シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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総合教育科目演習Ⅰ(人文) | 2024 | 通年 | 木4 | 経済学部 | 濱岡 剛 | ハマオカ タケシ | 1年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-IF1-11XS
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
すべての学習の基礎となる論理的思考力を鍛えるための授業です。
文章を漫然と呼ぶのではなく、接続表現などを手がかりに議論の筋道、その論理的構造をつかめることを目指します。その上で論理学の基本、推論の技術を学びます。
それと平行して、論理的で明解な議論を自ら展開できるようになるために、短い論説文を書く練習も行います。自由な作文ではなく、「導入、主張、主張の理由、異なる意見に対する反論」という定型にあてはめた文章を作成してもらいます。
科目目的
大学での勉強、さらに社会生活の上でも重要な論理的思考力を身につけ磨くためのトレーニングを行う。テクニカルな論理学ではなく、日常とも結びついた論理の基本を学ぶ。他者がどのような筋道で根拠から結論(主張)を導いているかを的確に見抜いて評価することができ、かつ自らよい議論を組み立てることができるようになることを目指す。
こうした論理的思考力は日本語運用能力とも密接に結びついており、平行して論理的で明確な文章を書くためのトレーニングも行う(文書作成のための基本的ツールであるWord講習会も行う)。
到達目標
・議論の論理的筋道を的確に捉えることができ、それを評価できる。
・論証の基本的な技術を適切に使うことができる。
・何かの主張に対する建設的な批判を行うことができる。
・議論の導入となる事実の報告、主張、その根拠、異論に対する反論の四段落から構成された、議論の筋道が明確な論説文を作成できる。
授業計画と内容
教科書に即して授業を進める(おおむね2回で1章を終えることを予定しているが、変更もありうる)。それとは別に、毎回、論説文作成、日本語運用能力に関わるトレーニングのための時間を設ける(2, 30分程度)。(Word講習会の日程は未定なので、下記のスケジュールには組み入れていない。)
第1回 この演習について
第2回 論理とは何か(序論)、論説文の書き方
第3回 さまざまな接続関係(第1章):解説と根拠
第4回 さまざまな接続関係(第1章):付加と転換
第5回 接続の構造(第2章):指示関係
第6回 接続の構造(第2章):接続構造
第7回 議論の組み立て(第3章):主張をつなぐ
第8回 議論の組み立て(第3章):議論の構造
第9回 論証の構造と評価(第4章):論証の構造
第10回 論証の構造と評価(第4章):論証の評価
第11回 演繹と推測(第5章):演繹と推測
第12回 演繹と推測(第5章):仮説形成
第13回 前期で学んだことの到達度確認
第14回 前期の復習、論説文作成のトレーニング
第15回 価値評価(第6章):価値評価の論証構造
第16回 価値評価(第6章):価値評価の適切さ
第17回 否定(第7章):否定と反対
第18回 否定(第7章):連言と選言、全称文と存在文
第19回 条件構造(第8章):逆・裏・対偶
第20回 条件構造(第8章):単純な条件連鎖
第21回 条件構造(第8章):やや複雑な条件連鎖
第22回 推論の技術(第9章):存在文の扱い方
第23回 推論の技術(第9章):消去法、背理法
第24回 批判への視点(第10章):質問への視点
第25回 批判への視点(第10章):異論と批判
第26回 論文を書く(第11章)
第27回 後期で学んだことの到達度確認
第28回 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
自分の日本語運用能力を確認するために日本語検定にチャレンジすることを推奨する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 教科書で求められている論理力がどれだけ身についているか(教科書の練習問題、課題問題と類似の問題を解いてもらう)。 |
レポート | 30 | 前期3回、後期3回の論説文の課題を提出すること。 論説文作成にあたっての条件に合致していること。 主張の根拠として挙げられていることが説得的であるか。 |
平常点 | 40 | 出席状況。 指示した練習問題、課題問題を解いた上で授業に臨んでいるか。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
論説文の課題については、提出された文章を添削の上、返却する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
野矢茂樹『新版 論理トレーニング』産業図書、2006年、ISBN978-4-7828-0211-3