シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
化学流体力学特論 | 2024 | 前期 | 月2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 村瀬 和典 | ムラセ カズオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-FT5-6C17
履修条件・関連科目等
化学反応を伴う移動現象を理論的に取り扱うため,学部における数学及び化学工学に関連する科目を修得していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
化学プロセスにおける移動現象は,化学反応を伴う運動量,熱エネルギー,物質移動が対流-拡散型の複雑な混相プロセスである。化学反応を伴わない対流-拡散型プロセスの基礎理論を紹介し,化学反応を伴うプロセスに展開する。典型的な反応を伴う化学プロセスとして燃焼流れを取り上げる。反応場決定には数値解析法が不可欠であるので,数値計算法やプログラミングについても紹介する。
科目目的
化学反応と流体流れを伴う化学反応装置内の移動現象を,数学的および数値的な手法により流れ場,温度場濃度場より決定することを目的とする。
到達目標
対流と化学反応を伴う化学反応装置内の移動現象(速度,温度,濃度)を把握するために,微分系の運動量,熱エネルギー及び質量保存式をたて,数学的及び数値解析手法により,装置内の速度分布,温度分布,濃度分布を表す場を決定できることを目標とする。
授業計画と内容
化学反応器内の速度場,温度場,濃度場を決定するために必要な手法を,順次概説する。
第1回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論1(質量保存式である連続の式の誘導)
第2回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論2(運動量保存式であるNavier-Stokes方程式の誘導)
第3回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論3(機械的エネルギー保存式の誘導)
第4回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論4(熱的エネルギー保存式の誘導)
第5回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論5(乱流場のレイノルズ応力とは?)
第6回 化学反応を伴わない移動現象場の基礎理論6(乱流場のモデル式の誘導)
第7回 化学反応を伴わない対流拡散型支配方程式の数値解析の基礎1(空間微分に関する数値シミュレーション手法)
第8回 化学反応を伴わない対流拡散型支配方程式の数値解析の基礎2(時間微分に関する数値シミュレーション手法)
第9回 数値解析の実習1(自然対流問題)
第10回 化学反応を伴う移動現象の基礎理論1(化学種の保存式の誘導)
第11回 化学反応を伴う流体解析の基礎理論2(完全混合反応過程)
第12回 化学反応を伴う流体解析の基礎理論3(拡散反応過程)
第13回 化学反応を伴う流体解析の基礎理論4(対流拡散過程)
第14回 数値解析の実習2(燃焼問題)
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
基礎式を理解するために授業で課す課題に必ず取りくむこと。
Comprehensive exercise for governing equations in transport phenomena
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 100 | 毎回の課題レポートで評価する。 Evaluation for report assignment |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
プログラム実行のためにPCの使用
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
・植田利久,「反応系の流体力学」,コロナ社(2002),(ISBN)978-4-339-04567-3
・R.B.Bird et.al.,Transport Phenomena,Wiley,(ISBN)0-471-07395-4
参考書:
・平野敏右ら,「化学流体力学」,丸善,(ISBN)4-621-04233-5
・平野博之,「流れの数値計算と可視化」,丸善(2011),(ISBN)978-4-621047-91-0
・垣田高夫ら,「ベクトル解析から流体へ」,日本評論社(2007),(ISBN)978-4-535-78493-2
・小川浩平ら,「化学工学のための数学―移動現象解析を中心に」,数理工学社(2007),(ISBN)978-4-901683-45-6
・橋本健治,「反応工学」,培風館(2020),(ISBN)978-4-563-04634-7