シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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システム最適化 | 2024 | 後期 | 火3 | 理工学部 | 佐藤 尚次 | サトウ ナオツグ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-CV2-3Z17
履修条件・関連科目等
1年次の数学科目(線形代数、微分積分、確率統計1・2、解析学基礎、数学演習)のうち5科目以上履修していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
最適化に用いられている基本的な手法を理解し利用できるようになると共に、方法を自分で実際に具体的問題に適用し最適化することの有効性を認識する。
科目目的
都市プランナーコースの選択必修科目であり,講義で扱う多目的最適化やゲーム理論は,利害対立の構造理解や社会的合意形成の数学的意味付けの理解に有効である.それと同時に,最適化は微分積分学の応用の部分や線形代数が利用できる部分もあって,様々な応用展開が可能である.講義で扱う例題では,設計や構造力学と関連付けたものも紹介される.
到達目標
線形計画法については、最低限定式化、解法、実際の問題への適用ができるようになること
非線形計画法は、微積分や解析学と最適化の関係性を理解するとともに、制約条件付きの最適化問題の解法を身につけること。
更にその他の最適化の方法については、基本的な問題の解法を身につけるとともに、社会の中で何が「目的関数」「制約条件」になり、何がトレードオフとなっているかなどを洞察し、現実の問題と数学的なアプローチの関係性の見通しがつけられるようになること。
授業計画と内容
第1回 最適化とは (日常行為や業務の中の最適化、交渉ごとの妥協、システムの自動化と最適化)
第2回 最適化1 線形計画法
第3回 〃 線形計画法の解法
第4回 〃 線形計画法の応用 双対問題
第5回 〃 数理計画ソフトの線形計画問題への適用
第6回 最適化2 ネットワークの最適化
第7回 〃 クリティカル・パス、不確実性のある問題
第8回 最適化3 非線形最適化
第9回 〃 制約条件のないものとあるもの
第10回 〃 解法のアルゴリズムと例題
第11回 最適化4 多目的最適化とパレート解
第12回 最適化5 ゲームの理論(1) 囚人のジレンマ
第13回 〃 ゲームの理論(2) 協力ゲーム・非協力ゲーム
第14回 〃 ゲームの理論(3) 実社会の現象のゲーム的解釈
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
前半は、数学的な内容が主になるので、必ず授業ノートと配布資料を読み返し、式の展開をフォローすること。線形計画法は、自分で手を動かしてみないと問題を解けるようにはならない(話を聞いただけではダメ)。後半は社会の問題との結びつきを重視し、様々な事例との関係づけをした話をするので、授業で出たキーワードで検索して理解を深めることが求められる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 75 | ネットワークのクリティカルパス、非線形最適化の解法、多目的最適化と合意形成、2人0和ゲームの解法などを、まんべんなく理解していることが合格の条件。 |
レポート | 20 | 4回のレポートを課しているが、特に重要なのは線形計画法の課題である。表計算ソフトのソルバーから解けるが、「これが最適解である」ときちんと明示することが肝要である。 |
平常点 | 5 | 出席状況も平常点に加味するが、重要なのは欠席があったときに、その回の授業内容をしかるべくフォローすることである。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書:特に指定しない
参考書:近藤次郎著 「最適化法」(コロナ社)
高原康彦著 「システム論の基礎」(日刊工業新聞社)
小山昭雄、森田道也共著 「オペレーションズリサーチ」(培風館)など
むしろ多目的最適化やゲーム理論の関係は、ネット検索で主要概念の理解を助けてくれるサイトが多くみられる。