シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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アジア近代史 | 2024 | 後期 | 水2 | 総合政策学部 | 篠原 典生 | シノハラ ノリオ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-HT2-0001
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
われわれが生きる現代とはある意味で近代化の帰結であるといえよう。現代社会の諸問題に対処するためには近代への理解が必要となる。
現在の日本あるいは世界が直面する問題の多くは、「近代化」の時代にあらわれた矛盾が原因となっている場合が多い。現代の問題を解決し、未来への展望を開くためにも、「近代」に対する理解が必要となる。
本講義では日本を含むアジア地域の近代化の歴史を外的要因と内的要因の両面から考察していく。まず近代における「アジア」認識について考察し、続いてアジア諸地域の前近代的帝国の崩壊過程を簡単に振り返る。この部分では高校世界史程度の知識が求められる。
つぎに日本と中国を取り上げ、この地域の近代以前の秩序がどのように崩壊し、近代的国家へ再編成されていったのかを詳しく見る。この地域の近代化の歴史を振り返ることで、近代的国際社会の秩序とは異なる秩序を持つ社会が出来した可能性について考察し、近代の帰結である現代社会の諸問題を乗り越える知恵となりうる材料を提供する。
科目目的
アジア地域の近代化がどのように進められてきたのかを把握し、現在の「国際関係」が形成された近代的要因を理解することにより、総合政策学部のディプロマ・ポリシーである「多様性理解力」と「専門性に基づく複眼的思考能力」を身につける。
アジア近代において重要な役割を果たした人物と事件を把握し、残された文献や証言などからそれらの人物がどのような思いで行動していたのかを考えることにより、「コミュニケーション能力」や「組織的行動能力」を養成し、レポート作成を通じて「総合的実践力」を確認する。
到達目標
「アジアの近代」について自分の考えを述べることができる。
近代のアジア地域でおこった重要な歴史的事件、人物を挙げることができる。
授業計画と内容
第一回 ガイダンス
第二回 「アジア」・「近代」、そのはじまりについて
第三回 中世的世界の崩壊1 オスマン帝国
第四回 中世的世界の崩壊2 ムガル帝国
第五回 中世的世界の崩壊3 明・清帝国
第六回 日本と中国の近代化 アヘン戦争
第七回 日本 明治維新
第八回 日本 日清戦争 アジアに対する態度
第九回 中国 洋務運動から変法運動へ
第十回 日本と中国 日露戦争と辛亥革命Ⅰ
第十一回 中国と中国 日露戦争と辛亥革命Ⅱ
第十二回 中国 国民党と共産党
第十三回 日本と中国 大正デモクラシーから満州事変
第十四回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
多くの地名や人名がでてくるので、シラバスを見て事前に対象地域の地理を確認したり講義後には関連文献を読み、重要事件や人物の再確認をすることが必要である。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 「アジア」「近代」に関連するレポートを課す。 |
平常点 | 60 | 出席、授業への参加、課題提出 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
履修生の人数によって内容を変更する。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
鈴木董『オスマン帝国の解体 文化世界と国民国家』講談社学術文庫、2018年
佐藤正哲、水島司、中里成章『世界の歴史〈14〉 ムガル帝国から英領インドへ』中公文庫、2009年
菊池秀明『中国の歴史10 ラストエンペラーと近代中国』講談社、2005年
その他、必要に応じて授業中に紹介する。