シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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代数学特別講義第二 | 2024 | 後期 | 木4 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 鍬田 政人 | クワタ マサト | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-AG5-1C32
履修条件・関連科目等
群,環,体などの代数学の基本事項はしっかり理解していることが望ましい.
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
楕円曲線とは可換群の構造を持つ代数曲線であり,解析学や整数論,さらには暗号理論など数学のさまざまな分野に現れ,重要な役割を果たす.この授業では,楕円曲線の理論の初歩を整数論的側面を中心に解説する.まず楕円曲線を導入した後,楕円曲線上の有理数点や整数点,および有限体上の点を中心に考察する.とくに,有理数体上定義された楕円曲線の有理数点のなす群は有限生成アーベル群であるという,モーデル・ヴェイユの定理の証明を理解することを目標にする.
科目目的
楕円曲線の整数論の初歩を学び,その面白さと深みに触れ,楕円曲線の各分野への応用を学ぶための基礎を確立すること.
到達目標
楕円曲線の定義と基本性質を理解する.代数体上定義された楕円曲線上の有理数点全体の集合が群をなすことを理解し,その群が有限生成アーベル群であることの証明の概要を理解する.
授業計画と内容
1. 同次座標と射影平面
2. 射影平面内の代数曲線
3. 平面3次曲線
4. 3次曲線上の点の間の群演算
5. 楕円曲線とそのWeierstrass標準形
6. 楕円曲線の複素数点と楕円関数
7. 有限体への還元
8. 有限体上の楕円曲線の有理点
9. 有限位数の点
10. 弱Mordell-Weilの定理
11. 高さと無限降下法
12. Mordell-Weilの定理
13. Mordell-Weil群の計算
14. 総まとめ
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業中に提示した演習問題に取り組むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 授業に即した演習問題に適切な解答を与えらえるかどうかで授業内容の理解度判断する. |
成績評価の方法・基準(備考)
レポートによる.
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献:J. H. Silverman, The Arithmetic of elliptic curves, 2nd edition, Springer.
その他特記事項
参考URL
https://kuwata.r.chuo-u.ac.jp/Current/teaching_jp.html