シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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総合教育科目演習Ⅱ(社会) | 2024 | 通年 | 木3 | 経済学部 | 森 いづみ | モリ イヅミ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-IF2-51XS
履修条件・関連科目等
特にないが、社会科学の方法論とデータ分析に関心があることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
本演習では、社会科学の方法論に関する新旧の文献を講読しながら、学術的な問いの立て方や検証のしかたについて学ぶ。文献講読と並行して、受講者の関心にもとづいたディスカッションを行い、演習の後半ではエクセルやSPSSを用いた量的なデータ分析手法についても学ぶ。
科目目的
2年次以後の演習科目として、社会科学の方法をテーマに、文献の講読、報告や議論のしかたについて学ぶ。演習の中盤までに、各自の関心にもとづいた問いを深め、それを検証する方法を考える。演習の後半では、各自の関心に沿った量的なデータを入手・分析し、その結果をレポートにまとめる。
到達目標
社会科学の方法論に関する文献の講読や討論を通じて、各自の問題関心を実証的に検証する方法を習得する。その上で、公的統計や質問紙調査の二次データなどを実際に分析することで、方法論に関する理解を深める。
授業計画と内容
苅谷剛彦『知的複眼思考法』(講談社+α文庫、2002)の第3章および高根正昭『創造の方法学』(講談社現代新書、1979)を講読する。初回のイントロダクション後は、受講生が分担して各回の文献報告を担当する。
春学期の終わりに、各受講者はそれまでの議論の内容や先行研究をふまえた問いを設定する。秋学期中に、エクセルとSPSSを用いた量的なデータ分析の結果を報告する。報告や発表の際に必要となるPCソフトの使い方については、演習期間内に講習会を設け、各自が必要なスキルを習得できるようにする。秋学期の最後にレポート課題を課す。
以下、各回の内容を記す。
第1回 イントロダクション:本演習の内容と進め方
第2回 問いを立てる:「疑問」から<問い>へ
第3回 実態についての問いと、「なぜ」の問い
第4回 因果関係を問い、疑似相関を見破る
第5回 問いの展開のしかた
第6回 概念のはたらき
第7回 ケースと問いの一般化・抽象化
第8回 Excel講習(関数とデータベース)
第9回 方法論への道:知的創造とは何か
第10回 問題をどうたてるか
第11回 原因と結果のモデルを考える
第12回 理論と経験とをつなぐ
第13回 概念と作業定義の関係
第14回 受講生による問題関心の報告
第15回 科学的説明とは何か
第16回 数量的研究の方法
第17回 Excel講習(単回帰分析)
第18回 公的統計データの入手と分析
第19回 データアーカイブの利用法
第20回 質問紙調査の二次分析
第21回 受講生による中間分析結果の報告
第22回 SPSS講習
第23回 全体像をどうつかむか:質的方法の探求
第24回 現場の体験の生かし方:体験から知的創造へ
第25回 ジャーナリズムに学ぶ:現実をどう理解するか
第26回 経験科学における研究過程のモデル
第27回 受講生によるレポート課題提出に向けた準備
第28回 受講生によるレポート課題提出に向けた報告
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業では、次回の授業で必要となる事項を口頭およびプリントなどで伝えるので、各自予習して授業に臨むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 課題に対して適切な統計分析をおこない、結果を論理的に文章にしてあること。 |
平常点 | 30 | 授業における発言や取り組み姿勢。議論に積極的に参加して、自分の意見を述べられること。 |
その他 | 30 | 中間報告の内容と進捗状況(春学期1回と秋学期1回)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
各回で学ぶ内容に必要な事柄に関しては前の週に通達するので、予習および必要な知識を整理しておくこと。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
東京大学社会科学研究所SSJデータアーカイブにて,社会調査データの寄託やアーカイブ運営に関する実務を担当した(2015-2021年).国立教育政策研究所にて,OECD生徒の学習到達度調査(PISA)の社会経済文化的指標に関する指導助言を行う(2023年-現在).
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
上記の経験をもとに,授業で扱うテーマに関する社会調査の実例を紹介し,統計的な分析結果を読む際のポイント等についても解説する.
テキスト・参考文献等
苅谷剛彦『知的複眼思考法』(講談社+α文庫、2002)
高根正昭『創造の方法学』(講談社現代新書、1979)