シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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化学工学2 | 2024 | 後期 | 木3 | 理工学部 | 村瀬 和典 | ムラセ カズオ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-ON2-6B12
履修条件・関連科目等
化学工学の基本はプロセス設計であり,プロセスおよび装置内の移動現象(運動量,エネルギー,物質)のマクロやミクロな収支式を構築し,定量関係を把握することが重要である。そのため,必須科目の基礎化学工学,化学情報処理,選択必須の化学工学1,を習得していることが望まれる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
化学プロセスは単位操作の組み合わせであり,各プロセス内の移動現象(運動量,エネルギー,物質)の移動フラックスの定量的な関係を把握することによって,プロセス内の移動フラックスを知ることができる。運動量,熱エネルギー,物質移動は,移動現象論として共通な現象で論じることができる。そこで、本講義では、流体工学の理論を中心に化学プロセス内の移動フラックスを定量化し移動現象論を講義する。移動フラックスの定量化を習得することによって,プロセス内の移動量を把握留守ことができる。
科目目的
化学プロセス装置の内の反応は,運動量,熱エネルギー,物質移動が同時に起こる現象であるが,それぞれの移動速度式を用いて保存則が成立しながら推移する。それらの定量関係である収支式を構築することによって装置内の速度分布,温度分布,濃度分布を定量的に扱えることを目的とする。
到達目標
化学プロセスの移動フラックスを数式で定量化し,フラックスの収支式を構築し,移動量の推移を求めることができるようにする。
授業計画と内容
運動量・熱・物質移動速度式のアナロジーとそれを量的に扱うために、必要な課題と各章末の演習問題の取り入れながら進めていく。
第1回 移動現象とは(運動量・熱・物質の移動流束と収支式)
第2回 運動量の移動(流体のレオロジー,流体の粘性法則)
第3回 運動量の収支式(Navier-Stokes方程式とは?)
第4回 流れの状態と分類(層流と乱流)
第5回 粒体の機械的エネルギー収支式(Bernoulliの定理)とエネルギー損失
第6回 速度境界層理論
第7回 流体の演習
第8回 熱エネルギー移動(伝導伝熱)
第9回 熱エネルギー移動(対流伝熱)
第10回 熱エネルギー移動(輻射伝熱)
第11回 熱エネルギー収支式(対流伝熱方程式)
第12回 温度境界層理論
第13回 伝熱の演習
第14回 熱移動と物質移動とのアナロジー
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・毎回教科書の章末問題を課題レポートに指定しますので,各自で解答に取り組み提出する。
・章末問題を解くにあたり,計算や図式にEXCELが有用なツールです。演習問題を通してEXCELの習得にも役立ちます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 定期試験点数により習得度を評価する。 |
レポート | 40 | 毎回の課題や演習レポートにより習得度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
・吉川史郎,ベーシック移動現象論,化学同人(2015),ISBN978-4-7598-1591-7
(電子版のみ)
・橋本健治,ベーシック化学工学(増補版),化学同人(2020),ISBN978-4-7598-2047-8
参考書:
・化学工学会編,化学工学(改訂第3版),朝倉書店(2008),ISBN978-4-254-25033-6
・植田利久,反応系の流体力学,コロナ社(2002),ISBN978-4-339-04567-3
・小川浩平ら,化学工学のための数学,数理工学社(2007),ISBN978-4-901683-45-6
・R.B.Bird et al., Transport Phenomena 2nd ed., Wiley, ISBN0-471-07395-4
その他特記事項
資料や課題レポートの配布、連絡事項はManabaを使います。
事前に課題をManabaに提示し、代表による解答を見ながら、解答の流れ、疑問点などを討論を通して理解を深める。解答プレゼンやその討論についても成績評価の対象とします。