シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
化学実験 | 2024 | 後期複数 | 木3,木4 | 理工学部 | 張 浩徹 | チャン ホチョル | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BC2-2C08
履修条件・関連科目等
高校レベルの化学の知識、化学実験に対して意欲があること。応用化学科以外の学生は「化学1(基礎化学)」、「化学2」を履修しているか、または並行して履修することが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
初日にガイダンスを行い、実験の進め方、レポートの提出方法、安全指針など、化学実験を行うに当たっての注意事項と約束事を概説する。各実験グループは、授業計画で示した10の実験をローテーションで行う。実験をする前には、必ず実験テキストを読み、実験ノートに実験の手順を箇条書きまたはフローチャートでまとめたうえで実験に臨むこと。用いる試薬の物性や毒性についても、化学便覧や化合物辞典などで必ず調査しておかなければならない。毎回の実験開始に先立ち、予習が適切にされているかどうか実験ノートのチェックが行われる。予習をしていない場合は,化学実験を安全に行うために当日の実験を許可しない。実験終了後は、指定された期日までにレポートを提出しなければならない。
本学理工学部では、「環境にやさしい」21世紀の実験への取り組みとして、2013年度より「マイクロスケール実験」を導入している。マイクロスケール実験とは、微量の試薬を用いて小さな器具で行う実験の総称で、使用する薬品や排出される廃液の量を従来よりもかなり少なく抑えることができる。同時に、試薬が少量であるために有害な物質への実験者の曝露が少ない、小さい実験装置であるために必要なスペースが小さい、などのメリットがある。
科目目的
(1)基礎的な化学実験を通じて,これまでの講義で学んだ理論や諸反応を実際に確かめ、化学の基本的な知識と実験操作を学ぶ。
(2)化学実験の基本操作,化学実験器具や装置の取り扱い方を身に付ける。
(3)実験レポートを作成する能力を身に付ける。
(4)共同作業による実験の進め方や実験室での安全管理についての意識を養う
到達目標
この実験は、化学の基礎知識及び基本操作の体得を目標とし、基礎的な物理化学、無機化学、有機化学の実験を行う。各回の実験について、事前に教科書を読んで実験の内容を予習するとともに実験計画を立て、実験後にはレポートを作成して実験の内容とデータをまとめ、考察することが求められる。このような作業を重ねることにより、化学現象を科学的に認識し、正しく情報を発信する能力を身につける。
中学校一種(理科)または高等学校一種(理科)の教員免許の取得において、本科目は必修科目である(物理学科・応用化学科・生命科学科)。教員を目指す履修者は、化学全般にわたる実験技能の修得に加えて、実験上の安全確保、環境への配慮等についても学び取ること。
授業計画と内容
第1回 実験の注意事項などのガイダンス
第2回 実験1 ガラス細工・予備実験
以下第3回〜第12回の実験の順序は班によって異なる
第3回 実験2* 陽イオンの定性分析(Ⅰ):金属イオンの反応による同定
第4回 実験3* 陽イオンの定性分析(Ⅱ):金属イオン混合物の分離同定
第5回 実験4* アルカリ混合物の定量(中和滴定)
第6回 実験5 電位差法(pHメーター)を用いた酢酸の水酸化ナトリウムによる滴定
第7回 実験6 分光光度計によるリン酸イオンの比色定量分析
第8回 実験7 ガスクロマトグラフィーによるアルコール含有量の測定
第9回 実験8 薄層クロマトグラフィーを用いたアミノ酸の分離
第10回 実験9* p-ニトロアセトアニリドの合成
第11回 実験10* アゾ色素の合成:ジアゾ化反応とカップリング
第12回 実験11 パソコンを利用した分子モデリング
(*はマイクロスケール実験)
第13回 レポート指導(授業の第4週に行う)
第14回 演習課題とその解説
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
実験日までに必ずテキストを熟読し、実験ノートに実験手順を箇条書きまたはフローチャートでまとめ、用いる試薬の物性や毒性についても調査してノートに記載しておくこと。実験終了後、指定された期日(実験後3日程度)までにレポートを提出すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり2時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | 評価基準:レポートの提出は必須である。また実験ノートを適切に作成することも含まれる。実験の予習(実験ノートに実験計画を書く)は必須であり,これらを怠った場合は当日の実験を許可しない(見学となるので大きな減点となる)。他人のレポートの剽窃や未完成のレポート提出は不合格の評価とする。 |
平常点 | 50 | 評価基準:実験の予習・出席は必須であり、平常点評価の前提である。無断欠席・遅刻や教員やTAの指示に従わないなど,実験態度が悪い場合は大きな減点対象となる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
レポート(実験ノートを含む)50点+平常点50点=合計100点満点で成績を評価する。正当な理由なく第1回目の実験ガイダンスに出席しなかった者の履修は認めない(インターンシップは正当な理由に該当しない)。実験の予習・出席、実験ノートとレポートの提出は必須であり、これらを怠った場合は不合格とする。また、レポートの採点は厳密に行われるので、他人のレポートからの剽窃や真剣に作成されていない不適切なレポートの提出に対しては大幅な減点が付され、不合格の評価となる。教員やTAの指示に従わないなど、実験態度が悪い場合にも同様である。評価の詳細についてはガイダンスで説明する。実験にふさわしい身なりや服装に付いては,一回目の実験のガイダンスで説明する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回の実験に先立ち、予習が適切に行われているかどうか実験ノートのチェックを行う。また、授業の中でレポート指導や演習課題の解説の時間を設けている。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・テキスト「化学実験」(授業で配布)
・参考書:化学便覧、化合物辞典。理科教員免状取得希望者は学習指導要領(中学理科・高校理科)。
・各自が用意するもの:白衣。
・ゴーグル型保護メガネは貸出する。
その他特記事項
・第1回目の実験ガイダンスに出席しなかった者の履修は原則として認めない。
・やむを得ない理由があって欠席する場合はガイダンス当日までに担当教員にその旨を連絡して了解を取ること。
・出席ならびに実験ノートとレポートの提出は必須であり、期限までに提出しない場合は不合格とする。
・他人のレポートを写したと認められた場合、写した方および写させた方の双方が減点の対象となる。
・安全に実験を行うために,一定時間以上の遅刻をした場合,実験不可で見学のみとする。