シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 導入演習1 C | 2026 | 春学期 | 木1 | 法学部 | 井口 暁 | イグチ サトシ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-AD1-003S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本科目では、政治学科において、具体的な社会問題を多角的かつ批判的に検討するための視座を獲得することを目的として、社会学における「社会問題の構築主義」アプローチについて学ぶ。その基本的な考え方と分析手法を理解し、実際の社会問題に応用できるようになることを目指す。
構築主義の特徴は、以下のような視点にある。
現代社会は、児童虐待、いじめ、感染症、原発事故など、さまざまな社会問題に直面している。しかし、これらの「社会問題」は客観的に自明なものとして存在しているわけではない。むしろ、「これは問題である」という意味づけ(クレイム)が特定の主体によってなされ、マスメディアや人々の注目を集め、政治的・社会的な対応が進められるという一連の過程を通じて、「社会問題」として構築されていくのである。
このような「事実は社会的に構築される」という視点は、ソーシャルメディアの普及によって情報が錯綜する現代社会において、情報を批判的に読み解くための重要なリテラシーを提供する。
また本科目では、社会問題の分析と並行して、大学での学びに不可欠なアカデミック・スキル(文献読解、レジュメ作成、図式化、プレゼンテーション、グループワーク、文献リサーチ、レポート作成等)の習得を目指す。
前期は、1年生にとって身近な「教育問題」(少年犯罪、いじめ、発達障害など)を扱った構築主義的文献を中心に読み進める。後期は、より理論的な文献を用いて、さまざまな社会問題を構築主義的に分析するための手法を学ぶ(※前期後期ともに各自でテキストを購入すること)。
毎回の演習では、発表担当者が課題文献の要点をまとめたレジュメを作成し、授業内で発表を行う。発表後は全体でのディスカッションを行い、社会問題や分析手法について理解を深める。必要に応じて、映像資料、グループワーク、ディベート等を取り入れる。
科目目的
本科目の目的は、社会学における「社会問題の構築主義」を学ぶことを通して、答えが一つに定まらない問題に対して、自ら問いを立て、根拠に基づいて考察する能力を養うことである。
そのために、文献・資料のリサーチ、読解、論点整理、分析、発表、レポート作成といった一連のアカデミック・スキルを、グループワークやディベート、個人発表を通じて段階的に修得・鍛錬することを目指す。
到達目標
本科目を履修することにより、受講生は以下の能力を身につけることを目標とする。
1. 社会問題の構築主義的アプローチを理解し、具体的な社会問題に対して自らの視点から分析することができる。
2. 文献や映像資料の内容を正確に読み解き、レジュメ、レポート、パワーポイント等の形式で整理し、論理的かつ説得的に説明することができる。
3. 他者と協力しながら社会問題を多角的に検討・討論し、その成果をグループ・プレゼンテーションとしてまとめ、発表することができる。
授業計画と内容
*受講者の理解度や関心に合わせて変更することもあります。
第1回目 社会学とは何か
第2回目 アカデミック・リーディングのポイント、レジュメ作成術、テキスト:北澤毅『「教育問題」はつくられる』読解(序)
第3回目 図書館でのリサーチ講習
第4回目 テキスト読解(1章):構築主義的アプローチの特徴
第5回目 映画「羅生門」の分析1
第6回目 映画「羅生門」の分析2
第7回目 テキスト読解(2章):少年犯罪「凶悪化」言説を疑う
第8回目 テキスト読解(3章):「少年非行増加言説」を疑う
第9回目 テキスト読解(4章):非行や自殺の「原因」を巡る攻防の分析
第10回目 テキスト読解(5章):「発達障害増加」言説を読み解く
第11回目 テキスト読解(終章):「教育問題」を読み解く
第12回目 レポート作成術、期末レポート準備
第13回目 期末レポート検討会1
第14回目 期末レポート検討会2
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
課題文献を読み込み(全員)、発表担当者は発表レジュメやプレゼンテーションを準備すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 30 | 期末レポートの内容を評価します。 |
| 平常点 | 70 | 毎回のリアクション・ペーパーの提出、発表の実施、ディスカッションでの発言等を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下のテキストを初回授業前に購入し持参すること。
北澤毅『「教育問題」はつくられる——構築主義的な読み方・解き方』時事通信社, 2025年(ISBN: 9784788720558).