シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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物理化学 | 2024 | 後期 | 金1 | 理工学部 | 築山 光一 | ツキヤマ コウイチ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BC2-2C13
履修条件・関連科目等
基本的な化学・物理学・数学の知識。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
物性や化学反応を分⼦の視線で(微視的に)理解するための考え方やアプローチを学びます。例えば、物質とその変化を、分⼦・原⼦・電⼦の動き、およびそれらの間のエネルギー交換として捉えるための基本法則や、諸特性を測定するための原理・⼿段等を学習します。このような研究分野を分子科学(Molecular science)と呼んでいます。適宜演習問題を解くことで、講義内容の復習を行うとともに理解を深めていきます。物理化学者が物質や反応を理解してきた過程を知ることで、新たな課題に挑むときの戦略の⼀助にして下さい。
科目目的
① 化学現象・物理現象を数学を用いて定量的に理解すること。また単に数式を覚えるのではなくて、その数式がもつ根本的な意味を意識すること。
② 身の回りで起こっている事象に対して、自分の持っている情報を活用して、自分なりの説明ができるようになること。
到達目標
① 電磁波の吸収や放出、分⼦間の衝突、分子間相互作用、熱⼒学第一・第二法則、物質の相変化、化学平衡、反応速度の決定因⼦を学ぶことで、様々な物理化学現象を分子の視線で考察する姿勢を身に付ける。
② これまで科学者が問題を解決した道筋に触れることで、既存の知識を活⽤して未知の世界に挑むためのスキルを獲得する。
授業計画と内容
第1回 オリエンテーション、物理量:数値と単位のセット
第2回 理想気体の状態方程式
第3回 実在気体の状態方程式
第4回 実在気体:分子間相互作用
第5回 気体分子運動論
第6回 演習問題
第7回 光化学:ボーアの模型 光の吸収と放出
第8回 反応速度論:1次反応、2次反応
第9回 反応速度論:より複雑な反応、表面反応等
第10回 演習問題
第11回 熱力学:仕事とエネルギー
第12回 熱力学:第1法則、第2法則、エントロピー
第13回 演習問題
第14回 総括・まとめ 分子科学研究とその醍醐味
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の前に前回の練習課題を解き(manabaで提出)、さらに、次の講義資料に目を通すことで、これまでに何がわかって、次に何を学ぶのかという問題意識を持って講義に臨んで下さい。物性等を定量的に理解するためには多くの数式がどうしても必要ですが、いろいろな公式等を覚える(記憶する)ことはあまり意味がありません。その式が何を意味しているのかを常に意識してください。また、疑問点がある場合などは教員に質問したり、学生間で議論するなどして、曖昧な事項や疑問点を持ち越さないようにして下さい。余力のある人は、発展的な問題に⾃主的に取り組んで、理解を深め広げて行って下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 90 | 講義で学んだ化学現象・物理現象を、定量的に理解していること。 |
レポート | 10 | 講義で学んだ化学現象・物理現象を、定量的に理解していること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点
講義の復習と発展的学習を目的として、適宜講義後に、manabaの「レポート」に演習問題を掲載します。次の講義の開始時刻までに、manabaの「レポート」を使って回答を提出(アップロード)して下さい。アップロードするファイルは、一般的なWindows PCで読み取りできる形式(pdfなど)として下さい。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
質問等は常に歓迎します。講義時間内・前後に受けた質問は、その場で私の答えられる範囲で回答します。調査などの必要がある場合は、次回の講義内で説明します。最後の講義以降で出た質問への後日回答は、manabaなどを活用します。
講義時間外の質問は、電子メイルやmanabaで受け付けます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
適宜実施される演習問題(主に計算問題)およびレポート(記述式)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
manabaの「コンテンツ」に、関連講義資料をにアップロードします。
<講義の理解を深めるための文献>
アトキンス 物理化学(上下巻)第8巻
Peter Atkins, J de Paula 共著、千原秀昭、稲葉章共訳東京(東京化学同⼈)
マッカーリ サイモン 物理化学(上下巻) 分子論的アプローチ
千原秀昭、江口太郎、齋藤一弥共訳(東京化学同人)
その他特記事項
電子メイルアドレス
tsuki@rs.tus.ac.jp