シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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地球環境・生態学 | 2024 | 前期 | 金3 | 理工学部 | 諏訪 裕一 | スワ ユウイチ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI2-9A10
履修条件・関連科目等
特になし。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
はじめに、環境科学や生態学で使われる用語と単位、その計算法を解説する。ついで、生態学の基盤的な知識を概説し、土壌と土壌圏、大気と大気圏、水と水圏の科学を理解させ、環境科学を基盤に、生態系を論じる。また、人為的な環境汚染が起こる原因とその対応について、最新の話題もまじえて論じる。行政の対応や地球環境問題にも触れる。
ここで学んだ知識を定着させるため、多数の演習問題を出題する。
科目目的
生物どうしの関わり合いだけでなく、環境の生物への影響や生物の環境への作用を、おもに物質循環から考える。自然界の生物だけでなく、人間活動(農業や製造業など)と環境との関係を理解するための基盤となる知識やトピックを紹介する。
到達目標
生物が棲息できる環境としての地球の特徴を理解する。棲み家(環境)が生物の生活(代謝など)の様式と,生物どうしの係り合いに影響することと、その逆に生物が環境を創ることを理解する。さらに、人間活動が生態系におよぼし、それが環境問題を引き起こすことを理解し、環境保全技術の基盤を学ぶ。
授業計画と内容
第 1回 地球環境科学と生態学:概説、用語解説、ここで用いる単位と計算
第 2回 生態学基礎;環境と個体群変動、成長、競合の数学的記述
第 3回 地球上での生物種ごとの生物量と分布;
第 4回 土壌;土壌のカチオン交換能力が持つ意味
第 5回 成層; 湖沼や海洋での季節変動;bloomingが起こる時期と場所
第 6回 水質汚濁の機構;流れと停滞、富栄養化
第 7回 物質循環; 窒素循環とそれを担う微生物反応、地下水
第 8回 中間まとめと演習問題概説
第 9回 水質にかかわる環境指標(BODなど)と分析方法
第10回 水質汚濁の未然防止策
第11回 大気の成り立ち、大気汚染概説
第12回 地球規模の環境問題(温暖化、熱帯林の減少、砂漠化)
第13回 都市の環境問題(ゴミ問題を中心に)、
第14回 総まとめと演習
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
この科目を通じて、授業に関連する多数(100題程度)の演習問題を出題する。任意ではあるが,レポートの提出を求める。第8回「中間まとめと演習問題概説」では,受講生から提出されたレポートで,理解や解答に困難があるとみられた出題をとりあげて,解説する。そのためにも,レポートの提出は単位の取得にとても有益である。
そのなかでも,ある出題については,解答をまとめてレポートとして提出を求めることがある。これは授業の復習と言うことになるが、各回の内容は、それ以前の回での内容を理解していることを前提としているので、大切な予習という面も持っている。そのため、課題を出題した際には、速やかに取り組むことが求められる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 90 | 原則、期末試験の成績だけで評価する。定期試験問題のほとんどは演習問題から出題する。 |
平常点 | 10 | 質疑など,積極的な授業参加は高く評価したい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
定期試験のほとんどはレポートの対象である演習問題から出題されるので,レポートを評価対象とすると,同じものを2重に評価することになりかねない。したがって,原則,これを評価対象とはしない。レポートにまとめることは,論述の大事なトレーニングであり,単位の取得には非常に有効である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
提出された演習問題レポートをもとに、履修生が十分に理解していない演習問題を割り出し、授業中にそれに対して解説する。演習問題に対する質問は大いに歓迎する。レポート提出が定期試験前に集中すると,解説(フィードバック)が実施できないため,受講生には不利益になりかねない。残念なことに,近年,このような事態が起こる。そうならないためには,当然,受講生には速やかなレポート提出が求められる。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
必要に応じて資料を配布する。
(第4、5、6回は、「J. アンドリュースら;地球環境化学入門 改訂版」がテキストであり、その他でも引用することがある。)
参考書
J. アンドリュースら;地球環境化学入門 改訂版(上記のようにテキストに準じた書籍である)
日本生態学会編;生態学入門
T. フェンチェルら著、太田、諏訪ら訳;微生物の地球化学~元素循環をめぐる微生物学~第3版
その他、授業に際し、必要に応じて紹介する。