シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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教職の基礎/教職概論 (法教職) | 2024 | 秋学期 | 金2 | 法学部 | 笠井 正信 | カサイ マサノブ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC1-C102
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
教職・教師は、常に資質能力の向上が要請され、様々な制度改革が進行する中に置かれている。新免許法では、必要事項として「教職の意義」、「教員の役割」、「教員の職務内容」、「チーム学校への対応」が示されている。本授業は、学校現場の様々な実践事例と諸理論の一体化を目指して、教職を取り巻く様々な課題の意味を考察し、これからの教職の望ましい在り方を追究する。授業形態は、具体的な事例に基づく諸資料を活用しながら、対話・問答・討議等によって受講生個々の教職への認識を深め、意見を洗練していくことを重視する。
科目目的
この科目は、教職課程において教育の基礎的理解に関する科目の一つとして位置づけられており、教職の意義、教員の役割・資質能力・職務内容等について身に付け、教職の在り方を理解することを目的とします。
到達目標
教職の現状と課題に関して考察・意見発表[思考・判断・表現力等の育成]を行う学習を通して、前記4事項の内容について具体的・実際的に把握[知識・技能の習得]し、各人なりに望ましい教職像をもつことができる[学びに向かう力、人間性等の涵養]。
授業計画と内容
第1回:プロローグ(オリエンテーション=教員養成の概要、教職・教師の振り返り)
第2回:教職とは何か(教職とは、専門性、教師像の変遷、幼小中高の違い、1日の勤務、日本の教員の特徴)
第3回:学習指導の意義(学力問題、PISAショック、新しい授業と学習、系統学習と経験学習)
第4回:生徒指導の意義といじめ問題(生徒指導の意義といじめ)
第5回:生徒指導の諸課題(不登校・体罰・ネット等の現状と課題、特別な配慮を要する生徒への指導)
第6回:教育委員会と教員の職能成長(コンプライアンス・服務規律、教育委員会の改革、初任者研修等)
第7回:多忙化する教員(諸会議・諸事務・教材研究・部活動・生徒指導・進路指導、メンタル・ヘルス)
第8回:同僚性の形成(非正規教員、同僚性の困難さ、保護者・地域への対応、教育の私事化)
第9回:教育改革と教員(教育改革、学校評価・教員評価・授業評価、貧困等への対応、官僚制)
第10回:教育改革の光と影(新自由主義、学校選択制、小中・中高一貫教育、コミュニティ・スクール)
第11回:学校の組織と経営・運営(職階制の導入、年齢の2極化、校長の仕事、チーム学校)
第12回:学び続ける教師(学び続ける教師、教員養成の仕組み、教員研修)
第13回:教職・教師に関する質疑応答
第14回:教員人生の具体例を知る
実施形態・進捗状況によって、各回の内容を入れ替えることや変更することがあります。
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の授業の内容に応じて、指示された課題についてmanabaコースの掲示板等に書き込む。
内容については、授業内容に関する自身の感想や考えなどを中心にそれぞれの回で求められたものを書き込む。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 「教職の基礎」に関する基礎的な知識・技能を習得している。 |
レポート | 20 | 「教職の基礎」の学習を通して、それぞれの望ましい教職像をもち、これからの教職科目の学修に意関心や意欲を持つ。 |
平常点 | 50 | 教職の現状と課題に関して考察・意見発表を通して「教職の基礎」に求められる「思考・判断・表現力等」が育成されている。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当者は、32年間の公立中学校及び国立大学附属中学校での勤務経験を持っている。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実務経験の中学校勤務の内容を事例として提供する。「教職の基礎」としての教師像を描くうえで、教師の立場から見た「教科指導」「生徒指導」「学校という組織・制度」「学校と地域との関連」等について認識を深め、考えることを求める授業を行うことを目指している。
テキスト・参考文献等
① テキスト
秋田喜代美・佐藤学編著(2015)『改訂版 新しい時代の教職入門』(有斐閣アルマ)有斐閣
② 参考文献 :あらかじめ、学習テーマに応じて読んでいてほしい文献。
今津孝次郎(2012)『教師が育つ条件』(岩波新書1395)岩波書店
本田由紀(2011)『学校の「空気」』(シリーズ若者の気分)岩波書店
佐藤学(2010)『教育の方法』(放送大学叢書011)左右社
小野田正利(2008)『親はモンスターじゃない!イチャモンはつながるチャンスだ』学事出版
苅谷夏子(2007)『優劣のかなたに-大村はま60のことば』筑摩書房(文庫本あり)
その他、授業の中で適宜紹介する。