シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生物資源経済学 | 2024 | 後期 | 金5 | 理工学部 | 法理 樹里 | ホウリ ジュリ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI4-9C24
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
前半第7回までに,経済学における生物資源の位置づけなどの基礎知識を習得し,なぜ生物資源の価値評価が必要なのか,その評価方法にはどのようなものがあるのか,それぞれの長所・短所を理解する。後半は農林水産業を中心として,国内外の生物資源利用の具体的な事例を紹介し,さらに国際的な動きとして「生態系と生物多様性の経済学(TEEB)」・「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)」・「生物多様性条約締約国会議(COP)」などを解説しながら授業を進める。講義期間を通じて,1回以上のミニレポート(500~600字程度)を作成してもらう。
科目目的
社会科学系の学問分野である経済学をベースとして,社会における生物資源の管理・利用方法を理解し,持続可能な社会の構築における生物資源(自然資源)の役割と価値を理解すること。
到達目標
経済学において生物資源(自然資源)がどのように取り扱われているのかを理解したうえで,「生態系から敷衍する機能や生物資源によって人間社会がどのような恩恵を受けているのか」・「経済活動が生物多様性や自然資源にどのような影響があるのか」について,経済学をベースとした社会科学的な観点から理解する。そして,持続可能な社会を実現するために生態系から発揮される機能やサービスをどのように維持管理すべきかについて,自らの考えを述べることができることを目指す。
授業計画と内容
第1回 生物資源の経済学はなぜ必要なのか?
第2回 生物資源経済学の基礎(1)経済学における資源の取扱い
第3回 生物資源経済学の基礎(2)資源・環境問題を経済学ではどうとらえるか
第4回 生態系サービスとNCP(Nature Contributions to People)とは何か?
第5回 生物多様性と社会経済活動に関する国際的議論
第6回 生物資源の価値評価(1)便益をお金で表すこと
第7回 生物資源の価値評価(2)経済的評価の意義と限界
第8回 生物資源の価値評価(3)自然の恵みから得られる幸せを評価する
第9回 農業と生態系サービス
第10回 林業と生態系サービス
第11回 水産業と生態系サービス
第12回 生態系保全に配慮した経済活動(ESG,エシカル消費など)
第13回 生態系サービスの主流化=環境配慮行動を考える
第14回 まとめと到達度確認
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の授業後に講義内容を復習すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 1. 求められていることに明確に答えているか 2. 論理立てて文章を作成しているか 3. 誤字脱字がないか |
レポート | 30 | 1. 求められていることに明確に答えているか 2. 論理立てて文章を作成しているか 3. 誤字脱字がないか |
平常点 | 10 | 授業に対する意欲 |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点10%、課題レポート30%、到達度確認60%の割合で評価する。
達成基準:
(1)経済学では、生物資源をどのように取り扱っているのかを理解すること
(2)持続可能な社会を実現するために、生態系から発揮される機能やサービスをどのように管理・利用すべきかについて、自らの考えを述べることができること
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
農林水産省において、環境担当部署に所属
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
生物資源に関する国内外の活動への参画経験を通じ、学生に国内外の最新の情報を提供する。
テキスト・参考文献等
テキストは特に定めず講義を行う。参考文献の一部内容については授業の中で紹介する。
参考文献:
吉田謙太郎『生物多様性と生態系サービスの経済学』昭和堂
大沼あゆみ『生物多様性保全の経済学』有斐閣
有賀健高『環境経済学-環境・資源問題を経済学はどう捉えるか』時潮社