シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ランゲージサイエンス特論C | 2024 | 後期 | 月3 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 金澤 忠信 | カナザワ タダノブ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-HO5-LN09
履修条件・関連科目等
履修条件:人文社会科学系の分野に興味・関心を持っていること。
関連科目:ヒューマニティーズ・ランゲージサイエンス概論
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業は「言語思想史」がテーマです。これは、「言語についての思想の歴史」であると言うことができます。すなわち、言語についての思想には歴史がある、ひるがえって言えば、時代によって言語についての思想・考え方が異なる、ということです。そもそも言語学と歴史学は近代化の過程で19世紀に誕生した学問です。20世紀には、一般言語学が方法論的基礎となって、人文・社会諸科学に一大変革をもたらし、構造主義と呼ばれる思想的潮流が起こりました。この授業では、具体的にフランスの構造主義者のいくつかのテクストを読みながら、その問題設定・理論・方法論について学びます。履修者は少人数であることが予想されますので、ゼミ形式での授業になる予定です。
科目目的
この科目は、19世紀の歴史学および言語学の歴史を概観したうえで、20世紀の構造主義がどのような歴史的文脈のなかで誕生し、哲学、言語学、社会学、歴史学、人類学、精神分析、経済学などの人文・社会諸科学をどのように変革したか、また領域横断的な現在の知のあり方の礎となったかを知ることを目的とします。
到達目標
構造主義の理論モデルとなった言語学あるいは記号学を理解する。そのうえで、構造主義に関連する哲学、人類学、精神分析、社会学などの研究書を読み、その方法論を身につけて、自分の専門分野の研究に活かすことができるようになる。
授業計画と内容
第01回 イントロダクション
第02回 言語と思想
第03回 言語と歴史
第04回 一般言語学(ソシュール)
第05回 ラングの体系
第06回 言語記号の性質
第07回 記号学前夜
第08回 記号と無意識
第09回 音韻論の射程
第10回 構造主義
第11回 記号学の原理
第12回 記号と社会
第13回 記号学の実践
第14回 まとめ(記号論の射程と限界そして乗り越え)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業中に問い・課題を出します。それについて調べ、考え、自分なりの答えを書いてミニレポートとして提出してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 期末レポート。100点満点で、60点以上が合格の目安。 |
平常点 | 40 | 毎回授業時に出される課題にそってミニレポートを執筆しmanabaに提出。授業についての感想や質問を書いてもよい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
①期末レポートについては、授業でとりあげたテーマから一つを選ぶか、所定の課題・書式にそって書く(課題は提出時期が近くなったら指定する)。3,000字程度。
②原則的に、授業数の3分の2以上の出席が必要です。ミニレポートは、その質・量を評価の対象とします。授業の内容を踏まえたうえで、指定された課題にきちんと答えているかどうか、分かりやすい文章であるかどうかが問われます。次の授業で、意見・感想の紹介、質問への回答をします。レポートを書くのが苦手な人あるいは上位の成績を目指す人は、毎回のミニレポートをしっかり書くようにしてください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaの活用
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■資料は毎回配布します。
■参考文献:
★ロイ・ハリス、タルボット・J・テイラー『言語論のランドマーク』斎藤伸治・滝沢直宏訳(大修館書店、1997年)
★フェルディナン・ド・ソシュール『新訳ソシュール一般言語学講義』町田健訳(研究社、2016年)
★ロマーン・ヤーコブソン『音と意味についての六章』花輪光訳(みすず書房、1977年)
★クロード・レヴィ=ストロース『悲しき熱帯I・II』川田順造訳(中央公論新社、2001年)
★クロード・レヴィ=ストロース『構造人類学』佐々木明訳(みすず書房、1972年)
★ロラン・バルト『零度のエクリチュール 付・記号学の原理』渡辺淳・沢村昻一訳(みすず書房、1971年)
★ロラン・バルト『記号学の冒険』花輪光訳(みすず書房、1988年)
★ロラン・バルト『表徴の帝国』宗左近訳(ちくま学芸文庫、1996年)
★J.=M. ドムナック編『構造主義とは何か』伊藤守男・谷亀利一訳(平凡社、2004年)
★内田樹『寝ながら学べる構造主義』(文春新書、2002年)
※その他の参考文献については授業で適宜指示します。