シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
数理解析 | 2024 | 前期 | 金2 | 理工学部 | 米満 賢治 | ヨネミツ ケンジ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-PH3-2C14
履修条件・関連科目等
特になし。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
フーリエ級数とフーリエ変換の基礎を述べた後、フーリエ変換をいろいろな物理数学での方程式に適用する。結晶中の電子や原子の状態など、周期的に変化する系に対して、フーリエ変換をすぐに応用できるようにする。
科目目的
物理の諸問題にフーリエ級数やフーリエ変換が適用できる。これらの方法を通して、一見難しい問題を易しく解くことができる例が多数ある。それが可能な条件を理解し、これらの計算法のパワーを実感する。そして概念的にも、フーリエ変換は量子力学での不確定性原理と密接に関係していることを理解する。
到達目標
信号がどのような周波数成分から成り立っているかを知るには、その信号をフーリエ級数に分解するか、あるいはフーリエ変換をすればよい。これを確認するのが第一の目標である。しかしフーリエ変換の真の有用性は、フーリエ変換とその逆変換を組み合わせることにより発揮される。物理数学でよく現れる微分方程式は、その方程式をフーリエ変換し、得られる結果をフーリエ逆変換することにより求めることができる。このような方法に慣れるのが第二の目標である。
授業計画と内容
およそ、下記の順序で行う。
第1回 周期関数の展開、フーリエ級数
第2回 フーリエ級数の性質
第3回 正規直交関数列
第4回 フーリエ変換、たたみこみ
第5回 超関数
第6回 結晶中の格子振動への応用
第7回 質点、弦、膜の振動への応用
第8回 熱伝導への応用
第9回 グリーン関数
第10回 量子力学とフーリエ変換
第11回 不確定性原理、波束の運動
第12回 ラプラス変換
第13回 基本的な公式
第14回 波動方程式と拡散方程式への応用
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
復習は特に力を入れ、次回までに曖昧な事項や疑問点を持ち越さないようにする。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 60 | フーリエ級数やフーリエ変換などを計算できるか、これらの方法を物理の問題を解くときに応用できるかを評価します。 |
レポート | 40 | フーリエ級数やフーリエ変換などを計算できるか、これらの方法を物理の基礎問題を解くときに応用できるかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールやオフィスアワーを利用して指導している。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特定の教科書にそって授業を進めるわけではないが、以下の本も参考にする。
参考書:小出昭一郎著「物理現象のフーリエ解析」(東京大学出版会)
堀内龍太郎ほか著「理工学のための応用解析学IIフーリエ解析・ラプラス変換」(朝倉書店)