シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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データサイエンス演習 | 2024 | 後期 | 金3 | 理工学部 | 石井 幸治、磯村 和人、川野 有智、木村 友朗、後藤 順哉、樋口 知之 | イシイ コウジ、イソムラ カズヒト 、カワノ アサト、キムラ トモロウ、ゴトウ ジュンヤ、ヒグチ トモユキ | 3年次配当 | 1 |
科目ナンバー
SE-AI3-7A10
履修条件・関連科目等
「情報処理」「情報処理演習」「確率論」「統計学」「プログラミング言語及演習第1」「データ解析第1」「OR第1」「OR演習」「テクニカルプレゼンテーション」「データサイエンス実験A」「データサイエンス実験B」の単位を修得としていることを前提として進める。「データ解析第2」「データサイエンス特別講義A」「同B」「OR第2」「機械学習基礎論」を単位修得、「最適化手法」を同時に履修していると理解が深まるので履修を推奨する。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
データサイエンスの実践に向けたモデリングとデータ解析、あるいは、アントレプレナーシップに資する演習を行う。序盤で需要の推定方法として基本となる時系列分析の演習を行う。中盤では選択によりビジネス力あるいはデータサイエンス力の涵養を目的としたクラス別演習を行う。終盤では企業におけるデータサイエンスの実践について学ぶ演習を行う。
科目目的
データサイエンスの方法論および実社会における実践について理解を深める。
到達目標
ケーススタディを通して、基本的な方法論の適用場面や仕組みついて理解を深める。個別パート毎の目標は以下の通り。
1.時系列データ予測
・気象データ、電力使用量、販売量などの身近な時系列データの特徴に適切な予測モデルの構築ができる。
2.ビジネス力、データサイエンス/エンジニアリング力いずれかの涵養
・アントレプレナーシップを養うためにグループワークを通じてビジネス・プランニングについて実習し、その基本的な考え方を理解できるようになる。
あるいは、
・最適ルート提案のケースを通して基本的な整数最適化モデリングができるようになる。
3.企業におけるデータサイエンスの実践演習
*マーケティングビジネスにおける実践(川野、木村)
・マーケティングデータの概観を理解し、自らが主体となってデータ分析を行う際の道筋を立てられるようになる。
*損保ビジネスにおける実践(石井)
・損害保険業界の環境変化、データサイエンスへの対応について説明できる。
・保険会社の課題を理解し、データサイエンス技術を適用できる。
・ディスカッションを通して、データビジネスを提案できる。
授業計画と内容
★Rを用いた時系列モデリング(樋口)
第1回 全体ガイダンスおよびRと生成AIの利用法
第2回 時系列データの可視化と探索的解析
第3回 パワースペクトル解析とスムージング(トレンド予測)
第4回 季節調整法とこれまでの理解の確認(小テスト)
★ビジネス・プランの策定(磯村)
第5回 事業機会を発見する
第6回 事業機会を評価する
第7回 事業のアイデアを育て、ビジネス・モデルを作成する
第8回 ビジネス・プランの発表会とディスカッション
★整数最適化モデリングによる観光ルートの作成(後藤)
第5回 整数最適化モデリングとPythonによる数理最適化演習
第6回 オリエンテーリング問題と実践に向けたデータの取得
第7回 Pythonによる実装と可視化
第8回 最適ルートに関する発表会とディスカッション
★マーケティングビジネスにおける実践演習(川野,木村)
第9回 共通ポイントPontaによるIDマーケティングとデータ分析の基礎
第10回 Pontaリサーチを用いたデータ分析実践
第11回 Pontaデータと機械学習
★損保ビジネスにおける実践(石井)
第12回 保険会社におけるデータサイエンスについて
第13回 保険会社におけるデータ分析について
第14回 保険会社におけるデータビジネスについて
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
課題に対する取り組みを授業外で行う。発表が当たった時は、発表資料などの準備を行う。グループで行う課題についてはグループ内で協力して取り組む。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 5 | 樋口担当(5%):本演習で学んだ手法等を活用して時系列データを分析し、その結果をまとめる。 |
平常点 | 85 | 樋口担当(10%):授業への参加、受講態度(授業内での課題への取り組みやアンケートへの回答への姿勢)の状況を基準とする。 |
その他 | 10 | 樋口担当(10%):本演習で学んだ知識を確認するための小テストを第4回に実施する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
各担当の評価を担当週で按分して合計する.
上記以外の担当については、平常点によって評価する(100%)。
ユニット2‐2:後藤担当分
平常点100%(内訳:最終成果物および発表評価(60%)+授業への参加・受講態度(40%))
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
第9回~11回を担当する川野、木村は,本務としてロイヤリティマーケティングでマーケティング業務におけるデータサイエンスに関わる業務を担当している。
第12回~14回を担当する石井はあいおいニッセイ同和損保で損害保険業務におけるデータサイエンスに関わる業務を担当している。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
第9回~14回の演習では現在本務として企業でデータサイエンスを実践している講師により、それぞれの企業(ロイヤリティマーケティング,あいおいニッセイ同和損保)の業務紹介および業務に関連したデータ解析の演習を通じ、データ解析に対するビジネスにおけるニーズの結びつきを知ることができる。
テキスト・参考文献等
必要に応じて資料(PDFなど電子ファイル)を配布する.参考文献についてはパート毎適宜紹介する.
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樋口担当
(1)北川源四郎 著、Rによる 時系列解析入門、岩波書店、2020、ISBN: 978-4000050159
(2)馬場真哉 著、時系列分析と状態空間モデルの基礎 RとStanで学ぶ理論と実装、プレアデス出版、2018、ISBN: 978-4903814872
(3)樋口知之 著、予測にいかす統計モデリングの基本改訂 第2版 ―ベイズ統計入門から応用まで 、講談社、2022、ISBN: 978-4065285701
磯村担当
(1)忽那憲治、長谷川博和他『アントレプレナーシップ入門』有斐閣、2013年
(2)ジェフリー・ティモンズ『ベンチャー創造の理論と戦略』ダイヤモンド社、1997年