シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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統計学特論第一 | 2024 | 前期 | 水4 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 前園 宜彦 | マエソノ ヨシヒコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-PM5-1C21
履修条件・関連科目等
統計数学の内容を適宜復習しながら行うが、基礎的な事項を習得していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
金融、保険数理、品質管理、などの様々な分野のデータを解析するための基礎となる統計的推測法を体系的に身につけるために、まず広く普及しているパラメトリックな推測法を復習し、その後理論的な比較を可能にする漸近理論を紹介する。特に、母平均および分散に対する推定・検定、さまざまな確率分布モデルと関連する性質・特性などの統計的推測論、さらに確率現象のリスクのモデル化や予測に必要な基礎概念・理論の習得を目指して講義する。その上で統計手法の一翼をなす順位に基づく推測法から始まったノンパラメトリック法を紹介する。また、講義内容に関する演習問題を解き、諸概念・諸理論のより深い理解と応用力を身につけるようにする。
科目目的
統計科学における理論的な研究を行うための基礎的な道具について解説し,その利用法を身に着けることを目指す.
到達目標
データを解析するときには必ず統計手法を使っており、生命科学、金融、保険数理、品質管理、などの様々な分野で利用されている。また近年はデータ・サイエンスというキーワードが注目を浴びて、データ解析を適切に行うことができる人材が必要とされている。この講義では入門的な統計解析手法として普及しているパラメトリック法を復習しつつ、汎用性の高いノンパラメトリック法を解説する。最終的には既存のソフトで解析を行うことだけに満足せず、データ解析の背景にある統計推測の理論的な性質を理解し、解析結果の適切な解釈ができるようになることを目指す。
授業計画と内容
第1回 確率論の準備;期待値の性質、モーメント母関数、特性関数、確率変数の収束
第2回 確率変数の収束;大数の法則、中心極限定理、リンデベルグ条件、モーメントの評価
第3回 統計的推定の効率;一致推定量、不偏推定量、フィッシャー情報量、クラーメル・ラオの不等式
第4回 最尤推定量の漸近的性質;最尤推定量、漸近正規推定量、平均二乗誤差
第5回 統計的仮説検定;平均の検定、比率の検定、信頼区間との関係、一般理論
第6回 検定の漸近相対効率;ピットマン効率、バハドール効率、漸近検出力
第7回 順位に基づく検定;二標本問題、一標本問題、ウィルコクソン検定、符号検定、漸近正規性
第8回 実験計画法と順位検定;クラスカルワリス検定、フリードマン検定
第9回 尺度と相関の検定;シーゲル・テューキー検定、スピアマン検定、
第10回 ケンドール検定、コルモゴロフ・スミルノフ検定
第11回 U-統計量;標本平均の拡張、ホフディング分解、モーメント評価
第12回 絶対モーメントの評価、漸近正規性、高次漸近理論
第13回 統計的リサンプリング法;ジャックナイフ法、バイアス修正、分散推定
第14回 ブートストラップ法、ブートストラップ・バイアス修正、ブートストラップ・分散推定
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
適宜配布する講義資料を復習し、重要事項を整理しておく。関連する演習問題を解くことによって、理論・概念をより深く理解するとともに、講義中に指定する参考書、論文を読んで、幅広い知識の習得と応用力を身につけるようにする。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 講義終了後に講義内容に関連したレポート課題を与え,その解答により評価する. |
平常点 | 50 | 講義への出席状況と,講義内容についての質疑応答に基づいて評価する. |
成績評価の方法・基準(備考)
課題レポートおよび出席状況、平常点などを考慮して、総合的に評価する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義内容に関する事項をまとめたプリント、資料等を適宜配布する。
参考書としては
「ノンパラメトリック統計」前園宜彦著、共立出版(2019)
「統計的推測の漸近理論」前園宜彦著、九州大学出版(2001)
があるが、自分の専門とするつもりの人には購入を進めるが必須ではない。