シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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事例研究(演習)Ⅱ | 2024 | 後期 | 木2 | 総合政策学部 | ヤンボール アダム |
ヤンボール アダム |
3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-IF3-SM02
履修条件・関連科目等
1.ドイツの社会・歴史等に興味があり、ドイツを対象とした研究、また日独比較研究を行う意欲のある人。
2.「特殊講義(現代ドイツの歴史と社会I・II)」「ドイツ語」を履修していることが望ましい。
3.英語の学術論文を読んで、理解できる程度の英語能力があることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語/ドイツ語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
【研究テーマ】
本演習では、ドイツ語圏の歴史と社会に関する知識を基に、現在のドイツが抱える諸問題について考察する。ケーススタディを通したドイツ語圏地域研究や日独比較研究を行う。
ドイツと日本の歴史にはいくつかの共通点があり、ドイツは欧州の中でも日本に最も「メンタリティーの近い国」と言われてきた。社会学・政治学において日米比較研究が活発に行われる現在でも、実際に英語圏よりもドイツ語圏の社会制度のほうが日本に類似しているところが多々ある。しかし、現在のドイツと日本は異なる道を歩んできたことも事実である。日独の共通点と相違点をしっかりと把握し、客観的に分析することによって、日本が参考にできるものとそれが困難なものも、よりはっきり見えてくる。ドイツ語圏の地域研究を通じて、ドイツに関する知識を増やすだけでなく、「ドイツ」を通して日本の社会・文化制度をより深く理解できるだろう。
演習は文献講読と個人発表を中心に行う。文献講読については、毎回指定されたテキストを各自が予め読んできたうえで、テキストの内容について議論する。個人発表については、各学期、1人2回ほど発表を行ってもらう。発表者以外の参加者も積極的に議論に参加して、発表内容に関する理解を深めて欲しい。
前期は、教科書に基づいて主にドイツの現代史について学ぶ。また履修者は卒論テーマに関する文献を読み、中間発表や期末発表において調べた内容を共有する。後期は、教科書に基づいて論文の書き方を学び、履修者の研究テーマに合わせた社会学的研究方法やコンセプトを紹介する。またドイツを中心としたケース・スタディや新聞記事を読み、議論することによってドイツの社会・文化・政策について取得した知識と履修者の研究テーマを結びつける。
科目目的
ドイツの現代史と現代社会に関する理解を深める。
基本的な社会学の概念と研究デザイン・研究方法について学ぶ。
学んだ知識を具体的に自分の研究と結びつけ、卒業論文に向けた研究計画を立てる。
到達目標
ドイツの歴史に関する知識を活かし、ドイツの社会・政策の歴史的背景を理解する。
質的な社会調査、ケース・スタディ、日独比較研究の可能性と限界を理解する。
自分の研究テーマに関する社会調査を計画・実行する。
授業計画と内容
第01回 中間プレゼンテーション(夏期期間の報告)議論 教科書の紹介
第02回 ドイツのHeimat論・「創られた伝統」 文献講読
第03回 論文テーマと資料の調べ方 (図書館で実施)
第04回 問いを立てる (グループワーク)
第05回 論文のアウトライン作成 (グループワーク)
第06回 論文の構造 ドイツの事例研究(教育)文献講読
第07回 文章表現について ドイツの事例研究(社会運動)文献講読
第08回 引用・剽窃に関して ドイツの事例研究(環境問題)文献講読
第09回 質的調査と量的調査について 文献講読
第10回 インタビュー調査の事例:生活史 文献講読
第11回 研究計画と質問票・アンケートの作成
第12回 ドイツの事例研究(履修者の提案)文献講読
第13回 ドイツの事例研究(履修者の提案)文献講読
第14回 期末プレゼンテーション・課題提出(卒論表紙・参考文献等)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
文献講読については、課題テキストを要約し(A4一頁程度)、授業の前日までに提出する。
個人発表については、レジュメやパワーポイントを作成し、発表の前日までに担当教員に提出する。卒業論文の表紙・目次・参考文献の作成。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 40 | 出席・討論への参加 |
その他 | 60 | 発表と課題提出 |
成績評価の方法・基準(備考)
次のいずれかに該当する場合には、E判定(不可)とする。①無断欠席と課題未提出が3回以上ある場合、②個人発表を行わない場合。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
◎テキスト
新田慎吾 (2019)『はじめてでも、ふたたびでも、これならできる! レポート・論文のまとめ方』すばる舎
◎参考文献
Blickle, Peter (2004): "Heimat: A Critical Theory Of The German Idea Of Homeland"; Camden House
Hobsbawn, Eric; Ranger, Terence (1992): "The Invention of Tradition"; Cambridge University Press
クーカツ、ウド (2018) 『質的テキスト分析法: 基本原理・分析技法・ソフトウェア』 新曜社
佐藤郁哉 (2011) 『質的データ分析法―原理・方法・実践』 新曜社
Tönnies, Ferdinand (1988): “Community and Society”; Routledge
Yin, Robert K. (2017): “Case Study Research and Applications: Design and Methods”; SAGE Publications
岸正彦 (2015) 『断片的なものの社会学』 朝日出版社
その他特記事項