シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法学Ⅰ | 2024 | 前期 | 金2 | 経済学部 | 小川 有希子 | オガワ ユキコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-IF1-241X
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
私たちは、社会生活を営む上で、さまざまな社会集団に属している。これらの集団内部や集団間の利害を調整し、社会生活を維持するためのルール(社会規範)の一つが法である。憲法もまた社会規範の一つで、とりわけ近代市民革命以降は、個人の尊厳を核心的価値として、その実現のために、人権保障と統治機構を規定している。この科目では、実際の事案(特に最高裁判所の判決)を取り上げながら、人権と統治について学習する。
科目目的
法学の全体像をつかみ、基本的な知識を身につけるとともに、自分にとって身近な問題と日本国憲法を結びつけて考えることができるようになる。
到達目標
①憲法の全体像をつかみ、基本的な用語と考え方を理解できる。
②社会の仕組みや社会のできごとに関心をもち、憲法と結びつけて考えたり説明したりすることができる。
授業計画と内容
授業は、指定テキスト及び配布資料に沿って進める。
第1回
オリエンテーション
以下の項目の前の数字は、教科書の章番号を意味する。
28講 最高法規性・憲法尊重擁護義務ー国民には憲法を守る義務がある!?
03講 私人間効力ー肌の色が違うと家が借りられない?
第2回
04講 法の下の平等ー苗字を変えずに結婚したい
05講 外国人の人権ー外国人のぼくは、小学校には通えない?
第3回
06講 プライバシーーこの小説の主人公は…私?
07講 思想・良心の自由ー内心解読は思想・良心の自由を侵害するか?
第4回
08講 信教の自由ー空飛ぶスパゲッティ・モンスター教を信じる自由?
第5回
09講 表現の自由ーヘイトスピーチも表現の自由によって保護されるの?
10講 集会・結社の自由ーロックライブを禁止するのは合憲か?
第6回
11講 学問の自由ー日本学術会議の任命拒否事件は、学問の自由とは無関係か?
12講 職業選択の自由ー銭湯が並び立つことはない、その法的な理由
第7回
13講 財産権ー私のお家は段ボール
14講 人身の自由ーGPSでアジトをつきとめ、ようやく逮捕した盗賊団のボスが無罪!?
第8回
15講 生存権ー生理用品が買えない、それでも「健康で文化的な最低限度の生活」は保護されているのか?
16講 教育を受ける権利ー突然の一斉休校、子どもたちの「学ぶ権利」は保障されたのか?
第9回
17講 労働権ー仕事も恋もがんばりたい!ーとあるアイドルの奮闘
18講 参政権ー選挙権と被選挙権の年齢が違うのはなぜ?
19講 国務請求権ーわたしの想いよ、国に届け!
第10回
20講 国会議員の特権ー国会議員なら何をしてもいいの?
21講 国会と召集ー国会が開かない!
第11回
22講 内閣の法案提出権ーまるで、内閣が「立法」をしているみたい!?
23講 内閣の衆議院解散権ー内閣は好きな時に衆議院を解散してもいいの!?
第12回
25講 司法権の限界ー落とした単位を取り戻す!裁判所ならそれができる!?
26講 裁判官の自由ー裁判官に表現の自由はあるか?
27講 違憲審査制度ー同性どうしでも結婚したい!憲法の番人さん、何とかして!
第13回
24講 条例制定権の意義と限界ー県の条例次第で、自由の範囲が決まってもいいの?
30講 憲法と条約ー条約は憲法を無視してはならないのか?
第14回
01講 天皇制ー高齢化した天皇は、退位することはできないのでしょうか?
02講 平和主義ー集団的自衛権を認めてしまうと、立憲主義は崩壊するのでしょうか?
29講 憲法改正ーなぜ日本国憲法は一度も改正されていないのか?
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
◉教科書の指定箇所を読み、わからない言葉や概念があれば、法律用語辞典などを利用して自分で調べてみる。
◉授業で取り扱うテーマに関連するニュースや新聞記事があれば、その課題や解決方法について法的に考えてみる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 期末試験の点数(100点満点)に0.7を乗じた点数を、成績評価の基礎点とする。 |
平常点 | 30 | 課題(小テスト)を平常点(30点満点)として成績評価の基礎点とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
試験(70%)、平常点(30%)による。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
山元一編『トピックから考える日本国憲法』(北大路書房、2023年)
教科書は、可能な限り入手するのが望ましい。試験問題は、教科書の記述から出題する。
【参考書】
六法を手元に1冊置くことをお薦めする。
※詳細については、ガイダンス時に説明する。
判例集として
岡田順太ほか編著『判例キーポイント憲法』(成文堂、2020年)
長谷部恭男ほか編著『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ〔第7版〕』(有斐閣、2019年)
参考書は、必ずしも入手する必要はないが、判例集が手元にあると、より深い学習が可能になる。
その他、おすすめの法律書を授業中に紹介する予定。