シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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統計数学4 | 2024 | 後期複数 | 火3,水2 | 理工学部 | 酒折 文武 | サカオリ フミタケ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
SE-PM3-1B23
履修条件・関連科目等
統計数学1、統計数学2および統計数学3の単位を修得済みか、相応の知識を有していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本科目では、重回帰モデルや分散分析モデルをはじめとした基本的な線形モデルと、それを拡張した一般化線形モデルについてを学ぶ。
統計学には理論的側面と実践的な側面がある。本科目ではまず前者を重要視し、それぞれの分析や統計モデルに対するきちんとした理論的背景への理解を深める。その上で、それぞれの分析を実行したときの解釈やモデル診断などの実践的な部分についても、いくつかの例や演習を通じて理解していく。
基本的には講義と演習を1回ずつセットで進めるが、祝日等でこの順番がずれる場合には適宜調整を行う。講義はオンデマンド形式を中心に行う。授業数日前にはコンテンツを掲載するので、必ずしも授業時間に拘らず、自由に(動画を何度も閲覧して)理解を深めてほしい。演習は対面で行う。オンデマンドで学んだ内容に関する演習なので、事前にオンデマンドでしっかりと学んでくる必要がある。
科目目的
統計学は、データに基づいて客観的に判断し科学的に問題を解決するための学問であり、データサイエンス時代の現代において日々の生活から産業や科学の諸分野においてなくてはならない必須のスキルである。その中で線形モデルおよび一般化線形モデルは、生物統計をはじめ先端科学技術のみならず、マーケティング・サイエンスなどの産業界を含むあらゆる場面で用いられる、代表的な統計モデルである。さらに、機械学習や深層学習などのAI、先進的な方法の礎をなしている。本科目では、各分析の背後にある理論を重視して手法を正しく理解するとともに、実際にそれらのモデルを活用できる力を身につけることを目標とする。
到達目標
この授業の到達目標は以下である。
・重回帰モデルと分散分析モデルの目的と意味を理解し、パラメータの推定量を導出することができる。
・それらのモデルが線形モデルとして表されることを理解する。
・ロジスティック回帰モデルなどを含めて一般化線形モデルとして統一的に扱えることを理解する。
・具体的な例に対して、一般化線形モデルにより予測や識別、解釈を行うことができる。
授業計画と内容
第1回(対面)ガイダンス、準備
第2回(対面)演習(確率分布の復習)
第3回(オンデマンド)正規分布から導かれる分布
第4回(対面)演習(正規分布から導かれる分布)
第5回(オンデマンド)確率モデルの推測とあてはめ
第6回(対面)演習(確率モデルの推測とあてはめ)
第7回(オンデマンド)相関と回帰
第8回(対面)演習(相関と回帰)
第9回(オンデマンド)回帰モデル
第10回(対面)演習(回帰モデル)
第11回(オンデマンド)重回帰モデル
第12回(対面)演習(重回帰モデル)
第13回(対面)線形モデル・機械学習のための基礎数学
第14回(オンデマンド)重回帰モデルと推測
第15回(対面)演習(重回帰モデルと推測)
第16回(オンデマンド)ロジスティック回帰モデル
第17回(対面)演習(ロジスティック回帰モデル)
第18回(オンデマンド)ロジスティック回帰モデルと推測
第19回(対面)演習(ロジスティック回帰モデルと推測)
第20回(オンデマンド)分散分析
第21回(対面)演習(分散分析)
第22回(オンデマンド)二元配置分散分析
第23回(対面)演習(二元配置分散分析)
第24回(オンデマンド)指数型分布族と一般化線形モデル
第25回(対面)演習(指数型分布族と一般化線形モデル)
第26回(オンデマンド)ポアソン回帰モデル
第27回(対面)演習(ポアソン回帰モデル)
第28回(オンデマンド)発展
オンデマンド授業の回については、特設ウェブサイトにて100分の授業相当の動画や解説を行う。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
水曜日の演習の前にはオンデマンド講義の内容を繰り返し閲覧したりテキストを読み込むなどして理解を深めておく必要がある。また、水曜日の演習については、その一部をきちんと完成させて後日提出することを課す。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 期末レポートを課す。線形モデルや一般化線形モデルについて、理論面での深い理解と、それを実際に応用できるかを問う。 |
その他 | 40 | 演習での態度や理解度により評価する。演習では、講義での理論部分の補足的事項の証明や、実データや toy example に基づいた推定法や分析結果の理解を問う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
対面もしくはリアルタイムで行う演習の時間に、授業時間(オンデマンド)での質疑の時間をとる。また、演習の回にはその解説時間を十分にとり、さらに必要があれば manaba での補足説明を行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
毎週1コマは演習の時間を取る。演習問題を解いた上で、なぜそのように考えたのかをグループで考えたり、学生に発表してもらう時間をとる。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
演習が対面でなくリアルタイムオンラインとなった場合には、投票機能などを活用して行う。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト: ドブソン著、田中ら訳「一般化線形モデル入門」共立出版 2008年
その他特記事項
参考URL
E-mail: sakaori@math.chuo-u.ac.jp