シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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外国法概論1B-1 | 2025 | 春学期 | 火3 | 法学部 | 佐藤 修一郎 | サトウ シュウイチロウ | 2・3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-NF2-006L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義は,「フランス第五共和制憲法」を素材として,フランスの統治機構及び人権保障のシステムにつき学修するものである。
具体的には,第五共和制の成立を検証した後,第五共和制憲法が定める大統領,政府,議会,裁判所,憲法院を中心に,各機関の構成,構造及び権限並びにその機能を確認し,検討を加えることを予定している。
また,第五共和制憲法は権利章典を伴わない点に特徴があるが,このことは決してフランスにおいて人権保障がおざなりにされていることを意味するのではない。むしろ,憲法院が果たす人権保障機関としての役割はますます重要となっていることから,憲法院による人権保障につき,考察する。
なお,外国法の学修に際しては,対象国の歴史や文化についての理解もまた重要となる。授業においては,こうした点にも配慮していきたい。
科目目的
この授業における学修を通じて,学生がフランスの政治制度及び人権保障制度の概略を理解すること,及び,比較憲法学的視点から日本国憲法を検討するための視座を獲得することを目的とする。
到達目標
この科目の到達目標は以下の通りである;
・フランス第五共和制の統治機構に顕著な特徴を客観的に把握できる。
・大統領制や二元的裁判制度など,日本には無いが諸外国ではしばしば採用されている制度について正確な知識をもつ。
・執行府・立法府の機能など,日本法と共通する点についても正しく理解できる。
・フランス法との比較を通じて日本法を客観的に捉えることができる。
授業計画と内容
第1回 受講案内,フランス法を学ぶ意義
第2回 フランス憲法史:第五共和制憲法の成立
第3回 第五共和制概観
第4回 大統領
第5回 政府
第6回 国会
第7回 政府と国会の関係
第8回 フランスの裁判制度概観
第9回 司法裁判所
第10回 行政裁判所
第11回 憲法院
第12回 その他憲法上の機関
第13回 憲法改正
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | フランス第五共和制の統治機構に顕著な特徴を客観的に理解できているか,執行府・立法府の機能など、日本法と共通する点についても,比較を通じて適切に理解できているかが判断基準である。 |
平常点 | 40 | 平常点は,授業の途中で提出を求める課題(複数回実施予定)で評価する。とくに,授業内容が正確に理解できているかという点が基準となる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】菅原・蛯原・小林編著『フランス憲法と社会』法律文化社,2023年
【参考文献】植野妙実子編著『フランス憲法と統治構造』中央大学出版部,2011年(日本比較法研究所研究叢書82)