シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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事例研究(演習)Ⅰ | 2024 | 前期 | 金3 | 総合政策学部 | 庄司 克宏 | ショウジ カツヒロ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-IF3-SM01
履修条件・関連科目等
特殊講義Ⅰ(ヨーロッパ統合と法Ⅰ:EU法の基礎)とⅡ(ヨーロッパ統合と法Ⅱ:EU法と政策)、国際組織法、特殊講義(国際社会と法)を履修して下さい(必須)。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
【テーマ】「トランスナショナル・ガバナンスの可能性―EUを事例として」
複数の主権国家が主権を維持したまま、スプラナショナル(超国家的)な協力を行うことはなぜ可能なのか、ということを欧州連合(EU)のトランスナショナル・ガバナンスを事例として、必要に応じて他の政府間国際機構(国際組織)と比較しながら研究する。また、履修者の卒業後の社会人生活に付加価値として資するよう、日本はEUの事例から何を学ぶことができるかについて考える。
科目目的
EUを事例とするトランスナショナル・ガバナンスや、人権デューデリジェンスをめぐる国際関係におけるEUの法政策について事例研究を通じて理解し、それを説明することができるようになることである。
到達目標
EUのトランスナショナル・ガバナンスについて理論と実務を学ぶことにより、EUの法政策が日本やアジア太平洋においてどの程度ベンチマーク(比較評価基準)として応用可能かどうかを考察することができるようになることである。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
年間計画、授業の進め方、など
前期課題図書Ⅰについて
庄司克宏著『ブレグジット・パラドクス―欧州統合のゆくえ』岩波書店、2019年
序 章 主権共有 v.主権回復―EU残留と離脱
第1章 ブレグジット・オプションとレッドライン
第2章 「離脱」をめぐるルールとポリティクス―何をどのように決めるのか?
第3章 金融サービスをめぐるルールと対立―相互承認と同等性
第4章 北アイルランド国境問題をめぐるルールと対立―ハードな国境の回避とトリレンマ
第5章 ブレグジット・パラドクス―英EU交渉の結末
終章 国家主権と欧州統合のゆくえ―主権共有の変容?
前期課題図書Ⅱについて
羽生田慶介著『ビジネスと人権入門』日経BP、2022年
第1章 なぜ今「ビジネスと人権」なのか
第2章 失敗事例に学ぶ「ビジネスと人権」
第3章 この10年で急整備された「ビジネスと人権」のルール
第4章 ゼロから始める人権対応アクションプラン
第5章 未曾有のフロンティア「人権ビジネス」を開拓せよ
第2回 学外講師(1)
第3回 学生PPTプレゼンテーション(1)課題Ⅰ序章、第1章、ディスカッション
第4回 学生PPTプレゼンテーション(2)課題Ⅰ第2章、第3章、ディスカッション
第5回 学生PPTプレゼンテーション(3)課題Ⅰ第4章、第5章、ディスカッション
第6回 学生PPTプレゼンテーション(4)課題Ⅰ終章、総括、ディスカッション
第7回 学外講師(2)
第8回 課題図書Ⅰの内容確認小テスト(課題図書参照可)
第9回 学生PPTプレゼンテーション(5)課題Ⅱ第1章、第2章
第10回 学生PPTプレゼンテーション(5)課題Ⅱ第3章、第4章
第11回 学生PPTプレゼンテーション(5)課題Ⅱ第5章、付録1~3
第12回 学外講師(3)
第13回 課題Ⅱの小レポート(A4・1枚コメント)報告とディスカッション
第14回 総括と質疑
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 85 | 担当回のプレゼンテーション(パワーポイント)およびパワーポイント資料 35% 課題図書Ⅰ小テスト(内容理解度を評価する) 20% 課題図書Ⅱ書評小レポート 15% 学外講師授業のコメント・感想文 15% |
平常点 | 15 | 質疑・コメント、出席(すべての回に無遅刻・無早退で出席すること、正当な理由がある場合を除く) |
成績評価の方法・基準(備考)
すべての授業回に無遅刻・無欠席で出席することが成績評価の前提であり、(正当な理由がない場合)欠席1回ごとに10%減点する(遅刻・早退もそれに準じる)。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
庄司克宏著『ブレグジット・パラドクス』岩波書店、2019年
羽生田慶介著『ビジネスと人権入門』日経BP、2022年
参考文献
庄司克宏&ミゲール・P・マドゥーロ 共編『トランスナショナル・ガバナンス―地政学的思考を越えて』岩波書店、2021年
庄司克宏著『欧州ポピュリズム―EU分断は避けられるか』ちくま新書、2018年
庄司克宏著『はじめてのEU法』有斐閣、2015年
庄司克宏著『新EU法 政策篇』岩波書店、2014年庄司克宏著『新EU法 基礎篇』岩波書店、2013年
庄司克宏著『欧州連合 統治の論理とゆくえ』岩波新書、2007年(2016年7月15日第10刷)
その他特記事項
参考URL
School of Transnational Governance, European University Institute https://www.eui.eu/en/academic-units/school-of-transnational-governance