シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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量子力学及演習1 | 2024 | 後期複数 | 火3,水2 | 理工学部 | 橘高 俊一郎 | キッタカ シュンイチロウ | 2年次配当 | 3 |
科目ナンバー
SE-PH2-2B07
履修条件・関連科目等
複素数、力学、電磁気学、微分方程式、の基礎的な知識が必要。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
はじめに、古典力学の限界と、量子力学の発見のいきさつについて紹介する。次に、シュレディンガー方程式や波動関数の意味を解説し、簡単なポテンシャル中を運動する粒子の問題を解く。エネルギーの離散性やトンネル効果など、量子力学特有の現象を説明し、フーリエ変換などの数学的な基礎とともに量子力学の中心的な概念である不確定性原理についても解説する。その後、さらに、波動関数を完全正規直交系で展開する手法について学び、それを基礎として代数学的手法による量子力学の取扱いについても説明する。
毎週演習の時間を設け、問題を解きながら理解を深めることを目指す。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の専門教育科目に位置付けられており、週2回のうち、1回を講義、もう1回を演習とする。この科目での学習を通じて現代物理学の広い分野にわたって必要とされる量子力学の基礎的な概念を理解し、3年で履修する「量子力学及演習2」を学ぶ下地を作ることを目標とする。
到達目標
古典力学とは大きく異なる量子力学の枠組みを理解することが本科目の到達目標である。例えば、簡単な量子力学の問題(1次元シュレディンガー方程式など)を解いて、様々な物理量を導出・吟味できるようになることを目指す。また、これまでに学んだ基礎的な物理数学の知識を復習して、それらを確かな物とする。
授業計画と内容
およそ下記の予定で行う。学生の反応をフィードバックして、下記の計画が少し変わる可能性はある。
第1週 古典力学の破綻と量子力学の誕生
第2週 光と電子の波動性と粒子性
第3週 複素数による波動の取り扱い
第4週 シュレディンガー方程式
第5週 波動関数の概念
第6週 井戸型ポテンシャル
第7週 調和振動子
第8週 不確定性原理
第9週 デルタ関数とフーリエ変換
第10週 波動の反射と透過
第11週 トンネル効果
第12週 完全正規直交系とエルミート演算子
第13週 物理量の行列表記
第14週 調和振動子と昇降演算子
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業で配布した演習問題を自力で解けるようになるまで復習すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 演習課題(計14回)に取り組んで量子力学の基礎知識を身につけた後に実施する学期末試験の成績で評価する。 |
平常点 | 30 | 量子力学についての基礎知識を理解した上で、毎週実施する演習課題(計14回)の取り組み状況により評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは特に指定しない。自分に合った参考書を選んで購入しておくこと。
例えば、
猪木慶治、川合光 著「基礎量子力学」(講談社サイエンティフィック)
小形正男 著「 量子力学」(裳華房)