シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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比較宗教論 | 2024 | 前期 | 火2 | 総合政策学部 | 井田 克征 | イダ カツユキ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-HO2-0004
履修条件・関連科目等
一年次科目「入門・宗教と社会/宗教と社会」を履修済みであることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
いわゆる伝統宗教や教団宗教に限らず,神や精霊などといった超越的な存在への信仰や,目に見えない不可思議な力や法則性を前提とするさまざまな実践は,古来より世界の各地で見い出されてきた。少し前までは,そうした宗教的な思考や行為は,世界が近代化していく中で「迷信」として消えていく運命にあるものと考えられていた。しかしながら実際には21世紀となった現在でも,私たちの社会のいたるところに宗教的な思考や実践が溢れていて,いまだに大きな役割を果たし続けている。宗教をめぐる紛争やテロリズムは90年代以降大きな問題であり続けているし,パワースポットめぐりや祖先供養,スピリチュアルな癒しブームなども多くの人々を引き付けている。にも関わらず多くの日本人はこの「宗教」という文化現象を,自分にはあまり縁のない,どこか遠くのものと考えているようだ。
本講義は,現代社会のありようを理解するうえで重要な鍵となるこの「宗教」に関して,さまざまな側面から考察していくものである。毎回の講義では実際に現代日本やアジア,そしてヨーロッパなどで生じている宗教現象を横断的に取り上げて,それらを理解するためのツールとなる宗教学的な理論や枠組みを学んでいくことになる。
科目目的
本科目は本学部のディプロマポリシー(学位授与条件)である「専門性にもとづいた複眼的思考能力」と「多様性理解力」の養成の一環として,世界の諸宗教および宗教問題,そして日本の宗教史に関する基本的な知識を身に付け,さらに多文化共生のための方策を考えることを目的とする。
到達目標
本科目の到達目標は以下の通り。
1.世界や日本のさまざまな宗教現象に関する幅広い知識を身に付ける。
2.宗教学および宗教社会学の理論や枠組みを理解する。
3.上記の理論や枠組みを適切に用いて,現代社会のさまざまな宗教現象を分析することができる。
授業計画と内容
授業では,講義の中で履修者の見解を問うことがある。ゆえに毎回の授業に出席するに際しては,あらかじめ配布された資料に目を通して,自分の意見をまとめておく必要がある。また毎回の授業に対してのコメントペーパーの提出が求められる。
各回の授業内容や進度は,参加者の興味関心や平均的な理解度などに応じて変更されることがある。
第1回 イントロダクション:宗教とは何か
第2回 宗教概念の形成と発展
第3回 「未開」宗教の発見
第4回 聖と俗ー宗教体験をめぐってー
第5回 神の顕現について
第6回 教団と社会
第7回 世俗化論
第8回 ナショナリズムと宗教,そして宗教教育
第9回 スピリチュアリズムと消費社会の行方
第10回 聖地巡礼,旅と宗教
第11回 宗教とジェンダー
第12回 テロリズムを考える
第13回 いのちと宗教
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | 期末レポート |
平常点 | 30 | 授業への参加度,授業内で出される課題など |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〈参考文献〉
脇本平也『宗教学入門』講談社学術文庫