シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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幾何学4 | 2024 | 後期 | 月2 | 理工学部 | 北野 晃朗 | キタノ テルアキ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-AG4-1B32
履修条件・関連科目等
以下の項目は理解していることが望ましい。
1. 微積分
2. 線型代数
3. 位相空間論の初歩
4. 群論、環論の初歩
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
位相空間に対して特異ホモロジー群、特異コホモロジー群をどのように定義し計算するか、その方法を学ぶ。
また、それに引き続き、
1. 単体的複体のホモロジー群、コホモロジー群との関係、
2. セル複体のホモロジー群、コホモロジー群との関係、
3. ホモロジー群、コホモロジー群から取り出される幾何学的な情報、
これらについて学ぶ。
科目目的
位相空間論、多様体論の学習の延長として、代数的な位相幾何学の入門として、ホモロジー論を学ぶ。特に特異ホモロジー論を学ぶことにより、抽象的、一般的な定義に慣れ、それを踏まえて具体的な計算に進めるようになることを目的とする。
到達目標
ホモロジー群を題材にして、図形の位相不変量というものの考え方を理解し、代数的位相幾何学の初歩を学び、理解する。
授業計画と内容
(1)履修に関する説明、講義内容全体の概要
(2)ホモロジー群の公理的な取り扱い
(3)特異チェイン複体と特異ホモロジー群
(4)弧状連結と0次ホモロジー群
(5)誘導準同型と位相不変性
(6)ホモトピー不変性
(7)ホモトピー不変性(続き)
(8)空間対のホモロジー群
(9)連結準同型とホモロジー完全系列
(10)マイヤー・ヴィートリス完全列
(11)ホモロジー群の計算
(12)ホモロジー群の応用例:不動点定理
(13)CW複体, 単体的複体のホモロジー群
(14)コホモロジー群とさらに進んだ話題から
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業で扱った内容を復習し、よく理解しておくこと。
また、授業の進捗に合わせて演習問題を出すので自分で解いてみること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 授業時間内、及び講義ノートを通じて出題した問題から、4題を目安に選んで解答すること。問題の難易度、数学的な正しさ、論理的な明快さ、また読みやすさを基準に採点をする.。 |
成績評価の方法・基準(備考)
達成基準:ホモロジー群の定義や基本的な性質を理解し、具体的な空間に対して計算ができること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業用のテキストは特に指定しない。
講義ノートはpdf fileをmanabaで事前に公開する。
自習用の参考文献として以下をあげる。
1. トポロジーの基礎 (上下)・河澄 響矢 ・東大出版
2. 代数的トポロジー・桝田幹也・朝倉書店
3. 位相幾何学・加藤十吉・裳華房
4. 位相幾何 (岩波オンデマンドブックス)・佐藤肇・岩波書店
また、より進んだ参考文献として
多様体のトポロジー・服部晶夫-佐藤肇-森田茂之・朝倉書店
をあげる。
3冊目の多様体のトポロジーは、
ホモロジー論、代数的位相幾何学、それを用いた微分位相幾何学の発展、
そして現在も活発に研究されている特性類の理論までまとめられており、
さらに進んで勉強する際に役立つと思う。