シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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計算工学Ⅱ | 2024 | 前期 | 木2 | 理工学部 | 辻 知章 | ツジ トモアキ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-ON4-4C36
履修条件・関連科目等
講義では次の数学的手法を多用するので、よく復習しておくこと。
①常微分と定積分
②偏微分と多重積分
③行列とベクトルの代数演算
④逆行列の計算
⑤連立1次代数方程式の解法
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義は、「偏微分方程式の数値解析のための数学的方法」を扱う。固体の変形、流体の流れ、熱伝導などの理工学における諸現象のほとんどは偏微分方程式で表現される。これらの理論を工業製品の開発や設計に応用するとき、方程式の厳密解を求めることは不可能に近い。そこで、コンピュータを使った数値解析が用いられる。その数値解析に用いられる代表的な方法の一つである「有限要素法(Finite Element Method、略してFEM)の基礎を講じる。
科目目的
卒業研究などで使い機会が多い有限要素法の基礎を理解し、研究室が所有する有限要素法の汎用プログラムの操作が円滑に行えることを目的とする。
到達目標
(1) 重みつき残差法という考え方を理解すること。
(2) 重みつき残差法による弱形式の導出、有限要素による計算領域の分割、要素内での未知量に対する近似関数の設定、弱形式の離散化、という有限要素法による偏微分方程式の離散化の基本的なプロセスが理解でき、常微分方程式や偏微分方程式の離散化に応用できるようになること。
(3) 2次元の有限要素法のプログラムの作成
授業計画と内容
第 1回 イントロダクション. 固体,液体,気体の違い.固体の変形の様子.
第 2回 熱伝導の基礎1 ポアソン方程式の解法
第 3回 熱伝導の基礎2 1次元の有限要素法の定式化
第 4回 熱伝導の基礎3 2次元への拡張
第 5回 有限要素法のプログラム1 Python. を使って
第 6回 有限要素法のプログラム2 熱伝導方程式の有限要素法(2次元)の
第 7回 有限要素法のプログラム3 プログラムを各人作成する.
第 8回 弾性論の基礎1 弾性基礎式
第 9回 弾性論の基礎2 変位とひずみの関係,応力とひずみの関係
第 10回 弾性論の基礎3 エネルギー原理を用いた有限要素蒲黄の定式化1
第 11回 有限要素法のプログラム1 Python を使って
第 12回 有限要素法のプログラム2 弾性方程式の有限要素法(2次元)
第 13回 有限要素法のプログラム3 プログラムを各人作成する.
第 14回 有限要素法のプログラム4
座学においては,毎回15分位の小テスト(式の導出,簡単な計算,証明等)を行う.
7回目,14回目終了時にレポートを出す.
5〜7回,11〜14回のプログラミングでは,可能な場合は集中講義とする.
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習を重視する。授業前に指定する教科書の該当部分をよく読んで、疑問点を抽出した上で授業に臨むこと。また、定期的に演習課題を提示し、レポートとして提出することを求める。その演習課題を解きながら、学んだ内容の理解を深めること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 2回のレポート,数回の小テスト,最終レポート |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書:中山 司 著 『流れ解析のための有限要素法入門』(東京大学出版会)
その他特記事項
なし。
参考URL
http://www.strmech.com/nagashima