シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生物学実験Ⅰ | 2024 | 前期 | 水6 | 理工学部 | 上村 慎治、福井 彰雅 | カミムラ シンジ、フクイ アキマサ | 2年次配当 | 1 |
科目ナンバー
QC-TC2-B103
履修条件・関連科目等
生命科学科以外の教職理科志望者は必修。総合3群の生物学1,2も履修する必要がありますあります。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
エネルギー、人口(食料)、環境の3問題に直面している現在、いかなる分野であれ、若い学生にものを教える立場の人間は、上の問題に直接関わるであろう「生命」について知っておくことが必須かと思われます。地球生態系を支える生物の基本的な構造や機能について、細胞から個体、個体群に至る様々なレベルで観察し、生物の特徴である多様性にふれる機会をこの講義では提供します。そのうえで、生命圏(Biosphere)における人類の位置づけを理解することも目指して欲しい。顕微鏡観察法を使った細胞レベルから個体レベルの観察から、酵素反応やヒトの生理学的な機能まで、中学・高校の理科教員志望学生のために必要となる基礎的な実験手法を習得する科目としてあります。
科目目的
中学教職理科あるいは高校生物教員として、生物学教育に必要な実験手法・機材・安全管理などの基礎知識を学びます。理科教育は、実物に触れ、実際の現象を観察することから始まる点、教員を目指す学生は特に自然現象に対する自身の好奇心や探究心、理科科目に取り組む意欲が不可欠であることを理解して欲しい。
到達目標
教職における生物学教育に必要な生物学実験の基本作業を習得するとともに、生物と自然の観察方法だけでなく、理科教員としての幅広い素養を身につけることを目指します。
授業計画と内容
第1回 教職実験の目的と諸注意、安全管理について
第2回 観察とスケッチの方法:オオカナダモの細胞
第3回 単細胞生物と多細胞生物:単細胞生物の観察
第4回 単細胞生物と多細胞生物:多細胞生物の観察
第5回 植物の組織と器官:茎の構造のスケッチ
第6回 動物の組織と器官:プレパラートの観察
第7回 染色体:体細胞分裂・減数分裂の観察
第8回 PCRによるDNAの複製
第9回 電気泳動によるDNAの観察
第10回 酵素の活性を調べる実験
第11回 ヨウ素デンプン反応を使った光合成活性アッセイ
第12回 ヒトの感覚・反応の生理学実験
第13回 神経の反応と電機記録法
第14回 実験の総括及び,スケッチ,レポートの整理
<実験材料の入手の都合で、実施の順番や内容を変更されることもあります>
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
野外の生物や自然に常に注意をはらい、興味のあるものについては種名(学名も含めて)を調べたり、生きものの形に興味を持ち、観察することを習慣として欲しい。常にルーペを持ち歩くことを推奨します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり2時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 各実験で指定する形式のレポートとしてまとめ、提出します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
中学理科及び高校生物教科書の編集委員を20年以上努めており,学内においては生物学及び教職生物学実験担当教員、教職委員会委員として活動して来ました。また、学外では、大学入試共通試験(含む試作問題)や留学生向けの入試問題の作成・点検作業等にも携わって来ています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
現在、中学・高校で用いている教科書中には、多く実験・実習・観察記録の例が示されています。その中には実際に教職の現場で、実現しやすいものも多くあります。教職希望者の学生に、本科目を通して経験させる意義は大きいと考えられます。
テキスト・参考文献等
参考図書:「十訂版スクエア最新図説生物neo」(第一学習社 税込968円)教職課程を履修する学生は購入する方が望ましい。なお、高校で購入した同等の内容の図説等副教材がある場合はそれを利用する方法もあります。
その他特記事項
理科の一般的な基礎知識と意欲があれば、高校時代に生物未履修でも問題はないと考えられますが、高校教科書(「生物基礎」、「生物」ともに)を入手して自習するなどの努力はおおいに推奨します。