シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2024 | 通年 | 火5 | 経済学部 | 近廣 昌志 | チカヒロ マサシ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
(1)4年次に演習論文(卒業論文)を執筆すること。またそれに関わる指導を十分受けること。
(2)3年時に学外のインター大会(「証券ゼミナール大会」等を予定)に参加すること。
(2)他大学との交流機会を設ける予定ですので基本は全員参加とします。
(3)「金融論Ⅰ」(FF206Ⅰ)および「金融論Ⅱ」(FF316Ⅱ)を履修することが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
<テーマ>金融の仕組とメカニズムを知り,それらを進化させるための発想力と分析力
この演習は,企業の資金調達の側面から,金融の知識を修得するためのものです。
金融の捉え方は一様ではありませんが,企業と金融システム・金融ファシリティとの関りを学ぶことは,現代社会に生きる上でとても重要です。
数式を駆使するコーポレートファイナンスの世界もそれはそれで立派ですが,この演習では,むしろ大企業から中小企業や個人商店に至るまでの,商売の基本と金融の関りを重視します。
科目目的
広く金融用語を知り,それに関わる世界,特に企業と金融機関との関係を中心とする状況を理解することを,この演習の目的とします。
企業あっての金融機関ですから,企業経営に関わる知識や観点についても学びます。
到達目標
・企業の財務構造から資金調達の方法が説明できる
・金融用語が理解でき説明できる
・企業や金融機関それぞれの立場が理解できる
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
(前期)
第1回 イントロダクション(金融と社会の関り)
第2回 企業形態の特徴と歴史的背景
第3回 株式会社の特徴
第4回 企業の資金需要1(運転資金)
第5回 企業の資金需要2(投資資金)
第6回 資金調達の方法1(内部金融・自己金融)
第7回 資金調達の方法2(外部金融)
第8回 財務諸表の読み方1(銀行に特有の勘定科目)
第9回 財務諸表の読み方2(キャッシュフロー計算書)
第10回 ゲストスピーカー(予定)
第11回 借入金1(銀行からの借入手段)
第12回 借入金2(利息計算)
第13回 借入金3(メインバンク制)
第14回 借入金4(担保とその種類)
(夏季)
・国内または国外での現調査を含むゼミナール合宿
(後期)
第15回 借入金5(信用保証)
第16回 社債1(社債の種類)
第17回 社債2(公募債・私募債)
第18回 レーティング1(格付機関)
第19回 レーティング2(企業のレーティングの現状)
第20回 株式1(株式の種類)
第21回 株式2(株式市場,経営者と株主の視点)
第22回 ゲストスピーカー(予定)
第23回 アセット・ファイナンス1(B/Sの圧縮)
第24回 アセット・ファイナンス2(証券化全般・貸出債権証券化)
第25回 ベンチャー・ファイナンス(VC・CVC・M&A)
第26回 金融機関の機能に関わる比較1(証券会社と保険会社のビジネスモデル)
第27回 金融機関の機能に関わる比較2(商業銀行と投資銀行のビジネスモデル)
第28回 総括と到達度確認
【演習2】(3年次)
(前期)
第1回 イントロダクション(年間計画とエントリー論文の構想)
第2回 社会科学・方法論の探求[第1章]方法論の種類
第3回 社会科学・方法論の探求[第2章]方法論の課題
第4回 社会科学・方法論の探求[第3章]抽象
第5回 社会科学・方法論の探求[第4章]現象
第6回 社会科学・方法論の探求[第5章]サーベイの実践
第7回 社会科学・方法論の探求[第7章]サーベイの選定構成と執筆方法
第8回 ゲストスピーカー(予定)
第9回 エントリー論文執筆のサーベイ報告と討論(グループ1・2)
第10回 エントリー論文執筆のサーベイ報告と討論(グループ3・4)
第11回 エントリー論文執筆状況の報告と討論(グループ1・2)
第12回 エントリー論文執筆状況の報告と討論(グループ3・4)
第13回 エントリー論文執筆の分析(グループ1・2)
第14回 エントリー論文執筆の分析(グループ3・4)
(夏季)
・国内または国外での現調査を含むゼミナール合宿
(後期)
第15回 金融論探究動画制作のコンテンツ決定と役割分担
第16回 金融論探究動画制作のための文献調査(日本語論文等)
第17回 金融論探究動画制作のための文献調査(英語論文等)
第18回 証券ゼミナール大会全国大会出場時プレゼンテーションの構想
第19回 証券ゼミナール大会全国大会出場時プレゼンテーションの制作
第20回 証券ゼミナール大会全国大会出場時プレゼンテーションの討論項目策定
第21回 ゲストスピーカー(予定)
第22回 金融論探究動画制作の状況報告と討論(グループ1・2)
第23回 金融論探究動画制作の状況報告と討論(グループ3・4)
第24回 金融論探究動画制作のデータ制作と討論(グループ1・2)
第25回 金融論探究動画制作のデータ制作と討論(グループ3・4)
第26回 金融論探究動画制作の論理構造の点検(グループ1・2)
第27回 金融論探究動画制作の論理構造の点検(グループ3・4)
第28回 金融サービスに関わる世界の動きについての報告
【演習3】(4年次)
(夏季)
・国内または国外での現調査を含むゼミナール合宿
(後期)
第1回 演習論文(卒業論文)のテーマ設定方法
第2回 演習論文(卒業論文)の問題意識の良否
第3回 演習論文(卒業論文)の資料収集・サーベイの方法
第4回 ゲストスピーカー(予定)
第5回 第1回目報告(グループ1・2)
第6回 第1回目報告(グループ3・4)
第7回 第2回目報告(グループ1・2)
第8回 第2回目報告(グループ3・4)
第9回 第1回目検証と討論(グループ1・2)
第10回 第1回目検証と討論(グループ3・4)
第11回 第2回目検証と討論(グループ1・2)
第12回 第2回目検証と討論(グループ3・4)
第13回 論文の形式点検とリファイン
第14回 演習論文の紹介と輪読
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
関連情報の収集や論文・文献の要約等,指示することが学修内容が多いので,最低限,割り当てられたタスクはこなしましょう。
※1週間当たり,4時間の学修を基本とする。
【演習1】
・レジュメ担当者はレジュメを,それ以外の方は資料を探したうえで報告者に対する質問事項を,それぞれ準備してください。
・講読文献:川波 洋一・上川 孝夫(編著)『現代金融論』有斐閣,2016年。
・毎回,前日までに関連資料を検索し,PDF化してください。
【演習2】
・論文執筆のためのサーベイ資料を入手し,熟読して不明点を列挙しておいてください。
・エントリー論文執筆のための,共同オーサーとの連絡を綿密に行ってください。
・講読文献:内田 浩史(著)『金融論』有斐閣,2016年。
【演習3】
・演習論文(卒業論文)に関する資料を不断なく収集し,熟読したうえでPDF化しておいてください。
・サーベイでは,BIS・Working Paper 等の英語論文を入手し下訳しておきましょう。
・講読文献:明石 芳彦(著)『社会科学系論文の書き方 』ミネルヴァ書房,2018年。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | レポート(報告資料)内容については,以下の点を評価基準として点数化し評価する。 ・要求された内容に対して要点と分量が適切であるか ・付随する情報を入手出来ているか ・反証や異なる意見や情報等も考慮しているか ・快適に読めるかどうか |
平常点 | 50 | 論議への関わり方 |
成績評価の方法・基準(備考)
その他,上記の評価種別以外に輝く取り組みが認められた場合に30点を最大値として加点することがある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaまたはresponにて提出された課題に対し,教員が学術的な課題として成立するよう指導を行います。指摘された点は,次回までに再提出を求めます。
また,履修者は他の履修者の課題に対してコメントおよび追加資料等を出してください。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
メンバー間で討論・グルーフワークを実施し,その内容をもとに,資料やデータに基づいた意見のプレゼンテーションも行います。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
インターネットに接続できる端末をお持ち下さい。スマートフォンやタブレット端末で十分です。
一部の回では,演習時間に「Respon」を活用する他,質問等でも同アプリを利用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
・中島真志『入門企業金融』東洋経済新報社,2015年,ISBN:978-4-492-65468-2
【参考書】
・川波洋一・上川孝夫『現代金融論〔新版〕』有斐閣,2016年,ISBN978-4-641-18433-6
その他特記事項
金融機関の機能に関心を持つ方や,将来的に貨幣論・銀行論の理論研究に進みたい方は是非履修してください。現実との関りを大事にできる人を歓迎します。
なお,一部の回で学外見学を実施する可能性がありますが,社会状況によって実施の可否を判断します。
【選考方法】
・レポート(800字程度)と面談(対面またはオンライン遠隔)により選考します。
レポート内容は,
(1)これまでの学生生活で特筆する内容の紹介
(2)卒業後・将来の展望と対応すること
(3)ゼミナールでの立ち位置(貢献できることなど),以上3点を明記してください。
提出については経済学事務室の指示に従ってください。
・1年次の成績は問いません。
・3年時(演習2)に,年間1本の「ゼミナール動画(金融に関わる調査と解説)」を制作しますので,
写真や動画撮影および動画編集(Adobe系)に興味のある方も歓迎します。