シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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環境リスク評価論 | 2024 | 後期 | 月3 | 理工学部 | 志々目 友博 | シシメ トモヒロ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-VC3-3Z20
履修条件・関連科目等
公共事業による環境影響や化学物質の人・環境への影響にどのように対応するか関心を有していることが最も重要。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
公共事業の環境影響評価(環境アセスメント)の基本的な考え方が理解できるよう、いくつかの事例も交えて講義する。また、発ガン物質のように有害性が議論されている化学物質、リスクの不確実な地球温暖化等について、被害を未然に防止するためにはどのような考え方で対応すべきか、講師の国、地方公共団体における経験も踏まえ行政の実務も紹介しながら講義する。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の専門選択必修科目または専門選択科目として位置付けられていることから、この科目での学習を通じて、学生が環境リスクに対する認識を深めるとともに、環境リスクへの対応方法や環境影響評価に対する基礎的な知識を習得することを目的としています。
到達目標
公共事業による環境影響を調査・予測・評価・対応するための基本的な考え方を習得する。また、化学物質等による人・環境に与えるリスクをどのように評価し、対応すべきか、基本的な考え方を理解する。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 環境リスクの基礎(環境リスクの評価・対応の基本的な考え方等)
第3回 環境リスクの実務への応用(1):環境基準の設定等の基礎となるリスク評価
第4回 環境リスクの実務への応用(2):水質環境基準と大気環境基準の設定のリスク評価等
第5回 環境リスクへの対応、コントロール、リスクコミュニケーション(1):リスクコミュニケーションの基礎
第6回 環境リスクへの対応、コントロール、リスクコミュニケーション(2):リスクのトレードオフとコミュニケーション
第7回 地球温暖化問題のリスク(1):地球温暖化のメカニズムと影響の基礎
第8回 地球温暖化問題のリスク(2):地球温暖化リスクへの対応
第9回 環境リスク対応に関するケーススタディー(レポート課題の説明を含みます)
第10回 環境影響評価の基礎(環境影響評価法、環境影響評価の技術的事項等)
第11回 環境影響評価の事例(道路建設、イベント開催、再生可能エネルギー設置等)
第12回 戦略的環境影響評価(戦略的環境影響評価の基本、国内外の事例)
第13回 講義全体のまとめ
第14回 到達度確認
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
シラバスを参考として、講義に関連する分野の参考文献等を事前に目を通して出席すること。また、復習は特に力を入れ、授業中に出題するクイズや授業中に理解できなかった点等を授業後に参考文献等を調べ、理解を深めること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 第14回に実施する到達度確認により評価する。 |
レポート | 20 | 講義中に提示するレポート課題により評価する。 |
平常点 | 10 | 講義中に提示するクイズへの取組状況、講義への対応状況等を基礎として評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
1984年4月~2013年3月まで環境省(環境庁)、厚生労働省(厚生省)、北海道、千葉市、財団法人地球環境戦略研究機関、リコー経済社会研究所に勤務し、環境行政・水道行政に従事するとともに、企業において環境・エネルギー政策の観点からの研究・助言を行った実務経験があります。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
上記の実務経験を踏まえ、実践的に必要とされる環境リスクの基本および環境影響評価の基礎を講義するとともに、実際の実務を紹介することによりこの分野の応用力を習得できるよう講義します。
テキスト・参考文献等
教科書は使用しない。独自作成の資料を配付する。
参考文献は次のとおり。
佐藤雄也『日本人はリスクとどう付き合うべきか?』五月書房新社 ISBN978-4-909542-15-1
橘木 俊詔ら編集『リスク学入門1~5』新装増補版 岩波書店 2013 ISBN978-4-00-028131-7等
吉田喜久雄・中西準子『環境リスク解析入門』初版 東京出版 2006 ISBN4-489-00738-8
藤倉良・藤倉まなみ『文系のための環境科学入門』新版 有斐閣コンパクト 2016ISBN978-4-641-17423-8
谷口武俊ら『シリーズ環境リスクマネジメント(1~5)』初版 大阪大学出版会 2008 ISBN978-4-87259-280-1
D.M. カーメンら『リスク解析学入門』初版 シュプリンガー・フェアラーク東京 2001 ISBN4-431-70936-3
原科幸彦『環境アセスメントとは何か』初版 岩波新書 2011 ISBN978-4-00-431301-4
環境省・経済産業省・農林水産省ホームページ など