シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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材料強度学 | 2024 | 前期 | 月2 | 理工学部 | 米津 明生 | ヨネヅ アキオ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-MM3-4C18
履修条件・関連科目等
材料関連として材料加工学IIや精密機械材料II、力学関連として材料力学IIおよび弾塑性学を履修・修得しておいてほしい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
機械・装置を構成する材料が使用中に劣化したり、破損したりすると、装置全体の機能を失う場合がある。信頼性の高い機械・装置を作るためには、様々な使用環境下(負荷条件や周囲環境)における材料の劣化や損傷を十分に理解する必要がある。なお、これまでの講義(精密機械材料IおよびII)では、主に材料に関して学修してきたが、本講義では力学に基づいた強度則を主に取り扱う。詳細は、以下の授業計画に記載したとおりである。
科目目的
ものづくりを行う上で重要な強度設計の基礎を学習することが第一の目的である.具体的には,材料学と材料力学を基礎として,実際の様々な実環境における強度則を学修することで、機械や構造物の設計に不可欠な材料強度学(材料選定と強度設計)を理解して応用できるようにする。また,下記のようにナノスケールの現象からマクロな強度設計法を解釈できることも目的としている.
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/science/guide/policy/
精密機械工学科の養成する人材像:ナノスケールからマクロスケールまでの現象の分析や計測・制御から、システム全体の設計までを通じて、国際人としての幅広い視野、物事への強い目的意識、そして論理的な主張方法を身につけた、先端技術の開拓に貢献できる人材を養成します。
到達目標
材料は、外部から負荷されている駆動力が材料固有の強度を超えると破壊するという強度則に支配されると考えられているが、負荷される条件(力学的な条件)や周囲環境によって、その強度則は異なる。本講義では、材料自身の強度、切欠きやき裂がある場合の強度、さらには繰返し荷重下、高温環境、腐食環境など様々な実環境における強度則を学修することを目的とし、機械や構造物の設計に不可欠な材料強度学の基礎を理解する。
授業計画と内容
1 材料強度学の概要、結晶構造
2 結晶の塑性変形と破壊
3 引張性質 多軸応力
4 硬さ、衝撃強さ
5 破壊力学の基礎
6 破壊じん性
7 前半のまとめ、到達度確認
8 疲労破壊:試験法、S-N曲線、疲労強度
9 疲労破壊:切欠き効果、実働荷重、疲労き裂進展
10 疲労破壊:疲労き裂進展、低サイクル疲労
11 クリープと応力緩和
12 電気化学反応の基礎
13 環境強度(応力腐食割れと水素ぜい化)
14 非破壊検査、機器分析、フラクトグラフィ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義前:manabaの講義資料をダウンロードして,穴埋め箇所を埋める(参考書などからよく勉強する)
講義後:講義資料に基づき,自筆ノートを作成して,内容を復習する.また,課題レポートを実施する.
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 1)結晶の塑性変形と理想強度を理解していること 2)多軸応力状態における破損基準を理解していること 3)切欠きやき裂材の応力状態を理解していること |
期末試験(到達度確認) | 30 | 4)疲労,クリープ,腐食現象を理解し,それらの評価法を説明できること 5) 上記(中間試験)の項目を総合的に理解し,製品の強度設計の基礎を修得していること |
レポート | 20 | 毎回の課題についてのレポート内容.加えて,関連した内容を自分自身で調べて論じている. |
平常点 | 20 | 毎回の小テストの点数による評価 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義の際に提出するレポート・小テスト:40% および期末試験(授業内の一部で実施する「到達度評価」も含む):60% により総合的に評価し、6割以上を合格とする。ただし、出席は7割以上必要である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
特定のフィードバックは行っていないが、授業時間内に理解が進むよう工夫している
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に、クリッカーやmanabaのアンケート機能を使い、即時に学生の反応を把握しながら授業を進めていく
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
1)2001年4月から2003年2月 キヤノン株式会社 生産技術本部
2)接合材料の創成と材料強度の評価に関する業務
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
1)マイクロ・ナノスケールの視点から材料強度学の基礎と産業界との関わりを講義する.
2)先進的な接合材料や複合材料の材料強度に関する話題,次世代モビリティ(特に航空機)の開発状況に関する講義を行う予定 (進捗スケジュールの都合で変更の可能性あり)
テキスト・参考文献等
毎回の講義前に,manabaより資料(空欄有り)をダウンロードしてください.
参考図書:「図でよくわかる機械材料学」、コロナ社、2010年発行、定価(本体3,000円+消費税)
その他の図書に関して質問や希望があれば担当教員に相談してください。
その他特記事項
参考URL
yonezu@mech.chuo-u.ac.jp / http://mater.mech.chuo-u.ac.jp/