シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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精密機械製図 | 2024 | 前期複数 | 水1,水2 | 理工学部 | 中村 太郎 | ナカムラ タロウ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-MM2-4A20
履修条件・関連科目等
1年次後期の「設計製図通論」の履修を前提とした製図演習を行う。機構学、材料加工学、基礎機械設計学、計測工学などに関連する基礎知識も利用するため、製図課題に応じた予習や復習が必要となる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
製図された機械製作図面は情報媒体として非常に重要な役割を果たす。たとえば、
・機械装置類の構造や仕様を具体的に形状として描いた図面情報
・設計された機械を工場において正しく製造してもらうための生産制御・管理用情報
・新製品が機械装置として正常に動作し、最適生産可能であるか検討するための設計情報
・企業が顧客に正確な受注製品仕様を伝えて契約するための情報
として利用される。したがって図面は正確であり、第三者が理解可能な標準化されたルールに則って描かれている必要がある。本講義は機械設計を通して製図の表現方法を学ぶ。
科目目的
精密機械⼯学における機械製図の教育⽬的は、他の図⾯をいたずらに写す技術(トレース)を学ぶことではなく、各種の情報をJISに準拠した製作図⾯情報として総合表現するために、以下の各内容を修得することにある。
到達目標
「指定された製品仕様情報等に基づいて製作図面として情報化する変換プロセスを学ぶ」
「図面情報を共有化するための標準化(JIS/ISO)製図ルールを学ぶ」
「図面情報と3次元実体を相互に変換理解できる能力を養う」
授業計画と内容
機械製図法の基礎を学びつつ、簡単な機械要素の製図からスタートして、材料選択や加工精度指定も伴う複雑な機械装置の製図へと進む。また製図知識を理解するための基本知識に関連する予習として各課題において宿題が与えられるので、これらについてレポートを作成する。
本年度の詳細な課題内容とその解説、評価内容、予復習指示は第1回講義のガイダンスにおいて冊子として全員に渡される。概略として以下の構成となっている。
1.ガイダンス
2.製図における線種区分および投影法
3.三次元物体形状の図面化手法
4.締結要素部品が組み合わさった組立図
5.歯車の製図,精度関連指示法
6.軸の幾何公差および図示法(1)解説と製図
7.軸の幾何公差および図示法(2)製図
8.対称図形の省略製図法,および部品図と組立図の製図(1)解説と製図
9.対称図形の省略製図法,および部品図と組立図の製図(2)製図
10.回転機構を構成する基本要素の製図(1)解説と製図
11.回転機構を構成する基本要素の製図(2)製図
12.回転機構を構成する基本要素の製図(3)製図と評価
13.自らの設計計算で求めた部品寸法を図面情報化するプロセス(1)解説と製図
14.自らの設計計算で求めた部品寸法を図面情報化するプロセス(2)製図と評価
本講義は製図演習であり、授業に臨む前の予習の充実に基づく授業時間内における無駄のない製図演習を強く要請している。各製図課題はいずれも指定期日までに提出されなければならない。なお不完全な製図内容およびレポート内容の場合は修正、再提出となる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各講義に先だって、教科書の関連部分を精読し、課題テキストに指定したレポート課題を完成させること(講義開始時に提出)。また、製図課題は、あらかじめ方眼紙等に下書きを行い、予習をしておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり2時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 20 | すべての講義に関して十分な理解をしているかについてレポートによりチェックする。 |
その他 | 80 | 製図の基本である、透視図法や寸法の記入方法等に関する製図の基礎的な手法について身についている。 また、サイズ交差、幾何公差、ボルトや歯車などの要素系の製図についえJIS規格に基づいた製図の概要がつかめている。 さらに実際の機械設計を通じてそれを機械製図として表現できる能力を有する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
基本的な機械要素・装置の製作図をISO/JISルールで作図できることを評価する。具体的には、課題テキストに指示された全ての製図 課題およびレポート課題の提出・審査・受理が基本的要件である。各課題の評価項目は課題テキストに明示されている。期末試験は実施しない。指定日時までに 提出された各製図課題図面の内容完成度と製図技能レベルに加えて、平常点(40%)および製図課題(60%)を考慮して成績判定する。課題毎に提出される宿題レポートの 内容も判定対象とする。また指定日時までのレポートの提出をもって平常点を評価する。各課題の不提出および提出遅延、欠席は減点となる。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
製図提出後、担当教員やTAからの直接もしくはmanabaを通して具体的なフィードバックを受ける。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
製図作成の中で、学生同士で検図を行ったり、TAとや教員とのディスカッションを通じて、アクティブに学習する機会を作る。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書:林 洋次監修「機械製図入門」(実教出版)2014年10月発行