シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ヒューマンメディア工学 | 2024 | 前期 | 月3 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 加藤 俊一 | カトウ トシカズ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-HI5-JN03
履修条件・関連科目等
学部の授業として履修していない人を受講対象とする。
授業に臨む態度: 自分自身を含む人間の行動や感じ方を科学的・技術的に分析する目をもって、講義に臨んでもらいたい。
関連科目: 画像処理システム論、感性工学、産業心理学も併せて履修すると理解が深まります。また、理解の幅が広がります。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
人にやさしいモノ・コト・カンケイとそれらを提供する環境が満たすべき要件を情報科学の観点から分析・評価する手法を学ぶ。また、それらを個々の人間がどのように感じ取っているのかを分析・モデル化・評価する手法を学ぶ。
具体的には、モノ(情報処理機能のある製品)・コト(生活シーンの中での様々なイベント・状況)・カンケイ(人や社会とのつながり)を提供するサービスを、人間が活動する環境(情報空間+生活空間)の中で、一人ひとりの利用者の感性に適した形で提供するための方法論を学習する。
本講義では、ヒューマンメディア工学の基礎となる感性メディア技術(感性工学と感性情報処理)、知識メディア技術(知識ベースやマルチメディアデータベース)、体感メディア技術(バーチャルリアリティ)の基本的な考え方と方法論を学ぶ。
講義の中では、心理実験やグループワークなども行いつつ、理解を深める。
一方向的な知識伝達型の授業ではなく、受講者自らが、心理実験などでの体験やグループワークを通して考察を深めることを重視した授業の進め方をする。
科目目的
人間の感性の基本的な構造と特徴、感性の多様性を、人間を観察することで得られる種々のデータの裏づけとともに学び、日々の生活の場やビジネスの場に、人にやさしい情報環境を提供することの必要性を理解する。
到達目標
人間の感性の基本的な構造と特徴、感性の多様性に関する理解を深め、人々の感性とその多様性に適合した新しい機器・サービス・情報環境の企画や概念設計ができるような知識と手法を習得する。
授業計画と内容
第1回 オリエンテーション、ヒューマンメディアの基本概念
第2回 感性的な現象への気づき
第3回 感覚の仕組み: 刺激を感じる仕組み
第4回 感覚の仕組み: 感覚を調節する仕組み
第5回 感覚の仕組み: 心理学的な現象との関係
第6回 感覚の仕組み: 複合した現象
第7回 感覚の仕組み: 立体の知覚とバーチャルリアリティ
第8回 感性のモデル化と応用: 生理的レベルの感性とニューラルネットワーク、類似検索
第9回 感性のモデル化と応用: 心理的レベルの感性と感性の多様性、画像の自動分類
第10回 感性のモデル化と応用: 認知的レベルの感性と感性の多様性、画像の自動理解
第11回 知識の体系化: 対象世界の記述と多様性
第12回 知識の体系化: メタ知識の記述と多様性
第13回 知識の体系化: 人工知能
第14回 応用事例紹介
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業が軌道に乗ったら、各回の講義資料を事前に掲示します。講義資料に事前に目を通して、話題の概要・授業中に行う心理実験の概要を把握しておくこと。(授業中には、詳しい説明とともに、心理実験を行います。グループに分かれて、各自の実験結果の紹介、比較を行います。)
授業終了後には、授業内容を踏まえ、グループ内で実験結果を共有・比較し、また、考察を相互に検討し合って、各自の実験結果と考察をまとめたレポートを作成する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 期末レポートにより評価する。 A:授業と実験を通じて学習した内容を相互に関連付けながら、「人に優しい情報サービス」についての考察、新しい企画の提案。 B:授業と実験を通じて学習した内容を相互に関連付けながら、自らの言葉で、ヒューマンメディア工学と人に優しい情報環境について論じる。 C:授業や実験で説明したヒューマンメディアの話題の一つを選び、専門的な文献やインターネット上の資料も調査して、その仕組みや実現法をまとめる。 D:産業界や身近なところで感性工学が使われている事例を発見し、その目的・機能・構成などを調査して説明する。 |
平常点 | 20 | 各回の課題レポートに取り組むこと。全授業回数の半分以上の回で、課題レポートを提出していること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
各回の課題レポートに(講義回数の半分以上)に取り組んだ者のみ、期末レポートに取り組めるものとする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaとともに、この授業用に設定する受講者のワークスペース Teams を用いて、ショートコメントなどのフィードバックを行います。
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業は、オンライン会議のプラットホーム CISCO Webex meetings(中央大学の標準的なプラットホーム)を用いて実施する予定なので、PCなどを端末として参加してください。(タブレット端末、スマホでも、授業参加は不可能ではないが、授業中に行う心理実験やグループワークには使いにくいです。)
授業中には、Webex meetingsのBreak out sessionの機能を用いて、グループワーク(グループに分かれて実験結果の共有・比較・意見交換)もします。
授業の資料は、manabaを利用して掲示します。また、課題の提出にはmanabaを利用します。
授業中に実施する心理実験で、手軽に結果を共有する仕組みとして、manabaのRespon (Clickerの一種)も利用します。
また、授業時間内・外でのグループワークでは、実験結果を共有・比較したり、また、考察を相互に検討し合うために、この授業用に設定する受講者のワークスペース Teams を用います。授業に関する質問や、実験・レポートへのコメント・アドバイスにも Teams を用いる予定です。
授業の記録映像(録画)は、中央大学の Google drive を用いて、学内限定・受講生限定で視聴できるようにします。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト・参考資料:
毎回の講義資料・課題は、manaba上に掲示する。並行して、この授業用に設定するワークスペース Teams 上にも掲示します。
授業の録画映像:
中央大学の Google drive を用いて、学内限定・受講生限定で視聴できるようにします。
その他特記事項
この科目は教職(情報)の必修科目です。
参考URL
https://www.facebook.com/HumanMedia