シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ペルシア語(1b)Ⅰ | 2024 | 前期 | 火3 | 総合政策学部 | 鈴木 珠里 | スズキ シュリ | 1年次配当 | 1 |
科目ナンバー
PS-OW1-PR03
履修条件・関連科目等
能力的な条件はありません。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ペルシア語は、文字も文法も、皆さんには全く未知なる言語であるため、最初は簡単な会話(挨拶と自己紹介)を、ローマ字を使用して練習し、それと平行して文字を覚えていきます。(文字は一見奇怪なように見えますが、32文字のアルファベットから構成されているので、毎年、1ヶ月もすれば名前をアルファベットで書けるようになるので心配ご無用。)(ペルシア文字はもともとアラビア文字から借用しているので、ペルシア語を覚えると、アラビア語やウルドゥー語の文字も分かるようになります。)
文字の習得後は、基本文法を1Aや1Cの授業と連携しつつ、無理のないペースで基本文法を学んでいきます。文字や発音に慣れるためには復習が必須なので、参加者には随時発音練習をしてもらい、毎回小テスト(授業に毎回出席し、授業前に前回の復習をしていれば楽々クリアできる程度)を実施します。
必ず文字は覚えられます!無理のないペースで進みます!!そしてペルシア語という言語にとどまらず、中東地域の宗教、ペルシアの文化や習慣、イランの人々について、皆さんの知らない世界の扉をどんどん開いていきます。
科目目的
ペルシア語の文字・簡単な挨拶・Be動詞(現在形)を習得し、ペルシア語学習の基礎を固めると同時に、イランや中東についての基礎知識を習得し、新しい視点を獲得することを目的とする。
到達目標
「ペルシア語」と聞いてもピンと来ない人も、「イランの公用語」と聞くと、何となくイメージが湧くのではないでしょうか。ただ、そこでイメージされた「イラン」は、おそらく(残念ながら)良いものではないと思います。例えば、「テロが多い」「イスラム国/IS」「内戦中」「後進国」といったイランのイメージはすべて間違いです。イラン国内ではテロもイスラム国(IS)も無関係ですし、当然、内戦も起きたことはありません。何よりイランは中東地域の大国の一つで、首都テヘランは大都市です。
では、なぜこのような誤ったイメージを持ってしまうのか。
それは、中東地域を「なんとなく」ひとまとめに考えて、「なんとなく」のイメージで満足してしまっているからです。
しかし総合政策学部に在籍している学生の皆さんには、そういった「なんとなく」で満足して欲しくはありません。好奇心を持って、正確に、情報を仕入れ、そして皆さん自身の視点や考えから、中東地域と、そして日本と中東地域の関係について理解してもらいたいと思います。
ニュースを見るだけではなかなか理解できない、中東の大国イランの公用語、ペルシア語を習得することによって、英語や日本語の情報だけでは得られない「リアルな情報」を得ること、そしてそこから「新しい視点」を獲得することが最終到達点となります。そして、できれば現地の人たちと、現地の言葉を通じてコミュニケーションを取ってもらいたいと思います。イランの人々は、好奇心旺盛で積極的でおしゃべり上手です。昨年は、#woman, life, freedomというハッシュタグで皆さんと同世代の若者たちを中心に全国規模でデモが起き、日本でも時々報道されたのをご覧になった人もいるでしょう。彼らの言葉に耳を傾け、そして私日本人が抱える様々な問題についても考えるきっかけになれば幸いです。
単なる語学学習に留まるのではなく、日本ではあまり触れる機会のないイランや中東地域の歴史や民俗、文化、あるいはイスラーム思想やイスラーム文化を理解することによって、私自身の国についても考えてみませんか。語学とともに考える力を養う授業を目指しましょう。
授業計画と内容
第01回 イラン概説・簡単なペルシア語の挨拶
第02回 ペルシア文字の練習(1)・挨拶復習
第03回 ペルシア文字の練習(2)・簡単な自己紹介
第04回 ペルシア文字の練習(3)・自分の名前をペルシア語で書いてみよう
第05回 指示代名詞・指示形容詞・疑問代名詞
第06回 形容詞とエザーフェについて
第07回 独立人称代名詞
第08回 非分離人称代名詞
第09回 Be動詞現在形(hast形)と活用
第10回 Be動詞現在形(人称語尾形)と活用
第11回 Be動詞の練習「自己紹介」
第12回 Be動詞現在形否定
第13回 Be動詞過去形活用と作文
第14回 前期授業の総復習
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 毎回実施する小テストを基にして期末試験を行います。 |
平常点 | 20 | 出席率の他に、授業中のペルシア語発話の積極性も平常点の対象とします。 |
その他 | 20 | 毎回、前回の授業の復習として簡単な小テストを行います。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「テキスト」
✶中大オリジナルテキスト(ペルシア語の最初の授業で配布)
「参考文献」
✶吉枝聡子『ペルシア語文法ハンドブック』白水社、2011年
その他特記事項
未知の言語に未知の国について学ぶ不安は誰しも抱くものですが、せっかく「中央大学総合政策学部」という特徴ある学部を選んだのですから、この学部でしか学べない言語に挑戦してみませんか?
一体イランとはどんな国なのか?
ペルシア語を習得することによって、日本ではなかなか理解できないイランという国のリアルな姿に近づくことができるでしょう。そしてそれは同時に、新しいものの見方や世界観に触れることになります。
テロもない、ISもいない、内戦もしていない、戦争もしていない、中東の大国イラン。ペルシア語を通して、平和を愛し親日的で陽気でおしゃべりが大好きなイラン人に触れ、そして中東地域と日本の関係の一端を担う人になってみませんか?