第2回 1D、2D信号と1D、2Dシステム
第3回 画像の空間周波数の概念
第4回 1Dと2Dシステムのインパルス応答
第5回 1Dと2D畳込み
第6回 線形時不変系の基本定理
第7回 2Dディジタルフィルター
第8回 画像の鮮明化、平滑化と雑音除去フィルタ
第9回 画像の特徴抽出、エッジ検出フィルタ
第10回 深層学習における畳み込みネットCNN
第11回 1D標本化定理
第12回 2D標本化定理
第13回 1D直交変換
第14回 2D直交変換
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各回講義後は演習問題とクイズに対する解答に基づき復習し、講義内容の理解と問題の解き方、考え方を確認すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 基本概念の定義と基本定理の結論を記憶し、その意義を理解する。基本方式とアルゴリズムの原理と導出を理解し、応用問題に適用して答えを求められる。 |
レポート | 30 | 基本概念の定義と基本定理の意義を理解して、毎回授業の演習問題とクイズを正しく解答できる。また、基本方式とアルゴリズムの原理と導出を理解し、プログラム課題に適用してC言語により独自にプログミングして実装することができる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業期間中にプログラム課題を出題して、レポートを提出してもらう。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業内容の理解度を高めるために、授業時間中から授業終了後30分以内に、クイズという形でマナバによる小テストを実施する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:講義の際にプリントを配布する
参考文献:[1]A.V.Oppenheim、R.W. Schafer著 伊達訳「ディジタル信号処理(上、下)」コロナ社
[2]A.Rosenfeld,A.C.Kak著 長尾訳 「ディジタル画像処理」 近代科学社
[3]Ian Goodfellow, Yoshua Bengio他 「深層学習」KADOKAWA
その他特記事項
参考URL
URI
jchao@ise.chuo-u.ac.jp http://www.ise.chu-u.ac.jp/ise-labs/jchao-lab/