シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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高分子化学 | 2024 | 前期 | 月2 | 理工学部 | 宇部 達 | ウベ トオル | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-AC3-6B17
履修条件・関連科目等
有機化学や物理化学の基礎知識を有していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
高分子は工業的に大量生産され、プラスチック・ゴム・繊維・樹脂・フィルム・ゲルなどが様々な用途で日常的に用いられています。また私たちの体内にあるDNAやタンパク質など生命機能や活動の根幹を担う分子も高分子です。高分子は低分子が共有結合で繋がった巨大分子であり、低分子とは異なる性質を示します。この科目では、有機化学で学んだ縮合反応や付加・置換反応、ラジカル反応や金属錯体の反応をもとに高分子の生成論や高分子反応を反応機構と共に系統立てて整理します。また、物理化学的な視点に立って統計的な取り扱いを行うことにより高分子の溶液物性、固体構造と物理的性質を関係づけます。さらに、高分子の物性を評価するさまざまな方法について学修し、材料の性能と高分子の構造との相関について考えます。
科目目的
この科目は、1年次・2年次に学修した有機化学と物理化学をもとに、産業的に重要である高分子化学の基礎知識を習得することを目的とします。高分子合成と高分子物性の学修を通じ、分子の構造・集合形態と材料のマクロな物性がいかに関連するかを理解することを目指します。
到達目標
以下の3点を到達目標とします。
1. 高分子合成の基礎知識を習得し、低分子合成との相違を理解する。
2. 高分子の溶液物性・力学物性・電気物性・光物性の基礎知識を習得する。
3. 高分子のミクロな構造とマクロな物性との相関を理解する。
授業計画と内容
第1回 高分子概論・高分子の化学構造
第2回 高分子合成:逐次重合(1)重縮合
第3回 高分子合成:逐次重合(2)重付加・付加縮合
第4回 高分子合成:連鎖重合(1)ラジカル重合
第5回 高分子合成:連鎖重合(2)ラジカル重合の解析と共重合
第6回 高分子合成:連鎖重合(3)イオン重合
第7回 高分子合成:連鎖重合(4)配位重合と開環重合および高分子反応
第8回 高分子物性:高分子鎖の特性
第9回 高分子物性:高分子の溶液物性
第10回 高分子物性:高分子の力学特性(1)現象論
第11回 高分子物性:高分子の力学特性(2)分子論
第12回 高分子物性:高分子の電気的・光学的性質
第13回 高分子物性:高分子固体の構造
第14回 高分子加工
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業前に講義資料をmanabaに掲載するので、必ず目を通した上で出席すること。
授業後に練習問題をmanabaに掲載するので、解答すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 以下の諸点について評価します。 1. 高分子合成の基礎知識を習得できたか 2. 高分子物性の基礎知識を習得できたか 3. 高分子のミクロな構造とマクロな物性との相関を理解できたか |
平常点 | 20 | respon課題の提出状況により評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
responアンケートやレポートを実施し、これらの回答内容について共有および議論します。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:高分子学会編「基礎高分子科学 第2版」(東京化学同人)
その他特記事項
中学校及び高等学校一種免許状(理科)の教員免許の取得において、本科目は2018年度以降入学生の選択科目である。
参考URL
http://www.chem.chuo-u.ac.jp/~ikedalab/index.html