シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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暗号理論 | 2024 | 後期 | 金4 | 理工学部 | 趙 晋輝 | チョウ シンキ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-IG3-8C57
履修条件・関連科目等
「線形代数1、2」、「応用数学」の履修が必要である。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ICT社会に必要不可欠な情報セキュリティ技術の基盤である暗号理論について、公開鍵暗号と署名・認証方式を中心に説明する。まず、群、環と有限体など抽象代数の道具と整数論の基礎を準備してから、素因数分解問題に基づくRSA暗号、離散対数問題に基づくDH方式とElGamal暗号、さらに署名と認証への応用について講義する。
科目目的
暗号理論と情報セキュリティ技術の基本理論と基本方式を習得すること。
到達目標
初等整数論や抽象代数学の基本知識と基本計算アルゴリズムの理解、RSA暗号、Diffie-Hellman鍵共有方式とElGamal暗号と、ディジタル署名と認証方式の理解と習得を目的とする。
授業計画と内容
第1回 情報セキュリティと暗号概論
第2回 古典暗号とシャノンの絶対秘匿性、共通鍵暗号
第3回 群の概念と基本性質
第4回 部分群と巡回群
第5回 離散対数とDiffie-Hellman鍵共有方式、ElGamal公開鍵暗号
第6回 整数論の基本概念、Euler関数とFermat小定理
第7回 素因数分解とRSA公開鍵暗号
第8回 デジタル署名、RSA署名、RSAブラインド署名
第9回 高速指数演算法と拡張ユークリッド互除法
第10回 環の概念と基本性質
第11回 平方剰余問題とCRT
第12回 認証とゼロ知識認証方式
第13回 有限体の定義と基本性質
第14回 素数定理と素数判定法
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各回講義後は演習問題とクイズに対する解答に基づき復習し、講義内容の理解と問題の解き方、考え方を確認すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 基本概念の定義と基本定理の結論を記憶し、その意義を理解する。基本方式とアルゴリズムの原理と導出を理解し、応用問題に適用して答えを求められる。 |
レポート | 30 | 基本概念の定義と基本定理の意義を理解して、毎回授業の演習問題とクイズを正しく解答できる。また、基本方式とアルゴリズムの原理と導出を理解し、プログラム課題に適用してC言語により独自にプログミングして実装することができる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業期間中にプログラム課題を出題し、レポートを提出してもらう。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業内容の理解度を高めるために、授業時間中から授業終了後30分以内に、クイズという形でマナバによる小テストを実施する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:講義の際にプリントを配布する。
参考文献:辻井、岡本「暗号のすべてーユビキタス社会の暗号技術」電波新聞社
その他特記事項
参考URL
jchao@ise.chuo-u.ac.jp http://www.ise.chu-u.ac.jp/ise-labs/jchao-lab/