シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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卒業研究(演習)Ⅱ | 2024 | 後期 | 金4 | 総合政策学部 | 平野 廣和 | ヒラノ ヒロカズ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-IF4-SM02
履修条件・関連科目等
「社会計画法」を必ず履修すること。
「事例研究Ⅱa」を履修すること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
【研究テーマ】自然災害と都市防災
戦後の日本経済は驚異的な発展を遂げ、技術革新に伴う生産性の向上、大量生産 ・ 大量消費という市場メカニズムを背景に達成されてきた。生産規模の著しい拡大は、人々の消費構造、価値観 に大きな影響を与え、都市、特に首都圏への人口集中をもたらすとともに大規模な地域開発等によってわが国の社会構造は大幅に変容してきた。
一方、この間は日本の経済が右肩上がりに成長していた高度経済成長の時代である。朝鮮戦争、所得倍増計画を経て高度経済成長時代、そしてバブル景気が崩壊するまで我国は経済大国として我が世の春を謳歌してきた。このようなことは、バブル経済崩壊後の平成大不況の中、全く考えられない時代であった。この時期、社会基盤整備(インフラ整備)にも多くの資金が投入され、それに 伴う技術の大幅な進歩により、我々の住む国土は防災整備・環境整備が行われ、世界の中でも住み易い国となったと思われてきた。しかし、これには大きな間違いがあった。たまたま経済成長的に勢いのある50年余りの間に大きな自然災害の発生や人為的な環境破壊が起きなかっただけである。自然災害や環境破壊がたまたま 起きなかったことと、経済成長とは全く別のことであるのに、それを二つが加えることができる勝手に判断したことが、行政を始め一般住民まで誤解をしてしまったのである。これを現実に戻した のは 3.11 東日本大震災であり、東北地方を襲った津波がその例である。「想定外」という一言で は済まされないことである。
ここで忘れ去られようとしている事は、首都圏も被害地域であったことである。津波と原子力発 電所の被害が発生しなければ、首都圏も60名余りの死亡者、20万個余りの住宅の一部損壊など、 首都圏の地域の名前が付けられる地震となった可能性も高いことである。また、首都圏で50年間大型台風がたまたま上陸していないことも忘れ去られている。地球温暖化の影響で太平洋の海水温が上がっている現状から、何時、大型台風が首都圏を襲っても不思議ではない。
こうした問題意識から、本研究では、社会基盤整備を再度見直し、首都圏を中心として現在不足 している点の洗い出しを行う。さらに、過去の経緯を踏まえた上で、未来志向に立って災害、環境、都市に関する問題点の発生予測を行う。研究の道具として、過去の災害事例の調査、現地での調査、観測、コンピューターワークとの併用により研究を行うものである。この結果を基に社会基盤整備 のための政策提言を行うことを講義の中心とする。
科目目的
日本の各地は、地震、津波、高潮、台風、豪雨、豪雪、火山噴火など異なる災害に襲われることが多い。さらに、今後は、3.11 東日本大震災のように地震、液状化、津波、火災、帰宅困難者な どの多くの災害が一度に広域に渡って複合的に発生する事態も想定する必要がある。
本研究の目的は、近い将来必ず発生すると懸念されている複合自然災害に関して、3.11東日本大震災における災害の発生状況を踏まえ、かつ我が国で発生する地域特性を考慮した自然複合災害の発生歴 を調べ、減災社会に向けての課題を抽出し、地域の実情に応じた防災対策、防災計画対応策について検討・立案を行う。
到達目標
自然災害の脅威や災害対策の現状を学びながら、個人、家庭、地域で実施すべき防災・減災対策、そして将来社会に出てからの組織で行われる防災・減災対策について、基本知識を身につけてもらうことを到達目標する。
その基になるのは、自分の出身地や居住地である身近な地域の自然災害である。
授業計画と内容
第 01 回 夏休みの研究・調査に関しての報告①
第 02 回 夏休みの研究・調査に関しての報告②
第 03 回 卒業論文の書き方指導①(先行研究に関して)
第 04 回 卒業論文の書き方指導②(章立)
第 05 回 卒業論文の書き方指導③(序論と結論のありかた)
第 06 回 卒業論文の書き方指導④(図表の書き方)
第 07 回 卒業論文の書き方指導⑤(参考文献等の書き方)
第 08 回 卒業論文の作成①(週間報告)
第 09 回 卒業論文の作成②(週間報告)
第 10 回 卒業論文の作成③(週間報告)
第 11 回 卒業論文の作成④(週間報告)
第 12 回 卒業論文最終発表会
第 13 回 全体の卒業論文の作成①
第 14 回 全体の卒業論文の作成②
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
「災害」に関するニュース報道等を常に把握しておく事が望ましい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 60 | 主として出席 |
その他 | 40 | 一人一人の活動に関しての評価 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席を重視する。さらに一人一人の活動に関しても評価する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特になし
その他特記事項
参考URL
https://hirano.r.chuo-u.ac.jp/sloshing/