シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ヒューマニティーズ特論C | 2024 | 後期 | 月3 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 寺本 剛 | テラモト ツヨシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-HO5-LN06
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
講義では、チャールズ・マンの『魔術師と予言者――2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い』をテキストに、人間社会の持続可能性について、哲学的・倫理的観点から考察する。人類の持続可能性については、人間活動を抑制することで環境との調和を図るべきだとする立場と、技術革新によって環境保全と人間の幸福を両立させることができるとする立場とがあり、多くの議論がなされてきた。どちらの立場も、もっともらしい未来像や倫理観に基づいている。マンはこの対立を、豊富な史実と科学的知見に基づき、中立的に描いている。マンの記述を手がかりに、科学技術や環境問題についての多様な知識を統合する視点を身につけ、エコロジー問題への対処法について考えを深める。
科目目的
この科目は、「理工学研究科を修了するために身に付けるべき資質・能力」のうち、以下の資質・能力を養うことを目的とする。
・コミュニケーション力:相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ることができる。
・知識獲得力:深く広く情報収集に努め、取捨選択した上で、知識やノウハウを習得し、関連付けて活用することができる。
・創造力:知的好奇心を発揮して様々な専門内外のことに関心をもち、それらから着想を得て科学技術の発達に貢献するような独自のアイディアを発想することができる。その際、関連法令を遵守し、倫理観を持って技術者が社会に対して負っている責任を果たすことができる。
・多様性創発力:多様性(文化・習慣・価値観等)を理解し、受け入れるとともに、自らの慣れ親しんだ文化・習慣・価値観等を伝えることができる。複数人の協働により、その規模にふさわしい成果を得ることができる。
到達目標
・人間の生きる環境を、自然、経済、社会などの観点から分析し、それらの要因が相互に関連しあい、それらの間に矛盾や対立が存在することを理解する。
・人間や技術の本質について哲学的に考察する能力を身につける。
・環境問題に関連する社会問題について、多様な利害関係者に倫理的に配慮して考察する力を養う。
・環境問題やそれに対する態度の取り方について他者と議論し、見解を共有するために必要なボキャブラリーを習得し、適切に使用できるようになる。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 「第1章 種の状態」の読解と批判的検討
第3回 「第2章 予言者」の読解と批判的検討
第4回 「第3章 魔術師」の読解と批判的検討
第5回 「第4章 土ー食料」の読解と批判的検討
第6回 「第5章 水ー淡水」の読解と批判的検討
第7回 「第6章 火ーエネルギー」の読解と批判的検討
第8回 「第7章 空気ー気候変動」の読解と批判的検討
第9回 「第8章 予言者」の読解と批判的検討
第10回 「第9章 魔術師」の読解と批判的検討
第11回 「第10章 培養皿のへり」の読解と批判的検討
第12回 人口問題と食料問題に対する哲学的・倫理学的問題
第13回 人間の本性:技術と環境の観点から
第14回 総括
*講義の進捗状況に応じて各回のテーマは変更されることがある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 授業への出席,授業内での発表,議論への参加の態様などを総合的に判断します。ただし,3回以上欠席した場合には単位を認めません。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義の内容は以下のテキストに即して実施する。
書名:『魔術師と予言者――2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い』
著者:チャールズ・C.マン (著), 布施由紀子 (翻訳)
出版社:紀伊國屋書店
ISBN:978-4314011907