シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
精密機械材料Ⅰ | 2024 | 後期 | 火2 | 理工学部 | 米津 明生 | ヨネヅ アキオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-MM1-4A07
履修条件・関連科目等
数学、物理、化学などの基礎科目
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
身の回りで使われている材料は,どうしてそのような特徴(物理的,化学的,機械的などの性質)を有しているのか,という点を理解するためには,材料の最小ユニットである原子構造から学修し,材料の種類や機械的性質を発現するメカニズムを理解する必要があります.2年次の精密機械材料IIでは,材料の状態図や熱処理法と機械的性質(塑性変形に対する抵抗や強度)の関係を主として学修しますから,本講義では原子や結晶の構造,弾性的な性質を中心に講義します.
科目目的
ものづくりを行う上で重要な強度設計では,適切な材料選定は欠かせないため,本講義では材料学の基礎を学習することを第一の目的とします.具体的には,身近にある金属材料の性質(機械的性質や加工性)の根源を学修することで,様々な材料へ展開できる基本原理を学び材料選定の指針を得ること,またその他の必修科目である材料力学Iや材料加工学I,さらには数多くの選択科目へつながるような内容を学修します.また,下記のようにナノスケールの現象からマクロな強度設計法を習得できるような素養を材料学の観点から養成することも目的としています.
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/science/guide/policy/
精密機械工学科の養成する人材像:ナノスケールからマクロスケールまでの現象の分析や計測・制御から、システム全体の設計までを通じて、国際人としての幅広い視野、物事への強い目的意識、そして論理的な主張方法を身につけた、先端技術の開拓に貢献できる人材を養成します。
到達目標
金属,セラミックス,ポリマーなど世の中には様々な種類の材料があり,それらの機械的性質も多様です.このような材料の特徴は,材料を構成する元素の種類,原子の結合方法,原子の配列方法などの違いによってもたらされます.材料の加工,機械・構造物の設計や生産を行う機械技術者には,これら多くの材料から適切な材料を選択できる知識が必要です.そこで,精密機械材料の講義では材料の種類と機械的性質の関係を理解することを目的とし,特に本講義では原子の結合や結晶のような微視的な構造を中心に理解することを目標とします.
授業計画と内容
毎回の授業内容は以下のようです。manabaやresponを利用した授業テストを毎回2度ほど行います。その際に仲間と相談して回答する問い[ただし回答は個別]が含まれますから、仲間作りをして互いに近い席に座るようにして下さい。
第1回.ガイダンス
第2回.原子の構造(電子と原子核)
第3回.原子の構造(多電子原子の構造)
第4回.原子の結合
第5回.結晶構造
第6回.原子の充填と格子欠陥
第7回.結晶構造の表示法
第8回.X線の発生と吸収,X線の回折
第9回.到達度確認
第10回.機械的性質,応力とひずみ
第11回.弾性の原子論
第12回.塑性変形と転位の基礎
第13回.材料の強化法の基礎
第14回.拡散の基礎
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習;全学授業支援システムmanabaから資料をダウンロードして読んできて下さい。授業中に行う授業テストに関する情報等が記されています。
復習;宿題テストを締め切り期限までにmanabaで実施するようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
中間試験 | 30 | 原子構造、結晶構造、X線回折に関する問題を理解して解答や説明できること |
期末試験(到達度確認) | 30 | 固体の弾性および塑性的性質および加工に関する問題を理解して解答や説明できること |
レポート | 20 | 毎回の課題についてのレポート内容.加えて,関連した内容を自分自身で調べて論じている |
平常点 | 20 | 毎回の小テストの点数による評価 |
成績評価の方法・基準(備考)
毎回のレポート・小テスト:40% および期末試験(授業内の一部で実施する「到達度評価」も含む):60% により総合的に評価し、6割以上を合格とする。ただし、出席は7割以上必要である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
特定のフィードバックは行っていないが、授業時間内に理解が進むよう工夫している
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に、クリッカーやmanabaのアンケート機能を使い、即時に学生の反応を把握しながら授業を進めていく
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2001年4月から2003年2月 キヤノン株式会社 生産技術本部
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
マイクロ・ナノスケールの視点から材料学の基礎と産業界との関わりを講義する.
テキスト・参考文献等
全学授業支援システムmanabaに資料をUPします。
参考文献等
1.「金属物性学の基礎 はじめて学ぶ人のために」,内田老鶴圃,定価(本体2,300円+消費税)
2.「図でよくわかる機械材料学」,コロナ社,定価(本体3,000円+消費税)(この科目に関連した「材料加工学I」「精密機械材料II」(2年前期)で使用)
3.「キッテル固体物理学入門」,丸善出版,定価(本体7,000円+消費税)
その他特記事項
授業中にmanaba 内のresponを利用して授業テストを実施しますから、responのインストールと初期設定をしてください。また、授業時間外の質問にmanaba 内のスレッドが利用できます。
参考URL
yonezu@mech.chuo-u.ac.jp, http://mater.mech.chuo-u.ac.jp/