シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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空間情報科学概論 | 2024 | 後期 | 金2 | 理工学部 | 原田 芳樹、ホーテス シュテファン | ハラダ ヨシキ、ホーテス シュテファン | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-VA1-CA02
履修条件・関連科目等
特に無し
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
教員による講義及び学生によるディスカッションとプレゼンテーションは基本的に日本語で行う。講義資料やリーディングマテリアルに関しては英語の内容を多く含むため、普段から英語による学習に慣れ親しんでおくことが望ましい。
授業の概要
空間情報科学は空間データ(位置情報を伴う情報)を扱う学域であり、都市計画、環境保全、防災、保健医療、観光、ナビゲーション、エリアマーケティングなど幅広い分野で活用されている。本講義では①人間社会の課題を定量的に扱う戦略の一つとして空間情報科学の基礎知識を学ぶ。そして実践的・学際的・国際的な視点を育むため、②日常生活から③専門的な意思決定に至るまで、国内外の様々な活用事例を紹介する。人間総合理工学科の扱う環境分野(環境デザイン、生態学、持続可能性科学、水代謝システム科学)の応用事例には重点を置く。講義形式の学習に加え、課題と講評、ディスカッションは本講義の重要な要素である。研究や実務の最前線で活躍するゲスト講師を呼ぶことがあるため、スケジュール変更の可能性に留意すること。
科目目的
①1年次前期で学ぶ環境科学や都市計画に関連した知識を定量的な思考や分析に活用するための基礎的な学力を育む。②空間情報科学の歴史的系譜や現代の潮流に加え、身近な活用事例に関して概論を理解する。③2年次以降のデザインや都市計画に関連する授業、人間総合理工学演習、卒業研究などで必要とされる分析手法の中でも、空間に関するものへの総合的学力を育む。
到達目標
空間情報科学の基礎知識を実践的・学際的・国際的な視点から幅広く学ぶことを目的とする。定量的な考え方に加え、専門知識の深め方や、現実社会への応用力に関しても、高等教育で目指すべき水準を理解し、習得を促す指導を行う。人間総合理工学科のルーブリックでは、卒業研究の到達目標が定められているが、この目標を到達するための基礎の習得を本授業の目標とする。
授業計画と内容
第01回 空間情報科学の視点
(課題 空間情報科学の論文を調べてみる)
第02回 学術論文の基礎
(課題 屋上菜園の最適立地を考える)
第03回 空間情報科学の分野構成
(課題 空間情報の隠れた鉱脈を探る)
第04回 空間情報科学の身近な研究事例
(課題 情報の空間的表現と仮説の形成)
第05回 ビッグデータ時代の空間情報科学
(課題 イメージの都市環境を考える)
第06回 空間情報科学の認知・行動
(課題 都市のケモノミチを探す)
第07回 空間情報学と生態学
(課題 公園の最適立地を考える)
第 08 回 空間情報科学と都市計画
(課題 ESを最大にするキャンパスデザイン)
第 09 回 空間情報科学と生態系サービス
(課題 ESの貨幣価値とデザイン)
第 10 回 iTree Grand Prix と学期総括
(課題 出題無し)
第 11 回 植生と気候の相互作用(基礎)
(課題は授業中に出題)
第 12 回 植生と気候の相互作用(発展)
(課題は授業中に出題)
第 13 回 里地里山(基礎)
(課題は授業中に出題)
第 14 回 里地里山(発展)
(課題は授業中に出題)
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
課題は授業中に出題されると同時に、出題意図に関しても十分議論する。次の授業で扱う内容に関連した「予習課題」が多いが、その場合は正解や不正解は問われないので、学生各自が自由な発想でなるべく工夫して課題に取り組むこと。全ての課題は提出後の授業内で講評と議論を行う。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 課題に対する積極的な取り組みと、期限内の提出を考慮してレポート点を算出する。 |
平常点 | 50 | 授業に対する積極的な参加と出席を考慮して平常点を算出する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価の観点は、人間総合理工学科の定める卒業研究のルーブリックを基本とする。期末試験や到達度確認は行わない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
プレゼンテーションとディスカッションに必要なICTを学生自身が考え積極的に導入すること。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは指定しないが、授業中に資料を配布する場合がある。参考文献は以下にあげる。
貞広幸雄, 山田育穂, 石井儀光・編(2018). 『空間解析入門』朝倉書店
浅見泰司、矢野桂司、貞広幸雄、湯田ミノリ・編 (2015). 『地理情報科学-GIS スタンダード』 古今書院
川原靖弘、関本義秀 (2016). 『生活における地理空間情報の活用』 放送大学教育振興会
野上道男、岡部篤行、貞広幸雄、隈元崇、西川治 (2001). 『地理情報学入門』 東京大学出版会
村山祐司・編 (2005). 『地理情報システム (シリーズ人文地理学 1)』 朝倉書店
その他特記事項
本講義はアクティブラーニングを基本としているため、成績評価における平常点とは単なる出席ではなく、ディスカッションへの能動的・積極的な参加を意味する。