シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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維持管理工学 | 2024 | 後期 | 木4 | 理工学部 | 鈴木 修一 | スズキ シュウイチ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-CV3-3C09
履修条件・関連科目等
「コンクリート工学」と密接に関連するため,「コンクリート工学」の講義を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
土木構造物のストック増大に伴って構造物の維持管理の重要性が増しており,2030年頃には維持費と建設費の割合が同程度になると見込まれています。すなわち,構造物を新規に建設する技術力もさることながら,維持管理する技術力も要求されることとなります。本講義では,コンクリート構造物ならびに鋼構造物を対象として,維持管理の考え方,劣化現象とそのメカニズム,調査・点検方法,評価・判定,将来予測および補修・補強工法について学習・習得します。その上で,ライフサイクルコスト(LCC)の考え方に基づいた維持管理計画の策定方法等について習得します。
科目目的
この科目は,社会基盤施設の計画,設計,施工,維持管理において,社会基盤施設を工学的に維持管理する上での基礎知識の習得及び維持管理計画について習得することを目的とします。
到達目標
この科目では,以下を到達目標とします。
・コンクリート構造物と鋼構造物のいつかの代表的な経年劣化について,特徴,要因,劣化メカニズムを踏まえた現状評価と将来予測より,補修の有無,補修方法の選定を提案できるようになること。
・既設構造物の維持管理をする上で,LCC(ライフサイクルコスト)の観点から,適切な補修計画を立案できるようになること。
授業計画と内容
第1回 構造物の維持管理とその現状
第2回 構造物の目視点検と変状
第3回 コンクリート構造物の劣化と機構(1):アルカリ骨材反応,凍害,化学的腐食
第4回 コンクリート構造物の劣化と機構(2):塩害,中性化,疲労
第5回 コンクリート構造物の診断と補修(1):目視点検と現状評価
第6回 コンクリート構造物の診断と補修(2):詳細調査
第7回 コンクリート構造物の診断と補修(3):補修・補強方法
第8回 鋼構造物の劣化と機構
第9回 鋼構造物の診断と補修・補強
第10回 ライフサイクルコスト
第11回 常時リスクと地震時リスク
第12回 直接リスクと間接リスク
第13回 プレゼンテーション
第14回 総括・まとめ:基礎知識の確認およびその適用方法の確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業前に掲載する配付資料をダウンロードした後,目を通し,知らない用語があった場合には前もって調べて出席すること。
13回目の発表会に向けて,各自が本講義で学び興味を持ったことに対して,調査を行うとともにプレゼン資料を作成すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 基礎知識に基づき,提示した経年劣化に対して評価および考察が出来るかどうかを評価します。 |
レポート | 20 | 出題した題材に対して,文献等により調査した内容およびどのような考察をしたかを評価します。 |
平常点 | 20 | 授業への参加・貢献度,受講態度(質問に対する回答他)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業の取り組み(平常点,レポート),試験の成績を総合的に評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaによるフィードバックでは,理解が高まるような必要に応じてコメントを送付します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
13回目めの授業において,全員によるプレゼンテーションを実施します。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
本授業は,原則,対面により実施します。資料の配布・レポートの提出等はmanabaを利用します。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
現在の職務と授業内容の関連性
職歴
東電設計株式会社(1985年~2019年)
パシフィックコンサルタンツ株式会社(2020~現在に至る)
上記コンサルタンツの設計部において,既設の土木構造物の診断・評価及び補修・補強設計業務に20年以上携わっています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
土木構造物(コンクリート構造物,鋼構造物)の劣化機構等においては,実業務の経験を踏まえた実例を紹介します。また,維持管理計画の策定においては,実務からの観点を踏まえた講義を行います。
テキスト・参考文献等
テキスト:毎週配布する資料
参考書 :コンクリート標準示方書[維持管理編]、土木学会、2022.
コンクリート診断技術´21、日本コンクリート工学協会、2023.
鋼橋における劣化現象と損傷の評価、鋼構造シリーズ⑦、土木学会、1996.