シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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地盤工学1 | 2024 | 後期 | 月5 | 理工学部 | 西岡 英俊、平川 大貴 | ニシオカ ヒデトシ、ヒラカワ ダイキ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-CV2-3B16
履修条件・関連科目等
透水・圧密の支配方程式の理解のため,「微分・積分」および「解析学基礎」の内容を十分に理解している必要がある。
また、土の成り立ちを理解する上で「地学1」を履修済みであることが望ましい
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
地盤(土)は土粒子,水,空気から成る二層三成分の材料である。その物理的性質,コンシステンシーは広範に変化し,その特性から工学的な土の分類方法を解説する。
また,地盤の透水性,浸透問題ならびに圧密現象の取扱いについても詳述する。さらに地盤の力学的挙動を支配する有効応力の概念,地盤内応力の計算法,一次元圧密理論について講義する。
また,実務経験に基づき,建設工事の現場において地盤工学がどのように活用されているかをも紹介する。
科目目的
この科目では、学生が都市環境学科における卒業の認定に関する方針で示す「基礎及び専門知識・応用能力」のうち「(c)都市・環境の基礎となる土木工学の主要6分野のうち3分野以上を習得し,技術者としての知識と応用能力を身につける」ことを目的とする。
具体的には,この科目の学習を通じて,土木工学の主要分野の一つである地盤分野に関する基礎的な知識の修得を目的とする。
なお,この科目は、選択必修科目として位置付けられており,科目系統図においては力学分野に位置づけられている。
到達目標
土は構造物を支持したり,トンネルのような空間を提供する場でもあり,極めて身近な工学材料である。本授業では土の基本的性質,地盤内の水の流れならびに地盤の力学的挙動を支配する有効応力の概念および一次元圧密理論を理解・修得する。
授業計画と内容
第1回 地盤工学の役割,土の工学的定義,土の生成,粘土鉱物,土粒子の形と構造
第2回 土の基本的な性質1:土の粒度,土の粒度試験
第3回 土の基本的な性質2:土粒子の密度,土の密度と間隙,土の含水量
第4回 土の基本的な性質3:水中重量,相対密度,土の分類1:コンシステンシー限界
第5回 土の分類2:土の粒度組成による分類,地盤材料の工学的分類法
第6回 土の分類3:地盤材料の工学的分類の演習,土中の透水問題1:土中の水に起因する工学的な問題
第7回 中間到達度確認,土中の透水問題2:ダルシ―則,透水係数の測定
第8回 土中の透水問題3:成層地盤の透水,上向きの透水と有効応力
第9回 土中の透水問題4:透水に関する演習問題
第10回 土中の透水問題5:ボイリング,パイピング,土の圧密問題1:圧密現象とは
第11回 土の圧密問題2:土被り圧と有効応力の原理
第12回 土の圧密問題3:1次元圧密理論
第13回 土の圧密問題4:正規圧密と過圧密
第14回 土の圧密問題5:圧密試験法、二次圧密、沈下量予測,総まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前に配信する動画の視聴を指示し,講義で学生にその内容の説明を求めたり,事前配信動画を踏まえた演習問題に取り組んでもらう場合がある。なお,時間外の学修が不足していると判断した場合は,平常点を減点する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 20 | 土の基本的な性質に関する諸数値の計算と土の分類法に基づく分類ができるかどうかを評価する。また,土中の透水問題に関する基本的な用語の理解度を確認する。100点満点で評価する |
期末試験(到達度確認) | 30 | 土中の透水問題の計算および土の1次元圧密問題の計算ができるかどうか,を評価する。100点満点で評価する |
平常点 | 50 | 平常点は,manabaあるいはresponでの小テスト(原則として毎週実施)の正答率と出席状況に基づいて、試験の点数に乗じる補正率(0~100%)として評価する。なお,出席状況は講義内容をまとめた手書きノートの提出内容と受講態度も加味して評価する。なお,平常点は,普段の学修を着実に実施していることが確認できれば満点(100%)とし,不足があれば減点する減点法での評価を原則とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
成績は,「中間試験の点数×0.4+期末試験の点数×0.6」(100点満点)に,「平常点に基づく補正率(0~100%)」を乗じた値を評価点として評価する。評価点が60点に達しない場合は不合格となる(E判定)。
※例えば試験が満点でも平常点に基づく補正率が60%未満であれば評価点は60点未満でE判定となる。同様に中間試験が0点(未受験含む)の場合は、期末試験と平常点が満点の場合に限り評価点が(0点+100点×0.6)×1.0=60点で合格点に達する。よって、普段から着実に学修に取り組むことが必要である。
なお、試験結果に平常点を掛け合わせるため,上記の評価基準の割合としては,試験と平常点が半々,かつ試験は中間試験と期末試験が2:3となるよう中間試験20%,期末試験30%,平常点50%との値と表記している。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
中間試験・期末試験の個別の結果についてのフィードバックを希望する学生は,授業時間とは別の機会でフィードバックを行う(manaba個別指導コレクションから事前に担当教員にアポをとること)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
事前に配信する動画の視聴を指示し,その内容を授業ノートに含めて提出する。
また,講義では,履修生に事前配信動画の内容の説明を求めたり,事前配信動画を踏まえた演習問題に取り組んでもらう場合がある。なお,講義時点で事前配信動画の内容の学修が不足していると判断した場合は,平常点を減点する。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaおよびYouTube等で事前学習資料(動画の場合もある)を配信する
responも活用する。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
西岡英俊(鉄道総合技術研究所:2001~2018年在職)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
第1回講義において,実際の構造物の設計業務において,本科目で修得する専門知識がどのように活用されているかについて講義する。
テキスト・参考文献等
テキスト:河上房義・森芳信・柳沢栄司共著,「土質力学」(第8版),森北出版,ISBN:978-4-627-46058-4
参考文献:石原研而著,「土質力学」(第3版),丸善,ISBN:978-4-621-30234-7
その他特記事項
この科目は教職(工業)の必修科目である。