シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
行政法Ⅱ | 2024 | 後期 | 金4 | 総合政策学部 | 𠮷田 貴明 | ヨシダ タカアキ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-PU2-0002
履修条件・関連科目等
行政をめぐる法関係に関心のある者を歓迎します。
法学に属する科目を,事前にまたは並行して履修することが望ましいでしょう。また,「行政法Ⅰ」を履修したことを前提に講義します。授業のなかで適宜補足はするものの,基本的には受講生において復習してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
行政の役割はきわめて広範です。そこで,行政法の学習にあたっては,①行政はどのような組織によって行われるのか,②行政は私たちとの間にどのような法関係をもたらすのか,③行政によって私たちの権利利益が侵害されたときはどうするのか,という3つの類型に分けて理解していくことが重要です。
この科目では,前記③(行政救済法)を取り上げることとします。すなわち,行政の活動に基づいて形成された,または将来形成されうる法律関係に不服がある場合において,これに関連する者の権利救済を図る手段を学習します。「行政法Ⅰ」で取り扱う行政法総論(行政作用法・行政組織法)とは異なり,通則法上の諸制度を中心に検討していきます。
科目目的
この科目は,行政をめぐる法関係の理解を通じて,「現代社会が直面する諸問題を解決する視点」に係る基礎的な知識を修得することを目的としています。
到達目標
この科目では,以下の2点を目標とします。
①行政救済法の基本的なしくみを説明できるようになること。
②現実に生じた行政上の課題について,判例・学説の考え方に基づいて考察できるようになること。
授業計画と内容
1 イントロダクション
2 行政訴訟法の全体像
3 取消訴訟の対象
4 取消訴訟の原告適格と訴えの利益
5 取消訴訟のプロセス
6 無効等確認訴訟,不作為の違法確認訴訟,差止訴訟
7 義務付け訴訟,法定外抗告訴訟
8 抗告訴訟以外の行政訴訟
9 行政上の不服申立制度
10 公権力の行使に関する賠償の要件
11 公務員の過失と違法
12 営造物の瑕疵に関する賠償
13 損失補償
14 総括:行政救済法
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | 事例について,判例・学説の考え方に基づいて考察できているかを評価します。 |
平常点 | 50 | 行政救済法の基礎的な項目が理解できているかを,小テストにより評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
初回授業において詳しく説明しますので,受講者(検討中の者を含む。)は必ず出席してください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は,市町村において第三者委員会委員を務めているほか,税務署において租税行政に携わった経験,ならびに,税理士法人における税務代理業務および株式会社における決算業務を担当した経験を有しています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
授業では,守秘義務に違反しない範囲において,行政実務上の取扱い等を補足して説明します。
テキスト・参考文献等
いずれも最新版を用いてください。
【テキスト】
曽和俊文ほか『現代行政法入門』(有斐閣)
【参考文献】
判例教材
斎藤誠=山本隆司編『行政判例百選Ⅰ・Ⅱ』(有斐閣)
入門書
板垣勝彦『公務員をめざす人に贈る行政法教科書』(法律文化社)
正木宏長ほか『入門行政法』(有斐閣)
基本書
宇賀克也『行政法概説Ⅱ 行政救済法』(有斐閣)
塩野宏『行政法Ⅱ 行政救済法』(有斐閣)