シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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数値計算2 | 2024 | 後期 | 金3 | 理工学部 | 牧野 光則 | マキノ ミツノリ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-IG3-8C41
履修条件・関連科目等
「数値計算1」の知識は本講義に特に重要である。また、出題される課題の多くはプログラミングを伴うため、プログラミングに関する科目などで体得した知識・経験を十分に生かすことが求められる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
時間経過と共に状態が変動する連続システムを、コンピュータを用いて解析するための知識・手法について講義する。はじめに、基礎となる補間、微分などについて述べる。続いて非線形方程式や微分方程式で記述されるシステムを解析するためのさまざまな手法、および、非線形システム特有の事象について講義する。
科目目的
連続システム及び関連する離散システムに関する数値計算技術の中核を修得する。
到達目標
・方程式にモデル化された連続システムに対して、適切な手法を選択しコンピュータを用いて解析できる
・現実のシステムとモデル化されたシステムとの違いを理解し、説明できる
授業計画と内容
第1回 数値計算概観
第2回 補間
第3回 差分と微分
第4回 数値積分
第5回 縮小写像原理と不動点問題
第6回 Newton-Raphson法による非線形方程式の求解(1)1次元
第7回 Newton-Raphson法による非線形方程式の求解(2)多次元
※2次元非線形方程式のNewton-Raphson法における、初期値と収束値の関係とを考察する、プログラミングを伴う課題(レポート)を出題する。
第8回 簡易Newton法、広義Newton法、緩和法による非線形方程式の求解
第9回 常微分方程式の求解(1)Euler法、Runge-Kutta法
第10回 常微分方程式の求解(2)差分、Galerkin法
第11回 状態遷移による常微分方程式の解析、流れの可視化
第12回 ホモトピー法による非線形方程式の求解
※1次元非線形方程式のホモトピー法における、初期値と収束値との関係を考察する、プログラミングを伴う課題(レポート)を出題する。
第13回 カオス(予測不可能、初期値鋭敏性とは、方程式の求解との関係) 、フラクタル(自己相似、非整数次元とは)
※初期値鋭敏性を有する式の初期値と収束値の周期との関係を考察する、プログラミングを伴う課題(レポート)を出題する。
第14回 偏微分方程式の求解、区間演算、総括
進行状況によって変更する場合がある。また、原則として各回に小問題(講義終了直後または数日後に提出)を出題する。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業前には教科書や事前に配布される講義資料に目を通し、講義内容の概要の理解に努めること。この際、主要キーワードの事前調査や授業中に確認したい項目の整理等をしておくこと。授業後には学習内容を振り返り、未確認事項がないように、かつ、さらに生じた疑問を解決するよう追加学習をした上で、小問題に取り組むこと。
プログラミングを伴う課題(レポート)を出題するので、他科目で習得したプログラミング技能を高めておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | 3回のレポートで、Newton-Raphson法、ホモトピー法、カオスに関する基礎的内容のプログラム作成・実行・評価を行い、題意に沿ったシミュレーションを実行し、求められた要件を満たす結果を提示し、かつ、正しい考察を論じている。 ---------- 第1回:2変数Newton-Raphson法のプログラムを作成し、具体的な問題に対して正しい近似解を求めることができ、かつ、結果について的確に説明・考察できる。 第2回:ホモトピー法のプログラムを作成し、具体的な問題に対して正しい近似解を求めることができ、かつ、結果について的確に説明・考察できる。 第3回:カオスについて正しい理解の上、周期解を具体的に求めることができる。 各回の「採点のめやす」を出題時に開示する。 |
平常点 | 30 | 各回の講義後に出題する小問題にて、授業内容を正しく理解の上、関連する小規模な計算を正しく行えたり、的確に説明ができる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
解答期限を厳守すること。計3回のレポートに未提出分がある場合には履修放棄とみなし、提出済みのレポートの評価に関わらず本科目不合格とするので注意すること。
なお、病欠・教育実習・留学など正当と認められる理由による期限外提出は受理するので、合理的な期間内(教育実習など予め計画されているものは、その期間の前、病欠などの場合には通学可能となった直後)に根拠を付して申し出ること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
一部内容を反転形式で行う予定がある(OATubeによる授業関連映像の事前視聴を前提に、授業中のディスカッション、グループワーク)。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
必要に応じて,Webexミーティング,OATube、Google共有ドライブ,Googleクラスルーム,SNS等コミュニケーションツールを用いて双方向型の学び及び自主学習支援を実施する.具体的にはその都度指示する.
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書は指定しないが、以下の参考書で授業の多くの部分がカバーされている。
大石進一著「非線形解析入門」(コロナ社)、杉原正顕、室田一雄著「数値計算法の数理」(岩波書店)
その他特記事項
資料の配布ならびに課題(レポート)出題、解答提出は全てmanabaにて行う。初回講義から利用するので、履修登録を事前に済ませておくこと。