シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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公共選択 | 2024 | 後期 | 火2 | 総合政策学部 | 川崎 一泰 | カワサキ カズヤス | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-PB3-0002
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業では、現代社会において集団での意思決定をどのようにするかを考えるツールとして公共選択を捉え、考え方の理解を深めていく。授業ではmanaba等で問題提起をし、回答をディスカッションしながら、問題の本質を理解するスタイルで運営する予定である。最近の実験経済学の成果なども踏まえながら、体験をしながら理解するスタイルを目指す。
科目目的
常識とされる考え方を見直し、政治学、経済学、哲学などを駆使し、考え直すことを通じて、政策を考える視座を拡げることを目的とする。
到達目標
公共選択は集合的意思決定(collective decision making)に関心があり、様々な動機を持つ主体が行動する社会でどのような形で意思決定をすることが望ましいのかを考える学問である。「〇〇はこうあるべきだ!!」という議論ではなく、「こういう動機で行動しても結果は改善する」という方法を探る。最近の用語だと「ガバナンス」(統治機構)を考える学問と言ってもよいだろう。
この科目では課題解決の手段を多方面から、どのように物事を決めるかの考え方を知り、全体として改善するような仕組みを提案できる力を身に着けることを目標とする。
授業計画と内容
1. イントロダクション
公共選択とは何か?市場の失敗と政府の失敗
2. どうやって決める?①
集合的意思決定論とは?「決め方」を決める
3. どうやって決める?②
多数決は常に正しい答えを導き出すか?
4. どうやって決める?③
合意の計算、様々なルール
5. どうやって決める④
二大政党制、小選挙区制は何をもたらす?
6. レントシーキング①
レントシーキングとは何か?利益団体は意思決定を歪めるか?
7. プレゼンテーション①
レポート課題に対する成果報告とディスカッション
8. レントシーキング②
票取引は悪か?ユニバーサルサービス論を考える
9. レントシーキング③
知的財産権はなぜ保護される?
10. プレゼンテーション②
レポート課題に対する成果報告とディスカッション
11. 効率と公平のトレードオフ①
格差は何が問題か?
12. 効率と公平のトレードオフ②
中位投票者定理、合理的踏襲
12. 効率と公平のトレードオフ③
様々な公平基準
13. 効率と公平のトレードオフ④
税の効率と公平を考える
14. プレゼンテーション③
レポート課題に対する成果とディスカッション
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | レポート課題に対してプレゼンテーションをしてもらいディスカッションする。 |
平常点 | 40 | 基本的に毎回の講義でresponのアンケート機能を使い、政策課題に対する各自の考え方を表明してもらい、ディスカッションする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
シンクタンクにおいて調査研究業務に従事
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実践的な調査研究
テキスト・参考文献等
参考文献
坂井豊貴『「決め方」の経済学』ダイヤモンド社、2016年