シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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デジタル生産工学特論第一 | 2024 | 前期 | 金4 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 鈴木 教和 | スズキ ノリカズ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MM5-4C01
履修条件・関連科目等
材料加工学II,加工制御工学,工作機械学についての知識があることが望ましい.
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
精密機械の生産では,素材を削り出して多くの部品形状が創製される.このため,各種生産加工プロセスの基本的な原理や理論,工作機械に代表される各種生産設備の基本原理,構造、課題となる現象等を学び,特にそれらの考え方について理解を深めることが重要である.ここでは,切削加工と工作機械に着目し,現実的な問題とその解法について学ぶ.優れた精密機械工学分野の研究者・技術者となるために必要な知識を習得する.
科目目的
デジタル生産工学の基礎として,切削加工のプロセスについて学習する.その上で,切削プロセスに使用される生産設備である工作機械について,動剛性,加工プロセスに伴う振動問題,課題となる現象,特徴,研究・技術動向等について学ぶ.
到達目標
この科目では,以下を到達目標とします.
・切削加工の基本原理を理解し,実用的なモデル表現を駆使して,工学的な計算に利用することができる.
・機械構造の動特性を理解し,実用的なモデル表現を駆使して,工学的な計算に利用することができる.
・加工プロセスと機械構造ダイナミクスと相互作用を理解し,実用的なモデル表現を駆使して,工学的な計算に利用することができる.
・切削加工における振動問題について,その本質的なメカニズムを理解し,プロセスに応じた適切な解決方法を選定することができる.
授業計画と内容
毎回の授業内容は以下の通りです.responを利用した授業テストを毎回行います.
第1回 ガイダンス:産業界における生産工学の位置づけ
第2回 切削加工プロセスの基礎と2次元切削
第3回 傾斜切削理論
第4回 回転工具を用いる切削プロセス
第5回 フーリエ変換(DFT・FFT)
第6回 機械構造の動剛性モデルの基礎
第7回 運動方程式の解法と強制振動のシミュレーション
第8回 工作機械の動剛性とその測定法
第9回 突切り切削のびびり振動
第10回 旋削加工のびびり振動
第11回 エンドミル加工のびびり振動
第12回 振動問題の様々な解法(周波数領域・時間領域・半離散時間領域)
第13回 アドバンストな自励振動の回避・抑制方法
第14回 デジタル生産工学の総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 授業で学んだ各種基礎知識を理解したうえで,加工現象と振動現象に関わる理解について,適切に説明できるかを評価します. |
レポート | 40 | 授業で学んだ知識を適切に理解し,その概要を説明できるかを評価します. |
平常点 | 20 | 授業への参加,受講態度の状況を基準とします. |
成績評価の方法・基準(備考)
評価方法; 講義中に行うテストおよびレポートを60%、期末試験(指定用紙持込み可)を40%で評価します.
達成基準;本講義で解説する加工技術・機械力学・連成現象の理論に関する正しい理解に基づき,説明を求める問題において,式を交えながら的確に説明できる必要があります.また,必要に応じてプログラムソフト(Matlabを推奨する)を用いてシミュレーションを実行できる必要があります.
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中にmanabaの機能を使い,即時に学生の反応を把握しながら授業を進めます.
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2000年4月~2002年10月,株式会社 日立製作所 生産技術研究所勤務
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
ものづくり産業において実際に利用されているデジタル生産工学技術を厳選し,実用化の観点も交えて講義する.
テキスト・参考文献等
全学授業支援システムmanabaからダウンロードするレジュメを用います.
必要に応じて以下の参考文献を利用して下さい.
Manufacturing Automation: Metal Cutting Mechanics, Machine Tool Vibrations, And Cnc Design, 2012, ISBN-13 : 978-0521172479
松原厚「精密位置決め・送り系設計のための制御工学」,森北出版,2008年,ISBN 978-4-627-91981-5