シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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基礎演習Ⅰ | 2024 | 前期 | 水4 | 総合政策学部 | 荒井 紀一郎 | アライ キイチロウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-BS1-0001
履修条件・関連科目等
統計と社会を並行履修することを勧める。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テーマ 【政治心理の基礎と科学的推論の技法】
本演習では、有権者の心理や行動に関する理論について理解を深めるとともに、このような研究の手法、すなわち科学的推論の技法の基本についても修得することを目的とする。今年度は、「メディアの効果」に関する理論やモデル、研究例に焦点をあてる。履修者は授業で扱う理論やモデルをもとに、各自で仮説をたてて実証するという、社会科学における実証研究の一連の流れを経験することになる。各回の授業は政治心理学の理論を扱う回と、科学的推論の方法について扱う回とを交互に進めていく。
社会科学におけるリサーチデザインの基礎を理解することで、学問分野に関係なくタームペーパーや卒業論文などの学術論文を書く際に陥りがちな推論上の誤りを犯さないためのスキルを身につけることを目指す。学期後半では、論文執筆のためのルール(引用や文献のつけ方など)と技法(パラグラフの構造など)の解説もおこなう。
科目目的
有権者の心理・行動特性といった政治心理学の基本を理解するとともに、「科学的な推論」を中心とした社会科学における仮説検証(実証研究)の方法論と、学術論文の読み方・書き方の基本を修得し、「レポート=調べたものをひたすらまとめる」という発想からの脱却を目指す。
到達目標
1.有権者の心理や行動に関する理論やモデルについて理解する
2.社会科学における記述的推論、因果的推論の基礎について理解する
3.実証研究に必要な基本的な分析スキルを身につける
4.論文を執筆するためのスキルを身につける
授業計画と内容
第01講 イントロダクション
第02講 理論1:メディアの効果論(稲増 第1,2章)
第03講 方法1:科学的推論の基礎
第04講 理論2:認知とバイアス(稲増 第3,4章)
第05講 方法2:因果関係の条件
第06講 理論3:インターネットの効果(稲増 第5,6章)
第07講 方法3:比較の方法
第08講 理論4:意思決定の基礎
第09講 方法4:量的研究の基礎1: R入門
第10講 方法5:量的研究の基礎2: 記述統計とデータの可視化
第11講 方法6:量的研究の基礎3: サーヴェイデータの2次分析
第12講 方法7:量的研究の基礎4: 統計的仮説検定
第13講 論文執筆とプレゼンテーション技法
第14講 研究報告
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 30 | 毎週の課題の提出状況および得点によって評価する |
その他 | 70 | 学期末に提出するリサーチペーパーの得点によって評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
統計解析手法の基礎について解説、実習をおこなうため各自PCを用いる
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書(授業で用いるので必ず入手すること)
稲増 一憲.2022.『マスメディアとは何かー「影響力」の正体』中公新書 ISBN-13:978-4121027061
科学的推論とデータ分析のための入門書について、以下2冊を参考書として推奨する。
1.久米郁男.2013.『原因を推論する-政治分析方法論のすすめ-』有斐閣(1,890円)
2.浅野正彦・中村公亮.2018『はじめてのRStudio: エラーメッセージなんかこわくない 』オーム社(2,420円)
1は科学的推論の基礎について、豊富な具体例とともに丁寧に解説されている。3は、実習で使用予定のRstudioのインストールや基本的な操作方法などについてきわめて丁寧に解説されており、特にPC操作に不安のある初学者には適している。
その他特記事項
・本演習の履修にあたって、学期後半では計量分析を扱うため各自ノートパソコン、ラップトップを用意すること。学部が貸し出しているノートPCでも構わない。また、授業を欠席する場合は、必ず事前に教員まで連絡すること。2回以上の無断欠席で本科目の単位は認めないこととする。
・障害者差別解消法に基づく合理的配慮を希望する場合には、履修登録期間中に本学が定める正式な手続きによって申請すること。学期後半での申請あるいは担当教員や他の受講生にとって過大な負担となるような申請には応じない。
参考URL
担当教員ウェブサイト
https://www.arai.fps-chuo-univ.jp/