シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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化学実験 | 2024 | 後期複数 | 火3,火4 | 理工学部 | 石井 洋一 | イシイ ヨウイチ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BC2-NZ10
履修条件・関連科目等
高校レベルの化学の知識、化学実験に対して意欲があること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
第1週はガイダンスを行い、実験の進め方、レポートの提出方法、安全指針など、化学実験を行うに当たっての注意事項を説明する。第2週は正しく安全な実験法に関するビデオ学習と予備実験、並びにガラス細工実習を行う。第3週以降、各実験グループは授業計画で示された10の実験をローテーションで実施する(第4週は第3週のレポート指導)。事前に必ず教科書を読み、実験ノートに実験の手順を箇条書きまたはフローチャートでまとめたうえで実験に臨むこと。用いる試薬の物性や毒性についても、化学便覧や化合物辞典などで調査しておく。毎回の実験開始に先立ち、予習が適切にされているかどうか実験ノートのチェックが行われる。予習をしていない場合は当日の実験を許可しない。各回の実験では安全に注意し、担当者の指示に従って実験に取り組むこと。実験終了後は指定された期日までにレポートを提出し、評価・フィードバックを受ける。
なお、本学理工学部では、「環境にやさしい」21世紀の実験への取り組みとして、2013年度より「マイクロスケール実験」を導入している。マイクロスケール実験とは、微量の試薬を用いて小さな器具で行う実験の総称で、使用する薬品や排出される廃液の量を従来よりもかなり少なく抑えることができる。同時に、試薬が少量であるために有害な物質への実験者の曝露が少ない、小さい実験装置であるために必要なスペースが小さい、などのメリットもある。
科目目的
(1)これまでの講義で学んだ理論や諸反応を実際に確かめ、それらについての理解を深める。
(2)化学実験の基本操作や装置の取り扱い方を身に付ける。
(3)行った実験を基に、レポートを作成する能力を身に付ける。
(4)共同作業による実験の進め方や実験室での安全管理についての意識を養う。
到達目標
この実験は、化学の基礎知識及び基本操作の体得を目標とし、基礎的な物理化学、無機化学、分析化学、有機化学の実験を行う。各回の実験について、事前に教科書を読んで実験の内容を予習するとともに実験計画を立て、実験後にはレポートを作成して実験の内容とデータをまとめ,考察することが求められる。このような作業を重ねることにより、化学現象を科学的に認識し、正しく情報を発信する能力を身につける。
中学校一種(理科)または高等学校一種(理科)の教員免許の取得において、本科目は必修科目である。教員を目指す履修者は、化学全般にわたる実験技能の修得に加えて、実験上の安全確保、環境への配慮等についても学び取ること。
授業計画と内容
第1回 実験の注意事項などのガイダンス
第2回 実験1 ガラス細工・予備実験
以下第3-12回の実験の順序は班によって異なる
第3回 実験2* 陽イオンの定性分析(Ⅰ):金属イオンの反応による同定
第4回 実験3* 陽イオンの定性分析(Ⅱ):金属イオン混合物の分離同定
第5回 実験4* アルカリ混合物の定量(中和滴定)
第6回 実験5 電位差法(pHメーター)を用いた酢酸の水酸化ナトリウムによる滴定
第7回 実験6 分光光度計によるリン酸イオンの比色定量分析
第8回 実験7 ガスクロマトグラフィーによるアルコール含有量の測定
第9回 実験8 薄層クロマトグラフィーを用いたアミノ酸の分離
第10回 実験9* p-ニトロアセトアニリドの合成
第11回 実験10* アゾ色素の合成:ジアゾ化反応とカップリング
第12回 実験11 パソコンを利用した分子モデリング実験
(*はマイクロスケール実験)
第13回 レポート指導(授業の第4週に行う)
第14回 達成度評価と解説、補充実験
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
実験日までに必ず「化学実験」テキストを熟読し、実験ノートに実験手順を箇条書きまたはフローチャートでまとめ、用いる試薬の物性や毒性についても調査してノートに記載しておくこと。実験終了後、指定された期日(実験後4日程度)までにレポートを提出すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり2時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 10 | 第14回の達成度評価の成績を10点として評価に算入する。 |
レポート | 50 | 指定されたレポートすべての提出は必須である。提出されたレポートの記述内容全体について、各回10点満点で厳密に採点し、全体を50点に換算して成績評価に用いる。他人のレポートからの剽窃、提出期限への遅刻や不提出、真剣に作成されていない不適切なレポートの提出に対しては、大幅な減点あるいは不合格の評価を行う。 |
平常点 | 40 | 実験の予習・出席は必須であり、平常点評価の前提である。正当な理由なく欠席した場合は不合格とする。そのうえで、教員やTAの指示に従い真摯に実験に取り組む態度と、予習及び実験結果のノートへの記録が平常点として評価される。なお、実験により、口頭試問を実施することがある。 |
成績評価の方法・基準(備考)
レポートの評価50点+平常点(実験態度、実験ノート、口頭試問ほか) 40点+期末試験10点=合計100点満点で成績を評価する。理由なく第1回目の実験ガイダンスに出席しなかった者の履修は認めない。
各回の実験の予習・出席、レポートの適切な作成と提出は必須であり、正当な理由のない欠席、レポートの不提出、レポートの剽窃などの行為は不合格とする。特に、剽窃は固く禁じられている。他人のレポートを写したと認められた場合、写した方および写させた方の双方が不合格の対象となる。
その他の評価方法の詳細や、欠席が認められる場合の手続きなどについてはガイダンスで説明する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
レポートの提出およびフィードバックはmanabaにより実施する。資料の配布および実験に関する事前連絡はmanabaから行うとともに、必要に応じてオンラインでのビデオ視聴を行う。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「化学実験」(授業で配布)
参考書:化学便覧、化合物辞典。理科教員免状取得希望者は学習指導要領(中学理科・高校理科)
* 各自が用意するもの:
(1) 白衣
(2) 保護眼鏡(中央大学生協販売品)
その他特記事項
第1回目の実験ガイダンスに正当な理由なく出席しなかった者の履修は原則として認めない。やむを得ない理由があって欠席する場合はガイダンス当日正午までに担当教員にその旨を連絡して了解を取ること。
第2回以降の実験に関しても、正当な理由なく欠席することはできない。公欠・病欠等、やむを得ない欠席の場合は、原則としてガイダンスで説明された方法に従って事前連絡を行い、了解をとること。遅刻の場合は正規の実験出席の扱いとはせず、見学の扱いとする。