シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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電磁波工学特論 | 2024 | 後期 | 金3 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 白井 宏 | シライ ヒロシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-EL5-5C46
履修条件・関連科目等
理工系の学部における電磁気学や電磁界理論、電波工学の講義内容を理解していること、また前期に開講されている電磁気学特論の講義を受講していることが望まれます。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
無線通信システムのための電磁波の放射・伝搬・散乱について講義します。移動体無線通信システムを構築するために必要となる無線基地局を中心として、セル分割されたサービスエリアでの電磁波伝搬を予測する上で重要な電磁波の反射、透過、散乱、回折の理論や高周波漸近理論に基づく光線近似等について学習します。
科目目的
この講義では、電磁波の振る舞いを支配しているマックスウェルの方程式から、波数kの逆べき級数の展開を施すことにより、高周波光線近似が導かれることを理解することを目的とします。
到達目標
無線通信システムの設計に必要となる電磁波高周波近似解析手法と電磁波伝搬の基礎的な知識を身につけることを目標とする。
授業計画と内容
使用する電磁波の波長が散乱体の大きさに比べて十分短いことを仮定して,高周波漸近界の導出とそれらの応用について考える。
第1回 第1章 序論
1.1 光学理論
1.2 波動の散乱理論
第2回
1.3 幾何光学的回折理論の提唱
1.4 幾何光学的回折理論の展開
第3回 第2章 漸近展開
2.1 関数の級数展開
第4回
2.2 部分積分による漸近展開
第5回
2.3 鞍部点法による漸近展開
第6回 第3章 幾何光学(GO)
3.1 波源の表現(2次元)
第7回
波源の表現(3次元)
第8回
3.2 ルーネバーグ・クライン級数展開
第9回
3.3 幾何光学波の反射・透過
第10回 第4章 物理光学(PO)
4.1 キルヒホッフ・ホイヘンスの積分表示
第11回
4.2 等価定理
第12回
4.3 キルヒホッフ(物理光学)近似
第13回 第5章 幾何光学的回折理論(エッジ回折)
5.1 規範問題:導体楔による散乱
第14回
5.2 エッジ回折波の表現の一般化
輪講形式で行うため、受講者の理解度によって、追加のトピックを入れる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 講義の際に出てくる個々の式の説明や導出についてのレポート提出を課し、その理解度を評価する。 |
その他 | 20 | 講義中のグループ討論における参加度や理解度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:白井 宏 著「幾何光学的回折理論」 コロナ社 2015.
ISBN: 978-4-339-00877-7
参考書は講義開始時に紹介する。