シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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経済法(経済規制法) | 2025 | 夏季集中 | 他 | 法学部 | 西村 暢史 | ニシムラ ノブフミ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SO3-011L
履修条件・関連科目等
・公務員、会社員、事業主、一般消費者のいずれにも関連する分野であるため、進路にかかわらず履修を勧めます。法律学科、国際企業関係法学科だけでなく、政治学科の学生にも有用と考えます。経済法(独占禁止法)と行政法関連科目もあわせて履修すると本講義の理解の助けとなります。
法律学科・・・主に経済法(独占禁止法)、行政法関連科目
国際企業関係法学科・・・上記の他、主にミクロ経済学
政治学科・・・上記の他、主に行政学、政策学
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
・政府による経済的規制(参入規制と料金規制)に関わる法制度について講義します。電気、ガス、通信、航空、タクシーといった事業分野を中心に取り上げます。規制の内容は、多岐にわたりますが、上記事業分野への参入に関する諸規制、そして、これらの事業分野において取引、または、提供される商品やサービスの価格・料金に関する諸規制を中心に講義を構成します。
・事業分野ごとに、(1)これまでどのような上記内容の規制が行われてきたか、(2)その事業分野がどのような特徴を持っていたために、このような規制が必要とされたのか、(3)なぜ見直しが行われ続けているのか、(4)これからどうあるべきか、等について講義します。
科目目的
(1)まずは日本における様々な産業分野への興味関心を継続に持ってもらうことです。
(2)自由な経済活動が様々な理由で法的に規制されてきた特定の事業分野(電力、ガス、通信、航空、タクシー)における規制改革の変遷と今後の展望に関して、主として法的視点から検討し、規制根拠とその検証に関する学修を目的とします。
到達目標
(1)そもそも法規制を受けてきた、そして、法規制を必要とする理由を興味関心を持って理解に努め、
(2)現在の規制枠組みに至るまでの状況を知ろうと努め、
(3)現状の規制枠組みに対する批判的検討と今後の必要かつ適切な規制とは何かについて、能動的に思考できるようになること
を到達目標とします。
授業計画と内容
以下の内容は、本講義で取り上げるテーマであり、夏季集中講義のため、講義回数と実施日程は予定です。
※すべて対面授業で行います。
【第1日目】
1.経済規制法概要:政府規制の意義、目的・必要性
2.経済規制法概要:政府規制の態様・手法
【第2日目】
3.航空産業:産業構造と規制枠組みの変遷、現代的課題
4.タクシー産業(1):産業構造と規制枠組みの変遷、法的紛争事例
5.タクシー産業(2):交通産業における最新topic
6.小括と習熟度確認のための小テスト(30分:参照物自由な筆記型)
【第3日目】
7.電気通信規制(1):産業構造と規制枠組みの変遷
8.電気通信規制(2):電気通信産業における法的論点(固定と移動、接続規制と非対称規制)
9.電気通信規制(3):電気通信分野における最新topic
10.小括と習熟度確認のための小テスト(30分:参照物自由な筆記型)
【第4日目】
11.エネルギー規制(1):産業構造と規制枠組みの変遷
12.エネルギー規制(2):電気・ガス事業の法的論点(参入および料金、発電・製造、送配電・ガス導管、小売)
13.エネルギー規制(3):電気・ガス事業の規制動向(小売自由化、法的分離、行為規制、消費者保護)と最新topic
14.経済規制法まとめと到達度確認テスト(60分:参照物自由な筆記型)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・本講義では、レジュメと資料を事前に入手して、一読した上での講義出席、積極的な学修姿勢が望まれます。また、講義内で取り上げた事業分野については、継続的に最新の動向を踏まえた上で知識を整理することを薦めます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | (参照物自由な)筆記型試験で評価します(授業内で解説した産業分野における規制の変遷と現代的課題が理解できているかどうかで評価します。)。 |
平常点 | 60 | 小テスト(参照物自由な筆記型試験)で評価します(授業内で解説した産業分野に対する法規制の根拠根拠および規制手法が理解できているかどうかで評価します。)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaにおける掲示板やWebexやZoomを利用して質疑応答の時間を確保する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特定のテキストは使用しません。
レジュメと資料をmanabaからダウンロード、プリントアウト等の上で、講義において参照できるようにしてください。
本講義全体の参考資料は以下のとおりです。
友岡史仁『要説経済行政法』弘文堂、2015年
塩見英治監修『自由化時代のネットワーク産業と社会資本』八千代出版、2017年
鈴木孝之・河谷清文『事例で学ぶ独占禁止法』(有斐閣、2017年)・・・特に第22章
各事業分野に関する参考資料は適宜講義内において紹介する予定です。
その他、個人的に興味ある場合は、担当教員に相談してください。
その他特記事項
【授業の工夫】
・進展の著しい講義対象のため、新聞記事のみならず常に関連資料を授業内において確認するようにしています。
・より身近に講義対象を感じてもらうため、関連するテーマについて、最新の情報を自ら調査し整理する機会を確保し、取り組んでもらうようにしています。
【留意点】
・夏季集中講義として、期間中すべての授業回を対面形式で行います。